カズマ「お前……何か用があるのか?」アクア「何もないわよ!」
- 2016年04月26日 17:40
- SS、この素晴らしい世界に祝福を!
- 14 コメント
- Tweet
以下の続き
めぐみん「カズマは私達どっちを選ぶんですか」カズマ「魔王を倒した後にも祝福を!」
カズマ「とある一日の」めぐみん「エクスプロージョン!」
ネタバレ有り
おかしい
そう思ってるのは最初からだったが
それでも最近は特におかしい
「……おいアクア」
「何よ?言っておくけどあげないわよ?」
コテンっと首を傾げるアクアはその手にポテトを持っている
ちなみに作ったのは俺だ
「それ作ったの俺なんだが……それよりもさ」
「だから何よ?」
「……近い」
「……?」
「だから近いっての!こんだけだだっ広いのに何でわざわざ見せつけるように隣で食ってんだお前は。そのポテト奪うぞ」
最近こいつはやたらと俺の近くに寄ってくるのだ
そして寄ってきたと思ったら……皮肉の一つでも言って離れていく
離れたと思ったらチラチラとこっちの様子を伺ってくる
それに俺が何か言うとまた近づいてくる
そしてまた離れる
……一体何がしたいんだこいつは
「ふん!いくら私でもカズマに簡単にポテト奪われるわけ無いでしょ?その貧弱ステータスのカズマなんかに!」
「スティール」
問答無用でスティールを使う
……外れだ
右手に掴んだアクアの靴下をポイッと捨てる
アクアがジワリと距離を離そうとしているがそうはさせるものか
今度はさっきより魔力を込めてみる
「スティール」
「む、無駄よ?前もスティールで羽衣取ろうとした時も私の宴会芸道具しか取れなかったじゃない……ね?だから。ね?無駄に魔力使うのはやめない?ね?カズマ……カズマさん!ごめんなさい!やめて!」
アクアが何か言っているが知ったことじゃない
先ほどのスティールで掴んだもう片方の靴下を捨てる
さらに魔力を込める
「スティール」
「ちょ!……何で!?必死に抵抗してるのに何で取られるの!?カズマさんがおかしい!おかしいわ!」
「……外れか」
今度はポイっとアクアのパンツを投げ捨てる
これがアクアのじゃなくてエリス様やめぐみん、ダクネス辺りならご褒美にもなるのだが、アクアじゃなぁ……
今はこいつのポテトを奪ってこのお調子者を泣かせることが目的なのだ
「捨てた!カズマが私のパンツ奪っておいてどうでもよさそうに捨てた!酷い!めぐみんとかの洗濯物あんなにジロジロ見てる癖に!」
「おいこらちょっと待てぇええ!スティール!」
「いやぁあああ」
ガヤガヤと叫ぶアクアにスティールの連打を食らわせる
「毎日飽きないですねぇ」
「お帰りめぐみん、今日もゆんゆんと行ってきたのか」
「はい。カズマに自分の存在価値を潰されたくありませんので修行です」
「……?どういう事だ?」
「そのうちわかるのですよ。モンスターを討伐しにいけば……きっとダクネスもビックリしますよ」
「ん。……確かに最近は篭もりきりだからな。そろそろ街の外のモンスターを討伐しなければな……」
「ちょっと二人共助けてぇえええ!」
「あんまりアクアを虐めちゃだめですよ?……む、やりますね。ダクネス」
「ふっふっふ。一日寝ずに考えた戦力だからな」
「あいつがちょこまかとするから悪い」
グスグスと泣き崩れるアクアを尻目にめぐみんが言ってくるが聞く気はない
いつもちょっかいをかけてくるが最近はいくらなんでも度が過ぎる
俺が街に行く時も後ろから付いてきてちょっかいを掛けては離れて近づいてを繰り返してくる
曰くカズマは目を離すとすぐ居なくなるだの
自分がいないとすぐダメになるだのと……その全てをチラチラとこちらの顔を見ながら言ってくるのだ
子供か!構ってちゃんか!?暇ならゼル帝かギルド連中の手伝いでもしてやれよと思う
「うぅ……きっとカズマはこのローブを剥ぎ取って全裸の私を視姦するつもりよ……ごめんねゼル帝……私は鬼畜な男によってあられもない姿にされてしまうわ……けど貴方だけは助けてみせるから!」
またチラチラとこっちを見ながらゼル帝に話しかけているアクア
その周囲には下着やら靴下、宴会芸の小道具が大量にばら蒔かれている
アクアの着ているローブだけ剥ぎ取れなかった
それ以外の大事なものは全部奪いきったが……特に羽衣奪った時は全力で泣いた
羽衣を返す条件でポテトを奪い取り敢えず落ち着いたわけだ
「はいはい、悪かったよ」
「……」
「なんだよ?」
「え、あ……うん。珍しくカズマが謝って……」
「おい、俺だって頭下げる時は下げるぞ。今まではお前相手に下げる必要がなかっただけだ。むしろ被害者は俺だぞ」
「そ、そう!やっと少しは身の程を弁え始めたのね!」
「お前変な顔してるぞ……?何でニヤけながら唇噛んでるんだよ」
「べ!別に何でもないから!カズマご飯!ご飯食べたいわ!食べに行くわよ!今日は特別に私が奢ってあげるから!」
「お前さっきまでポテト食ってたのに太るぞ……え?お前からの奢り?」
何それ怖い
それを口実にどんな願いを言われるか……
「んな!女神は太ったりしませんから!超ナイスなボディバランス保ってますから!お肌もずっとピッチピチなままだし!」
「真実は年齢不詳のババアだけどな」
「なんですって!このバカぁあああ!あんた本当に祟るわよ!?」
「いってぇええ!杖で殴りかかって……いて……ちょ……おい!いい加減にしろよ!?」
「うっさいわよ!このバカニート!私のありがたさをもう一度思い知らせてやるわ!」
「全く、一つ解決したと思ったらこれですよ」
「しかし、こんな日常がいいのさ……ふふふ、めぐみん私の勝ちだな……テレポートは使えないだろう?」
「……甘いですよ!相討ち覚悟のエクスプロージョン!両者は死ぬ」
「な!ズルいぞめぐみん!」
「勝負にズルなんて言葉はないですよ。このゲームは両者死亡で引き分けですね」
「くっ!私の完璧な作戦が!」
……何時も思うけどそのゲーム本当に理不尽じゃないか?
屋敷を出てアクアの希望通りギルドで食事を取る事に
ぶっちゃけギルドに行けばチヤホヤされるし?
ちょっとした英雄気分を味わいながらしかもアクアに奢られるのだ
あのアクアが俺達に奢るとか天変地異だが本人が言うなら受け取っておこう
……もし何か企んでてもどうせロクでもない事だろうし放っておくことにする
今日は何を食べようかなぁと思っていたその矢先だった
「クエストに行くわよ」
「……はい?」
そんなアクアの一言が、事の発端になるのだった
「クエストよクエスト!毎日グウタラでろくに働きもしないニートなカズマに私の有り難さを教えてやるのよ!」
「待てアクア、俺は働く必要がないんだが……」
「そんな事言ってるとまたダクネスに税取られるわよ?それとも何?もしかしてカズマさんってば逃げるの?え?女の子に言いくるめられて逃げちゃうの?」
「な!お前らは去年逃げただろうが!」
「上等だ駄目神。普段お前がどれだけの存在か思い知らせてやる。負けた方は一週間下僕のようにお茶汲みな」
「いい度胸ね!ちょっと中級魔法を覚えたからって調子に乗ってるんじゃないわよ」
「おい……私を無視するんじゃ……いや、これはこれで……」
「……しかしアクア、どうやって勝敗を決めるんですか?」
「そんなの簡単よ!適当なクエストでより活躍した人の勝利って訳!」
「……でもその条件では」
「大丈夫よめぐみん!どうせカズマなんてすぐに怪我して私に泣き寝入りしてくるんだから!」
「いえ、そうでは……聞いてないですね。もうどうにでもなれですよ」
調子に乗っているアクアに対してめぐみんは何かを言いかけている
そう、めぐみんだけは知っているのだ
この勝負、圧倒的に俺が有利だということを
「カズマの顔が何時もより酷いことになっているな……一体何を想像しているんだろうか……くっ想像するだけで堪らん!」
「きっとすぐにわかりますよ……」
「何でよおおおおおおおおおおおお」
絶叫
それが森の中で響いていた
叫びをあげているのはアクアだ
今回受けているのはジャイアントホーネットのハチミツの採取だ
端的に言うと森のでっかい蜂の巣からハチミツを採取してくれというクエストである
ハチミツの採取だけならば問題はないのだ
ないのだが……問題はその蜂だ
麻痺と毒の状態異常を持つ蜂がブンブンとアクアの周辺を飛び回っている
というか、アクアをひたすら追い掛け回している
これはアクアが蜂の巣を見つけて一番に採取しようと不用意に近づいた結果である
「怖い!助けて!助けてカズマさん!カズマさまあああ!デカイの!こんなデカイの入れられたら死んじゃう!死んじゃうから!」
ギャアギャアと叫びながらも必死に逃げるアクア
そう、デカいのだ
一匹一匹のサイズがちょっと俺の常識の蜂より5、6倍はデカい
そんな蜂に大量に追い掛け回されると考えるとゾっとする
「カズマ、どうするんですか?撃っていいんですか?」
「流石に爆裂魔法をアクアに叩き込むのはまずいよな」
「ああ!何て楽しそうなんだ!」
「ちょっと!本当に!本当に助けて!ああああああ刺されたああああちょっと!刺されてるんですけど!」
そんな事を叫びながらも元気に逃げまくってるアクアを見ると大丈夫な気がしてくる
そう言えばあの羽衣って状態異常無効にするとか言ってたな……
……今全力でスティールしたら奪えないかな?
「カズマ、カズマ。流石に可哀想なので早く助けてあげてください」
「……おーいアクアー。助けてやろうかぁー?」
「早く!早く助けて!お願いだから!お願いしますから!」
「……しょうがねえなぁ!」
ポケットから秘策を取り出す
「何だ?それは」
「これはだな……とりゃ!」
「な!何を!」
「超強力虫寄せスプレーだ」
それをダクネスに噴射させる
「なに!つまりこれを振りかければ私もああなるのか!よしカズマもっとだ!もっとかけるんだ!」
「あ!おい!そんなに大量に振りまいたら!やめろダクネス!」
「よーし!さぁ!こい!」
「……これは私も準備をしておかないといけませんね……」
「お前もお前でフラグを立てるなぁ!」
「カズマ!カズマぁぁ!何か数が増えてる!無理!これ以上無理だってば!」
「あぁ!あの大群にこれから私はもみくちゃにされてしまうのだろうか……し、しかしどんな屈強な虫にも私は負けない!さぁこい!」
「ダクネスなら撃っても大丈夫ですね!全力で行きますよ!」
「ああ!もう
コメント一覧
-
- 2016年04月26日 18:30
- 安定のアクア
続き早くしろよ
-
- 2016年04月26日 18:36
- 良かった
-
- 2016年04月26日 19:08
- アクシズ教に入信しなきゃ…
-
- 2016年04月26日 19:11
- ※1氏ね
-
- 2016年04月26日 19:32
- この作者の長編なんて一切求めてないんですが勘弁してください
-
- 2016年04月26日 19:39
- 嫉妬発狂民いてワロタ
あ、面白かったのでアクシズ教徒に入信します
-
- 2016年04月26日 19:55
- 危ない危ない、危うくアクシズ教に入っちゃうところだったぜ。
え、俺は根っからのエリs(ここから字が霞んで読めない
-
- 2016年04月26日 19:57
- 続き期待しとるで
-
- 2016年04月26日 20:30
- アクシズ教徒になって毎日新しいの無いかチェックしてた甲斐があった。すごくよかった
でもたまにエリス様に浮気しますごめんなさい
-
- 2016年04月26日 21:10
- 元ネタ知らないからスパロボSSかと思った…ヒャーゴはどこ?ミヒロは?
-
- 2016年04月26日 23:28
- かわいい
-
- 2016年04月26日 23:41
- ※10
エリスの胸は?
-
- 2016年04月26日 23:55
- アクシズ教に入信します ダクネスも楽しみです
スポンサードリンク
ウイークリーランキング
最新記事
アンテナサイト
新着コメント
LINE読者登録QRコード
スポンサードリンク
もう書かなくていいよ