【からかい上手の】「遠足」【高木さん】
らあまりに好みすぎて勢い余って書いてしまった
案の定長くなったしヘタだし漫画じゃないとこの作品の良さは激減するけど、よかったら。
とにかく漫画を読んでほしい。
スタスタ
西片(今日は遠足か)
西片(中学生でも遠足ってやるんだな。まあフツーの授業に比べたら楽しいからいいけど)
西片(ただ、懸念すべきは…)
ガラッ
高木「あ、西片おはよー」
西片「……」
高木「どうかした?」
西片「なんでも。おはよう」
高木「ふーん?」
西片(彼女である)
西片(あ、違うぞ。『彼女』と言っても懸念すべきが高木さんって意味であって、決してガールフレンドとかそういうんじゃ…)
西片(ってあああ!! オレは誰に何を言い訳してんだ!?)ガシガシ
高木「くすっ」
西片「っ!」
高木「あはは。西片、なに一人で頭抱えてるの?」
西片「べ、別に!」
西片(しまった… 自爆とはいえ、朝っぱらからまたからかわれてしまった)
西片(少しだけ説明しておくと、高木さんはオレの隣の席にいるクラスメイトの女子だ)
西片(よく……本当によく、オレのことをからかってくる。本人いわく、オレの反応が面白いからなんだと)
西片(けどオレも男だ。女子にやられっぱなしで終わるわけにいかない。毎日のようにからかわれながらも、仕返しのチャンスを虎視眈々と狙っている)ギロ
高木「先生遅いなぁ。 ね? 西片」クル
西片「んっ!?」バッ
高木「ん? なに?」
西片「え? あ?」
高木「なんでこっち見てたの?」
西片「いや? み、見てないけど?」
高木「見てたって。なんかすごい顔して。ねぇ、なんで?」
西片「べ、別に…」
高木「なに考えてたの?」
西片「か、考えてなんかないよ」
高木「言えないこと?」
西片「だから、何も考えてないって」
高木「言えないんだ」
西片「……」
西片(慌てるな、慌てるなオレ。このまま高木さんのペースに巻き込まれてはいつものようにからかわれてしまう)
高木「……」
西片(平常心…そう…平常心だ。落ち着け、このまま視線を合わせなければ何事もなく過ぎ去っていくに違いない)
高木「……」
西片(よし、もう大丈夫。これだけ間があけば、仮に高木さんから何か言われようが取り乱さずに応対できるはず)
高木「あ、わかった。言えないってことは」
西片「ん?」
高木「西片、私のほう見てヤラシイこと考えてたんだ」
西片「はああっ!?」ガタッ ガンッ!
西片「くうっ…!!」
高木「ぷっ、くくっ」
西片「いってえぇ…」
高木「あははは! あはははは!」
西片「笑うな……第一オレはヤラシイことなんか…」
高木「じょーだんだって。あー、ほんと西片面白いね。今の、飛び跳ねようとか……ぷぷぷっ」
西片(くそっ、くそう!)
西片(高木さんめ、いつか絶対…)
ガララッ
先生「みんな揃ってるなー。荷物持って校庭に集合ー」
高木「だってさ。立てる?」
西片「まあなんとか」
高木「じゃあ私先に行くね」スクッ
西片「……」
西片(いつかじゃない。今日中に、やってやる)
西片(今日中に必ず、高木さんをからかって恥ずかしがらせてやる!)
遠足目的地 到着
西片(……酔った)
西片(危なかった。マジでゲロする5秒前だった。普段バス酔いなんてしないのに)
西片(車輪の上だったせいかな。いや……)
西片(おやつタイムに隣の木村君が終始サラミ食ってたせいだな。めっちゃ漂ってきたもんなサラミ)
先生「西片ー、大丈夫か?」
西片「なんとか大丈夫です。外の涼しい空気吸ってればなんとか収まりそうです」
先生「そうか。最初はクラス毎に工場見学だが、お前は少し休んでからにするか?」
西片「そうします」
精油工場見学
中井「うーん、良い匂いだ」
木村「そうかぁ? ぜってーくせぇだろこれ」
高尾「そりゃお前の口が…なんでもない」
中井「そういや西片は?」
木村「あーあいつなんかバスで死んでたから、休んでんじゃね?」
高尾「そりゃ間違いなくお前の…なんでもない」
高木「……」キョロ
ミナ「なんか、思ってた香りと違うね」
ユカリ「ラベンダーっぽくないよね。がっかりー」
サナエ「私は好きだけどね。高木ちゃんは?」
高木「……」
サナエ「高木ちゃん?」
高木「あ、ごめん。なに?」
ミナ「どうしたの?」
高木「どうもしないよ?」
ミナ「そう? ならいいんだけど」
お昼ごはん
西片(別クラスに紛れての工場見学は思った以上につまらなかったな。無理してでも自分のクラスについて行けばよかった)
西片(さて、中井君たちはどこで食べてるんだろう)
10分後
西片(いない……)
西片(もう食べ終わったのかな。お昼の後はレクだし、早い人は広場で遊び始めてる)
西片(仕方ない。ちょうどあそこのベンチ空いたから1人でさっさと食べよう)
ストン
西片「ふう」
西片「……」ゴソゴソ
西片「……」パカ
西片「……」モグモグ
西片(うまい。母さんはりきったな)
西片「……」
ワーワー
キャーキャー
西片(ドッジ…じゃないな、あれは中鬼か)
西片(いつ見ても中の人可哀想だよなぁ。いじめられてるみたいで)
西片「……」モグモグ
西片(なんていうか、意外と寂しくないな)
西片(遠足で1人でお弁当ってすごい不憫な感じするけど)
西片(喧騒から離れ、他の生徒が無邪気に戯れる姿を眺めつつ物思いにふけるこの感じ)
西片(あれ、なんかオレカッケーかも…?)
西片「ふふ、ふふふふ」プルプル
西片(この二人掛けのベンチ……世の有象無象は男女2人で仲睦まじく腰掛けることを夢見るであろう木製ベンチ)
西片(しかし、オレは違う!)
西片(あえて誰とも交わることなく、周りと合わせることなく、己のタイミングで死肉(=唐揚げ)を喰らい、鮮血(=お茶)を飲むのである!)
西片「……」グビッ グビッ
西片(何人たりとも寄せ付けぬ孤高の存在! それこそがッ、一匹狼西かt)
高木「唐揚げもーらい」ヒョイ
西片「ぶアウゥん!!!」ブーッ
西片「げっほげほっ! ウエッ…」
高木「あははは、なにしてんの西片。きたないなぁ」モグモグ
西片「た、たたた高木さんっ!?」
高木「高木でーす」
西片「いつの間に……いつから……?」
高木「んーと、西片がなんかニヤニヤしてプルプルしてるくらいからかな?」
西片「プルプルしてたの!?」
高木「プルプルしてたよ」
西片(プルプルしてたのか…どのあたりだろう…)
西片「そ、それで高木さん? なんでここにいるんだい?」
高木「なんで?」
西片「なんで」
高木「んー…… なんでだろーね」
西片「はぁ」
高木「なんでだと思う?」
西片「はぁ?」
高木「当ててみなよ」
西片(っと、ここで来たか)
西片「うーん」
西片(たまたま見つけた、ってのが一番ありそうだけど、高木さんがそんな解答で終わらせるわけない)
西片(もう少し具体的に理由として成り立つことがあるんじゃないか? 例えば)
高木「じゅーう、きゅーう」
西片(例えば……えーっと…)
高木「なーな、ろーく」
西片(例えばなんだ……? まずいぞ、何も浮かばない!)
高木「よーん、さーんにーいちぜろ。ハイどーぞ」
西片「ええっ!? ちょっと、ズルくない今の!?」
高木「ハイどーぞ」
西片「ああ、もう……!」
西片「えっと、ズバリ高木さんは…」
高木「ちなみにハズレだったら私の言うことひとつ聞いてもらうからね」
西片「えぇっ!? それ今言うのはナシだろ!」
高木「んー」
高木「じゃ、逆に当たったら西片の言うこと聞いてあげるよ」
西片「む…」
高木「それならいいでしょ?」
西片「うーん、それでも一発で当てるとなるとオレが不利な気がする」
高木「もーわがままだなぁ。じゃあ、三択ならどう?」
西片「…三択か」
高木「うん」
西片(三択ならかなり楽になるな。高木さんはルールを破るようなことしないし、イカサマとかもないだろう)
西片「……オッケ、それでいこう」
高木「決まりね」
高木「問題です。私はどうして、西片のところへやって来たのでしょーか?」
西片(そっからやるんだ)
高木「1番。『たまたま通りかかった』」
西片「……」
西片(これはオレが最初に考えたやつだ)
高木「続いて2番。『お弁当を忘れたので、まだ食べてる人を探していた』」
西片「おっ」
西片(なるほど、これはありそうだな)
西片(そういえばさっき何か具を取られたような……あ…オレの唐揚げ…)
高木「最後に、3番」
西片(あとはなんだろう。さっきは口だけ
コメント一覧
-
- 2016年04月29日 23:17
- ひえーーー‼これが高木さんけ!?
スポンサードリンク
ウイークリーランキング
最新記事
アンテナサイト
新着コメント
LINE読者登録QRコード
スポンサードリンク