サシャ「壁に穴のある街で」
・昔書いた アニ「壁に穴のある街で」 の続きの設定です。
故郷の訛りが強いこともありますが
元々がそうなんです
でもそれではいけません。もっと頑張らないと
世界は大変なんです
まあ、私が頑張ったところでなんてとは思いますが
それで少しでもみんなが良くなればいいです
サシャ「ちょっと教えてもらませんか?」
アニ「はっ?」
とてもとても優しいです
強くて優しいです
そういえば私達は何度も何度も間違えを確かめました
これが正解だと勘違いするほどです
サシャ「このワイヤー」
アニ「立体機動のワイヤーのこと?」
サシャ「ええ、なんで錆びないんですか?」
サシャ「鉄でできてますよね?」
アニ「違うよ」
最近は解らないことが増えてきて
アニ「知らないの?」
サシャ「はい」
どんどん聞いてます。なので
どんどん頭が良くなったらいいです
実はもうすごくいいかもしれないですが
サシャ「はぁ?」
アニ「はぁ・・・」
サシャ「教えてくださいよー」
アニ「まったくなんで憶えてないの」
ミカサ「サシャを責めては駄目」
アニ「ミカサ」
ミカサはとても優秀です。優しくて強いです。
そうです。強さを持っています
サシャ「そうです」
アニ「そうです、じゃない」
ミカサ「なにが分からないの?」
私は説明をします。分からないことを
知らないことを、そればっかりです
ミカサ「まったくなんで憶えてないの」
アニ「それ私も言った」
サシャ「仲良しですね」
アニ「あっ」
ミカサ「うーん」
私は説明できませんが分かります
でもいろんな事がありましたから
仕方ないのかも知れません
どの位置に私と私達はいるのでしょう
始まりですか
真ん中くらいですか
それとも終りでしょうか
できれば
そのどれでもなくいられることはできるでしょうか
ずっと知らないことは
もしかしたら知っていることと同じ気持ちになるかもです
どれも無理なことは知っていますが
アニ「錆びないといっても多少の手入れが必要なんだけどね」
アニ「このワイヤーには特殊な油が染み込んでいるんだ」
サシャ「えっそうなんですか」
アニ「そうなんだよ」
サシャ「そんなベトベトしませんし」
ミカサ「私が言う」
アニ「えっ?」
ミカサ「結構複雑な構造をしているから」
アニ「結構って?」
ミカサ「ちゃんと知ってる」
ミカサ「芯線という中心に束ねれた糸の束があり」
ミカサ「それを中心にしていくつもの糸が縒られている」
アニ「そして油があるのは芯線だね」
ミカサ「本来は潤滑と防錆の役割をする」
サシャ「へー初耳です」
アニ「だから」
ミカサ「初耳じゃない」
サシャ「すみません」
いつ私達は会いましたでしょうか
それは、私は思い出すことができます。
私には
私達には懐かしい場所でした
とても楽しい時間を思い出します
今も実はそうですよ
とても口に出しては言えませんが
だって
壊れていますか?
壁に穴がたくさん開いていますから
そうはもうです
進行中です。侵攻中です
どんどん攻め込まれていってます
この街にも穴が開いていて
それは巨人にとっては
充分な大きさではありませんが
人類を追い詰めるには問題ありません
内地ではまだ頑張っているところもあるみたいです
ミカサにも聞きました
私達は頑張っていますが追い詰められているって
けど問題ないです。大丈夫って言ってくれます
前にも言ってくれた気がします
私とアニは兵団を脱走してここにいます
ミカサもここにいてくれます。それで充分じゃないですか
終る街の話です
ミカサがここに来た理由
私がここにいるのは
どうでしょうか。うまく答えられる自信が今はありません
私達がここにいる理由は答えられそうです
言いませんがきっと同じでしょう
サシャ「アニは星に願いをしてますか?」
以前聞いたことがあります
アニ「するわけないよ」
そう答えられたことがあります
ミカサにも聞いて
同じ答えをしていました
サシャ「ご飯ですか?あれっ今日アニが作ったのでは?」
アニ「ご飯のことしか言わないの?」
ミカサ「アニがご飯失敗した?」
アニ「乗ってくるな」
アニ「違うんだ。立体機動に使うガスがもう少なくなってきてる」
いままでは節約して使っていたことに加え
周囲にガスが落ちていてそれを使っていました
・・・落ちているというのはだから亡くなった兵団の方からもらいました
たくさんあったのです
そうすることでしか私達は生きていけませんから
それにも限界がきたようです。分かっていたことです
アニ「うん。立体機動が使えなくなる」
その結果が意味することは当然分かっているのでそれは誰も言いませんでした
冷静になって考えればもっと慌てなければいけないのでしょうけど
それよりも
サシャ「アニ!火が大変です!」
アニ「えっ?」
アニ「失敗した」
サシャ「ご飯が!ご飯が!」
ミカサ「これは大変なこと」
アニ「まだ食べれるよ」
サシャ「どうしましょうか?」
ミカサ「どのくらい残りがある?」
サシャ「何回かは持ちます」
アニ「いや早く食べないと」
サシャ「えっ?」
ミカサ「えっ?」
アニ「ご飯・・・じゃないね」
この食いしん坊って言ったら蹴られました
ミカサ「兵団に戻る?」
微笑むミカサが
アニ「まさか」
苦笑いのアニを見ます
サシャ「それはちょっと・・・」
アニと私はもう戻るところなんてありません
ここしかないんです
そんな人ばかりなんです
ミカサ「サシャ、お尻を掻いてないで」
サシャ「アニが蹴ったところを撫でているのですよ」
アニ「そんなに強く蹴ってない」
ミカサが溜息をつきました
ミカサ「補給所」
アニ「やっぱり」
サシャ「補給所があるんですか?」
ミカサ「ある」
サシャ「じゃっそこに行きましょう。すぐに」
アニ「行くしかないものね」
ミカサ「行くしかない」
サシャ「お弁当を持ちましょう」
アニ「持つよ。でも私がいままでそこに行かなかった理由も考えて」
サシャ「巨人がたくさんですか」
アニ「たっくさんだね」
サシャ「たっくさんですか」
山盛りの巨人をイメージします
ミカサ「楽しそうに言わない」
夜は巨人の動きが鈍くなりますから
残酷な思いがいつも空中にありました
誰かがいなくなったら
私はここにいることを喜ぶことができました
そしてよく考えたら
どちらがいなくなったんでしょう
寝ながら考えたら夜になって
その破片がお腹のなかにあるみたいになってました
ボーっとしていると
アニ「起き立てのなんかの動物みたい」
ミカサ「ほんと」
サシャ「動物ですかー・・・なんかの」
アニ「寝るな」
今のほうが全然眠くて
目が覚めるときがいつも眠いんです
移動するのは夜で
アニ「眠そうにしない」
私も鈍くなります
アニ「弓って要る?」
ミカサ「巨人には効果がない」
サシャ「だってもうブレードが少ないですから」
効かないでしょうけど、昔、もっと昔を思い出しますので
お守りです
サシャ「なぜ補給所にはたくさん巨人がいるのですかね」
アニ「・・・なんでだろうね」
アニ「いや違うね」
ミカサ「・・・かつてそこに多くの人がいたということ」
いまも、それを求めて巨人達がさまよっている
人が守りたかった、すがったところに
とミカサは言い。私は何も言えませんでした
アニも何も言いません
静かに移動します。いつもの夜のように
違うのは
ガチャガチャと矢が音を立てていることです
コメント一覧
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- 2016年04月27日 23:22
- きっしょ
-
- 2016年04月27日 23:23
- 壁尻的な話と思った俺のトキメキを返して欲しい
-
- 2016年04月27日 23:28
- なんだ壁尻じゃないのか…
-
- 2016年04月28日 00:01
- エロいのかとおもった
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アルミンがっ好っき~~っ!!
リヴァイより~♪
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