Apple WatchにWindows 95を移植し、実際に動いている動画が公開されました。移植に必要なエミュレータと手順もオープンにされており、誰でも再現が可能となっています。
この偉業を達成したのは、昨年6月にMac OS 7.5.5をAppleWatch上で起動したNick Lee氏。前回はMin vMacエミュレータで動作させたのと同様に、今回はPC/AT互換機エミュレータの「BochsWatchOS」を開発し、その上でWindows 95を動作させています。
Lee氏いわく、Apple Watchは小さなパッケージの中に大きな馬力を秘めており、90年代半ばのPCよりも段違いのスペックがあることから、当時の標準的なデスクトップOSを駆動できると確信したとか。家族が初めてPCを買ったのも90年代半ばだそうで、当時のPCには深い思い入れがあるようです。
Apple Watch上に移植されたWindows 95はブートに1時間以上かかり、インターフェイスの反応はもっさり。とはいえ、タッチスクリーンも認識し、スタートメニューからアプリを起動することは可能。「起動するだけ」ではなく、実用的かどうかはともかく、一応の操作はできます。
Windows 95のインストール中にApple Watchがスリープしないよう、デジタルクラウン(竜頭)を常に回すための接着剤とモーターが別途必要です。そうした手順やBochsWatchOSはGitHubに公開されているので、Windows 95を愛してやまない、Windows 10アップグレードのご時世にあえて反逆したいという方は、残りのGWを費やしてはいかがでしょう。