【VIP】俺が収拾した地元の民話を書いていってみる
1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/03/12(金) 19:06:15.02 ID:YuAEgsst0
過疎るとは思うがおつき合い願いたい
2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/03/12(金) 19:09:13.23 ID:YuAEgsst0
昔々、岩手県盛岡市のあるところに、非常に仲の悪い嫁姑があった。
ある日、その嫁姑がどちらも同時に妊娠するという珍事が起こった。
嫁はともかく姑までお元気なこって、とみんな噂したらしいが、姑はともかく嫁の妊娠が気に入らない。
そんなわけで、この姑はあろうことかあるお寺のお地蔵様に「嫁が流産しますように」と毎日お参りし始めた。
このお地蔵様というのが愚直なほどに物分りがよかったらしく、果たして嫁は臨月に流産してしまった。
姑は喜び勇んで身重の体をものともせず、そのお地蔵様にお礼参りにきた。
「お地蔵様のおかげであの憎らしい嫁が流産しました。ありがとうございます」と手を合わせていると、
お地蔵様が突然、口を利いた。
「なぁ姑よ。自分の嫁、孫が流産したというのがそれほどに嬉しいか?」
姑がその問いに「大変嬉しく思います」と返すと、お地蔵様は「そうか」と一言だけ返答した。
すると、にわかに姑はその場で産気づいてしまった。
姑が艱難辛苦の果てに生んだやや子は、なんとただの石の人形になっていたそうな。
ある日、その嫁姑がどちらも同時に妊娠するという珍事が起こった。
嫁はともかく姑までお元気なこって、とみんな噂したらしいが、姑はともかく嫁の妊娠が気に入らない。
そんなわけで、この姑はあろうことかあるお寺のお地蔵様に「嫁が流産しますように」と毎日お参りし始めた。
このお地蔵様というのが愚直なほどに物分りがよかったらしく、果たして嫁は臨月に流産してしまった。
姑は喜び勇んで身重の体をものともせず、そのお地蔵様にお礼参りにきた。
「お地蔵様のおかげであの憎らしい嫁が流産しました。ありがとうございます」と手を合わせていると、
お地蔵様が突然、口を利いた。
「なぁ姑よ。自分の嫁、孫が流産したというのがそれほどに嬉しいか?」
姑がその問いに「大変嬉しく思います」と返すと、お地蔵様は「そうか」と一言だけ返答した。
すると、にわかに姑はその場で産気づいてしまった。
姑が艱難辛苦の果てに生んだやや子は、なんとただの石の人形になっていたそうな。
3: 1/3 投稿日:2010/03/12(金) 19:14:10.27 ID:YuAEgsst0
昔、あるところに姉と妹がいた。
その母親が死んで父親は継母を貰ったが、案の定姉妹を疎んでいた。
あるとき父親が上方の御用で、何ヶ月か家を空けることになった。
そこで父親は姉妹を呼びつけて、
「父さん、用があって、ずうっと遠さ行ってくるがら、お前たちは、母さんの言うことを聞いておとなしく待ってるんだよ。
そしたらお土産買ってきてあげるから。何買って来たらえぇが?」
と聞くと、姉妹は大はしゃぎで
「竜宮の玉手箱がほしい」「広めの鏡がほしい」と口々に言った。
父親は「ようし、それなら買ってくるから、待ってろよ」といって家を出て行った。
継母はこれ幸いと、娘たちを始末する計画を練った。
昼間は継母は仕事に出ていないので、姉妹は二人で遊んでいることが多かった。
それを見た隣家のおばさんが不憫に思って、ある日赤飯を炊いて子供たちに振舞った。
それを聞いた継母は激怒し、「俺がお前たちに食事をさせないと言いふらして回ったんだろう」と折檻した。
「なんと言い触らして回ったんだ」と継母が問い詰めても、子供たちは
「俺だちは何も言わねぇ。ただ隣に来て赤飯を食えと言われだから食べに行っただけだ」と言い続けた。
その母親が死んで父親は継母を貰ったが、案の定姉妹を疎んでいた。
あるとき父親が上方の御用で、何ヶ月か家を空けることになった。
そこで父親は姉妹を呼びつけて、
「父さん、用があって、ずうっと遠さ行ってくるがら、お前たちは、母さんの言うことを聞いておとなしく待ってるんだよ。
そしたらお土産買ってきてあげるから。何買って来たらえぇが?」
と聞くと、姉妹は大はしゃぎで
「竜宮の玉手箱がほしい」「広めの鏡がほしい」と口々に言った。
父親は「ようし、それなら買ってくるから、待ってろよ」といって家を出て行った。
継母はこれ幸いと、娘たちを始末する計画を練った。
昼間は継母は仕事に出ていないので、姉妹は二人で遊んでいることが多かった。
それを見た隣家のおばさんが不憫に思って、ある日赤飯を炊いて子供たちに振舞った。
それを聞いた継母は激怒し、「俺がお前たちに食事をさせないと言いふらして回ったんだろう」と折檻した。
「なんと言い触らして回ったんだ」と継母が問い詰めても、子供たちは
「俺だちは何も言わねぇ。ただ隣に来て赤飯を食えと言われだから食べに行っただけだ」と言い続けた。
4: 2/3 投稿日:2010/03/12(金) 19:16:25.57 ID:YuAEgsst0
次の日、継母は山に行って赤い毒の実を取ってきて、それを赤飯のように炊いた。
そして「今度は母さんが赤飯を炊いたから食べなさい」と言って子供たちに振舞った。
何も知らぬ子供たちはそれを皆食べてしまった。その隙に継母は外出し、子供たちはうんと苦しんだ。
継母が家に帰ってきたときには、子供たちは血反吐を吐き、紫色になって死んでしまっていた。
継母はそれをムシロにくるんで、裏の口から橋の下に下りていって、そこに穴を掘って娘たちを埋めてしまった。
隣近所の人たちには「どこさか遊びに行って、まだ帰らねぇ」と言っておいた。
ある日、父親が頼まれたお土産物を持って帰ってくると、娘たちがいない。
母親を問い詰めても「隣村に泊りがけで遊びに行って、まだ帰ってこねぇ」の一点張りであった。
父親は隣村なんて今まで行ったこともないし、付き合いのある人もいないので不審に思ったが、
何の証拠もないので、一人寝付けずに囲炉裏に火を焚いて娘たちの帰りを待っていた。
すると、深夜になって、裏の口から二羽の鶯がチョロチョロと入ってきた。
(今時、鶯なんて出てくるとは、奇態なごともあるもんだ)と思っていると、鶯が鳴き始めた。
そして「今度は母さんが赤飯を炊いたから食べなさい」と言って子供たちに振舞った。
何も知らぬ子供たちはそれを皆食べてしまった。その隙に継母は外出し、子供たちはうんと苦しんだ。
継母が家に帰ってきたときには、子供たちは血反吐を吐き、紫色になって死んでしまっていた。
継母はそれをムシロにくるんで、裏の口から橋の下に下りていって、そこに穴を掘って娘たちを埋めてしまった。
隣近所の人たちには「どこさか遊びに行って、まだ帰らねぇ」と言っておいた。
ある日、父親が頼まれたお土産物を持って帰ってくると、娘たちがいない。
母親を問い詰めても「隣村に泊りがけで遊びに行って、まだ帰ってこねぇ」の一点張りであった。
父親は隣村なんて今まで行ったこともないし、付き合いのある人もいないので不審に思ったが、
何の証拠もないので、一人寝付けずに囲炉裏に火を焚いて娘たちの帰りを待っていた。
すると、深夜になって、裏の口から二羽の鶯がチョロチョロと入ってきた。
(今時、鶯なんて出てくるとは、奇態なごともあるもんだ)と思っていると、鶯が鳴き始めた。
5: 3/3 投稿日:2010/03/12(金) 19:18:37.30 ID:YuAEgsst0
広めの鏡も欲しくないし
竜宮の玉手箱も欲しくないし
お父さんの顔見たい
ホーホケキョ
おかしな鳴き方をするもんだと思って見ていると、また同じように鶯が鳴く。
父親も気にかけて後を追っていくと、鶯は裏の口にある橋の下に降りていく。
父親が見てみると、橋の下が土盛りになっているではないか。
胸騒ぎを感じた父親が土を掘り返すと、変わり果てた娘たちが埋められていた。
あまりのことに父親は紫色になった娘たちを抱きしめ、いつまでもいつまでも泣いた。
しかし、泣いても泣いても娘たちが生き返るわけでもない。父親は継母を呼びつけて、厳しく問いただした。
すると、継母の顔が見る見る変形し、恐ろしく、人間ではないもののようになっていった。
継母は父親が見ている目の前で鬼になり、そのまま山の方に逃げていって、それきり行方が知れなくなったそうな。
竜宮の玉手箱も欲しくないし
お父さんの顔見たい
ホーホケキョ
おかしな鳴き方をするもんだと思って見ていると、また同じように鶯が鳴く。
父親も気にかけて後を追っていくと、鶯は裏の口にある橋の下に降りていく。
父親が見てみると、橋の下が土盛りになっているではないか。
胸騒ぎを感じた父親が土を掘り返すと、変わり果てた娘たちが埋められていた。
あまりのことに父親は紫色になった娘たちを抱きしめ、いつまでもいつまでも泣いた。
しかし、泣いても泣いても娘たちが生き返るわけでもない。父親は継母を呼びつけて、厳しく問いただした。
すると、継母の顔が見る見る変形し、恐ろしく、人間ではないもののようになっていった。
継母は父親が見ている目の前で鬼になり、そのまま山の方に逃げていって、それきり行方が知れなくなったそうな。
6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/03/12(金) 19:18:46.53
面白い、どんどんやってくれ
7: 1/2 投稿日:2010/03/12(金) 19:21:00.40 ID:YuAEgsst0
宮沢というところは昔、丈の低い柳が一面に生い茂る潅木地帯であったという。
昔俺の村では春、農作業をする前に野火入れと言って下草を焼くことが慣例となっていた。
その日も村の若いもんが宮沢に出て盛んに野火入れを行っていたが、夕日も沈みかけたとき、
薄明かりの中に突然として白い人影が踊った。若者はびっくりして「人がいるぞ!」と叫んだ。
見ると、六部(お遍路)の格好をした一人の男が、四方から押し寄せる火に狼狽していた。
この街道沿いの野原で、六部は野宿をしようかと野原に寝転んでいたのである。
六部は盲目であった。若者たちが騒ぎ立てる間にも、火は野原にどんどん広がってゆく。
六部は「この野郎共、俺が居ることを知っててわざと火をつけやがったな!」と大声で喚き散らした。
「何だと! 人聞きの悪いことをいいやがって! そんなに死にたいならお望みどおり殺してやる!」
六部の言葉に若者の一人が激怒し、あろうことか持っていた火を六部の四方から放ってしまった。
昔俺の村では春、農作業をする前に野火入れと言って下草を焼くことが慣例となっていた。
その日も村の若いもんが宮沢に出て盛んに野火入れを行っていたが、夕日も沈みかけたとき、
薄明かりの中に突然として白い人影が踊った。若者はびっくりして「人がいるぞ!」と叫んだ。
見ると、六部(お遍路)の格好をした一人の男が、四方から押し寄せる火に狼狽していた。
この街道沿いの野原で、六部は野宿をしようかと野原に寝転んでいたのである。
六部は盲目であった。若者たちが騒ぎ立てる間にも、火は野原にどんどん広がってゆく。
六部は「この野郎共、俺が居ることを知っててわざと火をつけやがったな!」と大声で喚き散らした。
「何だと! 人聞きの悪いことをいいやがって! そんなに死にたいならお望みどおり殺してやる!」
六部の言葉に若者の一人が激怒し、あろうことか持っていた火を六部の四方から放ってしまった。
8: 2/2 投稿日:2010/03/12(金) 19:23:11.72 ID:YuAEgsst0
見る見るうちにあたりは炎に包まれた。六部は火に抗おうにも盲目なのでどうすることもできない。
そのうち方向もわからなくなり、ついには白装束にも飛び火し、六部は火達磨になった。
「熱い熱い! 焼き殺される!」と七転八倒する六部を見て、若者どもはいい気味だと大笑いに笑った。
思えばちょっとした感情の行き違いが若者たちを人殺しにしてしまったのである。
六部は見る間に焼けただれ、もだえ苦しみ、ついに地べたに倒れ伏した。
六部の顔は真っ黒に炭化していたが、突然六部はカッと目を見開き、若者たちを睨みつけた。
六部は盲だったので、その目は白く濁っていた。炭のようになった顔に白い目がぎょろりと光っていた。
「俺はここで殺される。何の咎もないのに殺される。努々忘れるな。これから七代に渡って、
お前たちの一族に盲を絶やさぬ。七代祟ってやるぞ!」
その怒号を最期に、六部は力尽きた。身に纏っていた白装束は完全に焼け爛れ、
全身の脂が焼けてブスブスと沸騰していたという。
その鬼気迫る死に顔を見て若者たちは今更のように怖くなり、一目散に家へと逃げ帰った。
その後、六部の宣言どおり、若者たちの子孫に目の悪いものが続出し、
ついには里が盲だらけになってしまった。
今はそれもなくなったので、きっとこの話は七代は昔の話なのだという。
そのうち方向もわからなくなり、ついには白装束にも飛び火し、六部は火達磨になった。
「熱い熱い! 焼き殺される!」と七転八倒する六部を見て、若者どもはいい気味だと大笑いに笑った。
思えばちょっとした感情の行き違いが若者たちを人殺しにしてしまったのである。
六部は見る間に焼けただれ、もだえ苦しみ、ついに地べたに倒れ伏した。
六部の顔は真っ黒に炭化していたが、突然六部はカッと目を見開き、若者たちを睨みつけた。
六部は盲だったので、その目は白く濁っていた。炭のようになった顔に白い目がぎょろりと光っていた。
「俺はここで殺される。何の咎もないのに殺される。努々忘れるな。これから七代に渡って、
お前たちの一族に盲を絶やさぬ。七代祟ってやるぞ!」
その怒号を最期に、六部は力尽きた。身に纏っていた白装束は完全に焼け爛れ、
全身の脂が焼けてブスブスと沸騰していたという。
その鬼気迫る死に顔を見て若者たちは今更のように怖くなり、一目散に家へと逃げ帰った。
その後、六部の宣言どおり、若者たちの子孫に目の悪いものが続出し、
ついには里が盲だらけになってしまった。
今はそれもなくなったので、きっとこの話は七代は昔の話なのだという。
10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/03/12(金) 19:25:38.05
こういう昔話大好きだ。もっと続けてくれ。
11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/03/12(金) 19:26:09.65 ID:YuAEgsst0
実際に起こった話
明治の初めの頃。天気の日であった
突然、落雷のような轟音が響き渡り、人々は驚いて家を飛び出した
上空には一本、棒のような白い雲が尾を曳いていたが、それ以外は何も変わることのない、ただの青空だった
大人たちが不思議がっていると、近くで遊んでいた子供たちが悲鳴を上げた
「あれあれ、ヤタザル(海馬を入れるザル)のような頭に二本の角がある化け物が飛んでくる!」
子供たちは恐慌状態に陥って大人たちの足にすがり付いて泣き始めたが、
大人たちには何も見えない。ただ青空に一本の雲があるだけである
と、突然その雲の先がするすると地上に降りてきたかと思うと、大人たちの頭上をかすめ、
村はずれの西畑というところに落下した。大人たちはまた驚き、急いで墜落地点に向かった
西畑の畑に、白煙と共にクレーターのような大穴がぽっかりと空いていた
しかし、やはりそれ以外はやはりなにもない、いつもどおりの畑であったという
ちなみにバアちゃんもこの件については家族に聞かされて知ってるらしい。ばあちゃんの話によると、
「昔、傘に尾のついたものが空を飛んでいった」らしい。ちなみに昼間のことだったという
明治の初めの頃。天気の日であった
突然、落雷のような轟音が響き渡り、人々は驚いて家を飛び出した
上空には一本、棒のような白い雲が尾を曳いていたが、それ以外は何も変わることのない、ただの青空だった
大人たちが不思議がっていると、近くで遊んでいた子供たちが悲鳴を上げた
「あれあれ、ヤタザル(海馬を入れるザル)のような頭に二本の角がある化け物が飛んでくる!」
子供たちは恐慌状態に陥って大人たちの足にすがり付いて泣き始めたが、
大人たちには何も見えない。ただ青空に一本の雲があるだけである
と、突然その雲の先がするすると地上に降りてきたかと思うと、大人たちの頭上をかすめ、
村はずれの西畑というところに落下した。大人たちはまた驚き、急いで墜落地点に向かった
西畑の畑に、白煙と共にクレーターのような大穴がぽっかりと空いていた
しかし、やはりそれ以外はやはりなにもない、いつもどおりの畑であったという
ちなみにバアちゃんもこの件については家族に聞かされて知ってるらしい。ばあちゃんの話によると、
「昔、傘に尾のついたものが空を飛んでいった」らしい。ちなみに昼間のことだったという
12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/03/12(金) 19:27:51.46
日本昔話みたいにめでたしめでたしとはならないところが、地元の民話らしいね
13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/03/12(金) 19:28:39.68
いやぁ、日本昔ばなしも後味悪いの一杯あるよ。
14: 1/2 投稿日:2010/03/12(金) 19:29:18.34 ID:YuAEgsst0
『遠野物語』に登場する霊峰・早池峰山の主は女神だが、実質取り仕切っているのは怪物だという
この怪物というのが面白い奴で、三面大黒という、一つ目一本足のデカい怪物なのだそうだ
昔、遠野周辺では金山が非常に賑わっていて、そこで産出された金は
奥州藤原氏の建てた中尊寺金色堂にも使われたという
北上山地はとにかく鉱物資源が豊富で、北上山地を越えれば日本有数の鉄鉱山である釜石鉱山もある
この釜石鉱山では餅鉄という非常に良質な鉄が採れ、日本初の反射炉による近代製鉄もここで行われた
で、このイッポンダタラという化け物だが、これは元々山師だったらしい
コイツが一つ目なのは、長年熱く焼けた鉄を見るうちに片目が潰れたからだという
コイツが一本足なのは、鉄に風を送るふいごを踏み続けて片足が腐ってしまったからだという
ちなみに、こいつは今も全国に居て、最近でも田んぼに残った足跡が発見されて話題
この怪物というのが面白い奴で、三面大黒という、一つ目一本足のデカい怪物なのだそうだ
昔、遠野周辺では金山が非常に賑わっていて、そこで産出された金は
奥州藤原氏の建てた中尊寺金色堂にも使われたという
北上山地はとにかく鉱物資源が豊富で、北上山地を越えれば日本有数の鉄鉱山である釜石鉱山もある
この釜石鉱山では餅鉄という非常に良質な鉄が採れ、日本初の反射炉による近代製鉄もここで行われた
で、このイッポンダタラという化け物だが、これは元々山師だったらしい
コイツが一つ目なのは、長年熱く焼けた鉄を見るうちに片目が潰れたからだという
コイツが一本足なのは、鉄に風を送るふいごを踏み続けて片足が腐ってしまったからだという
ちなみに、こいつは今も全国に居て、最近でも田んぼに残った足跡が発見されて話題