戻る

このページは以下URLのキャッシュです
http://garakuta.oops.jp/wordpress/?p=8195


【レビュー】ドキュメンタリー映画、「最後の1本〜ペニス博物館の珍コレクション〜」 » | がらくたGallery

5月

1

【レビュー】ドキュメンタリー映画、「最後の1本〜ペニス博物館の珍コレクション〜」

By ono   2016年5月1日


2016-05-01-001
 今日はDVDの話題です。昨年公開されて話題となった「最後の1本〜ペニス博物館の珍コレクション〜」をご紹介します。最近、偶然(本当です)ブログの記事に下ネタが多かったところ、某コミュニティFM局のTさんが貸してくれた価値ある1本。下ネタオンリーのバカ映画かと思いきや、実はとっても素敵なドキュメンタリー映画だったのです。

■コレクションを完成させたい
 で、お話の舞台となるのがアイスランドにあるペニス博物館。もともと中学校の校長だった「シッギ」ことシグルズール・ハーターソンさんは1970年代に牛のペニスを冗談でもらったことから様々な生物のペニスを集めるようになります。
2016-05-01-002
 シッギとペニス博物館

収集を初めて40年近く、私ももうじき70です。狐、ミンク、ハツカネズミ、ブタ、ウマ、羊、セイウチ・・・
あらゆるほ乳類のペニスがそろっています。一つをのぞいて。
人間です。ヒトのペニスがなければ収集は完成しません。

 そんなわけで、シッギは死後にペニスを提供してくれる方を探し始めます。程なくして一人の男性が自ら名乗りを上げてくれました。高名な冒険家パゥットル・アラソン氏です。
2016-05-01-003

「死んだらペニスに用はない。」
「迷いは?」
「ないね。私はぐずぐず考えない。決断が早いんだ。」

 さて、そこへもう一人の男性が立候補してくれるのですが・・・続きは下からどうぞ。
 <以下、一部ネタバレ有り>

■私のエルモには名声が必要だ
 声が上がったのはアメリカ、カリフォルニア州。自分のペニスに「エルモ」という名前を付けているカウボーイ、トム・ミッチェル氏です。
2016-05-01-004

トム「私はぜひ最初の標本になりたいんですよ。第一号にならないと意味がない。なぜかというと私には長年の夢があって・・・」
シッギ「彼は名声を手に入れたいんです。第一号になれば世界の注目を集められる。気持ちはわかります。ただ、通常の寄付と違うのは、彼は死ぬ前に性器を切除すると言っているんです。」

 面白くなってきましたね。シッギさんも迷いどころ。同じアイスランド出身のアラソン氏は願ってもない提供者ですが、90を超えても元気なこの男性、いつ死ぬかもわからない。一方のトム氏は生きてるうちに切除すると言いますが、飾り方や扱いに注文が多くて、シッギさんもうんざり。挙げ句の果てにはオフシーズンには返却してくれと言い出し、シッギさんはちょっとトムとは距離を置こうとし始めます。

■縮んじゃった・・・
 ところが、アラソン氏の方にも問題が発生しました。彼のペニスは高齢のために縮んでしまっているというのです。アイスランドで法的に適正とされている(?)ペニスの長さ5インチ(12.7センチ)を上回れるかどうかが非常に大事というわけです。
2016-05-01-005

「ペニスが縮んでしまったと叔父から聞きました。恐らく寄付を撤回するでしょう。こんなもの人様に見せたくない、と。はっきりとは言わないかもしれないが、心ではそう思っている。」

 シッギもそんなアラソン氏をいたわってこんなコメント。

「多くの人が期待してるはずだ。アラソン氏のペニスならさぞや巨根だろうと。事実を知れば、皆失望するでしょう。彼だって年には勝てません。ペニスは加齢で縮むのです。」
「彼が望んでいるのは、威厳ある形での保存です。できるだけ大きくゴージャスに。それが叶わないなら、彼はこの同意書を撤回するかも知れません。」

 アラソン氏の尊厳も守りたい、と。わかります。300人もの女性と関係を持ったと豪語しているアラソン氏、それが(縮んだとはいえ)貧相だったら、彼が非難されるのではないかと心配なわけです。それで、シッギさんは作業を共にするであろう友人達と相談するのです。

「死後硬直が始まる前にペニスを切り取って、血抜きをしてその後溶液でふくらませようと思う。」
「元のサイズより大きくならないか?それじゃインチキだ。」
「・・・確かに」
「95歳じゃもうレーズンくらいだろ?ノネズミと変わらないよ。」

 レーズンてことはないと思いますけど・・・。さて、八方ふさがりの状況を得て、自分にも時間がないと覚悟していたシッギさんはある一つの決断を下すのです。結局最後の1本は手に入るのでしょうか、そしてそれは一体誰のどのようなものになるのでしょうか。ネタバレしてしまいましたが、本当の最後は映像でご確認下さればと思います。バカバカしいかも知れませんが、当人達はいたって本気。くだらなくも面白く、なかなかに良い映画なのです。鑑賞する機会をくれたTさんありがとう。

公式HP:最後の1本〜ペニス博物館の珍コレクション〜


Leave a comment


QLOOKアクセス解析