28 名前:おさかなくわえた名無しさん[sage] 投稿日:04/03/21(日) 02:14 ID:f1QGQ9pK
小3の時の話。
母子家庭でキュウキュウな暮らししてたんだが、ある日お袋が
ちょっとかっこいいポロシャツ買ってきた。はしゃいだ俺は、即日ぬかるみの校庭で
跳ね回り、気が付けばポロシャツどろどろ(っつーか頭から靴まで)、
やべえお母さん悲しいだろな、とガクブルするが、証拠隠滅も図れず、
ショボーンと町歩いてた。
「○○、どした?また派手にやったなあ」
声をかけてきたのは、お袋と俺が週に3回通っていた風呂屋の息子だった。
よく番台に座ってて、あの日は学生服を着ていたから中坊か高坊か。
「昨日かってもらった服よごしちゃってうえええええええええ」
風呂屋息子は、涙と鼻水垂れ流して泥まみれの俺が飛びついたのを怒るでもなく、
俺もよくやったよ等と言いながら家に連れ帰り、商売ものの風呂に入れてくれた。
今でも、初めて入った、まだ窓から明るい光が入る時間の銭湯の空気、
自宅の洗濯機で俺の服を洗いつつ、自分も脱いで俺の体を洗ってくれた大きな手の感触、
最後に奢ってもらったコーヒー牛乳の味は忘れられない。
服が乾くまでの間、Tシャツを借りた上に番台に座らせてまでもらって
すっかりご機嫌で帰った俺だったが、やはりお袋にはバレたのだが…。

その後まもなく俺には新しい親父ができ、引っ越し、あの風呂屋には行っていない。
だが、2年後に生まれた弟を、口の悪い友達からは
お前ちょっと兄馬鹿wなどと言われるほど可愛がってるのは
多分この体験が引いてるんだろうな。

まあ最後のはともかく、あの風呂屋兄ちゃんにはマジで感謝してる。