米国国防副長官「ISISにサイバー爆弾落とすよ。史上初だよ」
そして最後には本当に爆弾を落とすという…
ISISは既にアノニマスなどのハッカー集団の攻撃対象となっていますが、アメリカ政府もサイバー攻撃を強化してきていることがメディアによって伝えられてきました。
しかし暗号化されたコミュニケーションをブロックする、内部情報を入手するといったレベルから、さらに一段階上へと進みつつあるようです。関係者の皆さんも語気を強めているようで、Robert Work国防副長官は「サイバー爆弾を落とす」と発言したとThe New York Timesが報じています。
サイバー爆弾?
Work副長官によると「サイバー爆弾を落としたことはこれまでなかった」そうです。特殊部隊による小さなチームによって攻撃は行われるとのこと。例によって詳細は説明されていないので、「サイバー爆弾って何やねん」なわけですが、ただISISのコミュニケーションを妨害するのが目的ではないよう。
大枠としてはISISの司令官のフリをしてISISの軍隊に偽の指令を出し、空もしくは陸での襲撃が容易な地点へと移動させる、といった実際の攻撃とより結びついたものがあるそうです。サイバーを駆使して実際の爆弾による攻撃を効率化するということでサイバー爆弾なんでしょうか。
他にも現金が大量に保管されている倉庫を爆撃すると同時に、オンラインでのお金の取引や支払いを妨害することでより効果的にダメージを与える作戦などが考えられているそうです。
サイバー戦争と聞くとウェブ上での独立した攻撃を想像しがちですが、これは実際の捕獲や爆撃とより密接に結びついているわけですね...ほんの4年くらい前まではアメリカ政府もサイバー兵器を開発していることすら認めてなかったことを考えると大きな変化です。
サイバー戦争という言葉、これからどんどん従来の戦争と一体化していくんですね。
素人考えなのかもしれないですが、「その計画、メディアに話したらダメじゃね...?」が率直な感想でもあります。
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source: New York Times
Chris Mills - Gizmodo US[原文]
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