【からかい上手の】「市民プール」【高木さん】
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いつも通り見切り発車で書きたいように書いてるので長いのとクオリティは相変わらず。
そんなことより高木さん描き下ろし公開の前哨戦だオラァ!
市民プール
中井「到着ーー!」
西片「久しぶりに来たなぁ、ここ」
中井「ちょっと遠いけど大きめのスライダーとかあるし、良い所だよな」
西片「食べる所もあるしね。市民じゃないから入場料がちょっと高いのがあれだけど」
中井「まあまあ、そのぶん思いっきり楽しもうぜ!」
西片「……そうだね」
中井「どうした西片? 体調でも悪いのか?」
西片「いや、平気だよ」
中井「? ならいいが。さあ行くか!」
西片「ああ…」
真野「…………」ズーン
西片(中井君はなんでオレを誘ったんだろう。しかも後から)
西片「あの、真野さん」
真野「ふふふふ。西片君、今日は楽しみましょー…」フラフラ
西片「あ、うん…」
西片(楽しもうって目じゃないだろ……)
2時間後
中井「やっぱりここのスライダーはいいなー」
西片「けっこう長いほうらしいしね」
中井「ところでオレそろそろ腹へってきたんだが、昼にしないか?」
西片「早くない? まだ12時前だよ」
中井「どうせなら並ばず座りたいだろ? 混み始める前にあそこのレストランに入っちまおうぜ」
西片「まあ、オレは食べれるけど…真野さんは?」
真野「私もいいよ」
中井「決まりだな。先にトイレ行ってくるから、二人は入口付近で待っててくれ!」
タタタ…
西片「……」
真野「……」
西片「あのさ」
真野「……なにかな」
西片「……なんかごめん」
真野「……何のことですか? 思い当たる節がないです」
西片「いや、オレ……お邪魔だよね」
真野「えー? 別にそんな、西片君いなければ二人きりなのになーとか? そんなこと全然思ってないですよ? あははは」
西片(うわぁ……予想以上に邪魔だった)
西片「……」ズーン
真野「……」
西片「えっと……遅いね、中井君」
真野「そーですね」
西片「トイレ混んでるのかな」
真野「そーですね」
西片「……」
西片(くそっ、間が持たない。もはや息苦しい。潜ってもないのに!)
西片(なにか話題になりそうなものは……)キョロ
西片「ん?」
真野「どうかした?」
西片「いや、あそこの女子がさ…」
真野「?」
西片(目が悪くてよく見えないけど、全体的に高木さんっぽいような)
西片「……」
西片(ハハッ、何を言ってるんだ。こんなところに高木さんがいるわけ)
真野「あ、あれ高木ちゃんだ」
西片「えぇ!?」
西片「う、嘘でしょ?」
真野「ううん。私、ほんとは目いいから見えるよ。あれは絶対高木ちゃん」
西片「そうなんだ……誰と来てるんだろ」
真野「!」
真野「西片君、気になるんだ?」
西片「えっ?」
真野「気になるんだ? 気になるんだよね!?」
西片「いや!? べ、別に気になるわけじゃ」
真野「だよね気になるよねー! ほらほら見失わないうちに確かめに行くべきですってそしてあわよくばそのまま戻ってこないでください!」
西片(後半に思いっきり本音が出てるよ真野さん!?)
真野「はーやーくー!」グイグイ
西片「わ、わかったよ! 行くから! 行くから押すのやめて危ないから!」
中井「悪い悪い、やけに並んでると思ったら大の列でな。小は別に……ん? 西片は?」
真野「えっ? に、西片君?」
中井「どこか行ったのか?」
真野「さぁー? 暑いから溶けちゃったのかなぁー?」
中井「あー確かに今日は暑いし……え?」
西片「……」ジリ
西片(近づいてみればみるほど高木さんに似ている。いや、ほぼ間違いなく本物だろう)
西片(髪をあげてるのと、水着……それも学校の水着じゃなくてお腹が露出されて……って、何を見入ってるんだオレは!!)
西片(うん。とにかくそれらを除けば、いつも見ている高木さんだ)
西片「ううむ…」
西片(でもなんて声をかける? 『やあ高木さん、奇遇だね』とか?)
西片(なんかわざとらしい気がするなぁ。実際高木さんが来ていたことは知らなかったわけだけど)
西片(というか、そもそも声をかける必要あるんだろうか? 別に高木さんが誰と来てるかなんて…)
西片「!」
西片(あれ、ちょっと目を離した隙にいなくなってる!?)
西片(一体どこに…)キョロ
高木「……」
西片(うーん……)
高木「……」
西片「見当たらないな…」
高木「探しもの?」
西片「うわああああっ!?」
ステーン!
西片「いってて…」
高木「あはははは! 驚きすぎだよ」
西片「驚くよ! 高木さん、気づいてたの?」
高木「んー? なーんかやらしー視線感じるなぁって思って見たら、西片がいたから」
西片「なっ! そんな視線送ってないよ!」
高木「そーかな? 視線ってほんとに刺さるらしいよ」
西片「……そんなまさか」
高木「特に男子が女子を見る視線はね。あー、チクチクしたなぁー」
西片「いやぁ、被害妄想じゃない?」
高木「西片、私のおへそのあたり見てたでしょ」
西片「ブッ!!」
高木「あ、その反応は当たりだね」
西片「ち、違うよ! たしかに学校の水着とは違うなって思ったりはしたような…しなかったような」
高木「ふーん?」ジト
西片(あぁ、視線が痛い……ほんとに刺さるのか視線って)
西片「そ、それよりさ。高木さんは?」
高木「ん?」
西片「誰かと来てるのかい? クラスの人?」
高木「ううん、違うよ」
西片「となると…家の人で?」
高木「うーん。まぁそうなるかな」
西片「?」
高木「西片は誰と来てるの?」
西片「ん? あぁ、オレは……」
西片(いやまてよ、ここで『3人で来てる』なんて言ってみろ)
西片(『ふーん。じゃあなんで一人なの?』→『そ、それは高木さんを見かけたから』→『それでみんなと離れてわざわざ会いに来たの? なんで? ねぇなんで?』→ 『』)
西片(みたいな流れになる気がする。そしたらまたからかわれてしまう)
西片(さすがオレ、先の展開が読める男になってきたぞ)
高木「西片? どうかした?」
西片「えっ、いや、別に?」
高木「誰と来てるのって聞いたんだけど」
西片「あぁ、えっと……」
西片(しかし一人で来たなんて言うわけにもいかないな…ここは)
西片「オレも高木さんと同じ感じかな」
高木「家の人?」
西片「まぁね。ほら、一人っ子だからスライダーとかやるのオレだけでさ。だから友達と別行動してるとかじゃないし」
高木「ふーん?」
西片「高木さんと会ったのもたまたまで…」
高木「……」ジー
西片「な、なに?」
高木「西片、ウソついてる?」
西片「!」ビクッ
西片「な、なにが?」
高木「ほんとは誰と来てるの?」
西片「いや、だから家族でって…」
西片(なんで高木さんってこういうの鋭いんだろう。心を読んでるとしか…)
高木「そっか」
西片「……」
高木「ふーん。そっか。ふーん」
西片「えっ?」
西片(気のせいかな。高木さんからなんかピリッとしたものを感じる)
高木「……」
西片「えーっと、じゃあオレはこれで」
高木「じゃあ、2人で一緒にいた真野ちゃんは西片の家族なんだね」
西片「んんっ!?」
西片「えっ? あ、あー…」
西片(見てたのかよ! なんで聞いたんだよ!)
高木「そっかー。真野ちゃんは西片の家族なのかぁ。中井君が知ったらびっくりだね」
西片「ごめん…家族でってのは嘘だよ。別に隠すつもりじゃなかったんだけどさ」
高木「じゃあなんでウソついたの?」
西片「それはその……」
高木「私に言えないコト?」
西片「……」
西片(だって高木さんに話したらどうせからかわれるし。それに)
高木「ふーん。別にいいけど」
西片(なんか高木さんの雰囲気がいつもと違くて…余計に言いづらいんだよなぁ)
高木「なら、早く戻ってあげなよ」
西片「あ、うん」
高木「……」
高木「西片、私からいっこアドバイスするとね」
西片「ん?」
高木「あんまりこういう所で女の子を一人にしたらダメだよ」
西片「…? あぁ、危ないからか」
高木「うん」
西片「まぁ、そろそろ中井君も戻ってきてると思うけどね。それじゃ…」
高木「え?」
西片「え?」
西片「どうかした? 高木さん」
高木「中井君も一緒に来てるの?」
西片「え、そうだけど。見てたんじゃないの?」
高木「うん? うーん…」
西片(なんかよく分からないけど、高木さんが若干困惑している……これは日頃の仕返しをするチャンスでは!?)
高木「じゃあ、西片は真野ちゃんと二人で来てるわけじゃないんだね」
西片「はぁ、そりゃもちろん…」
西片「!」
西片「ハッハッハー! バカだねぇ高木さん。オレと真野さんが二人でなんて、そんなことあるわけないのに。もしかしてヤキモチかい!?」
高木「!」
西片(決まった。ポーズもダンディを真似してワイルドな感じだ)
西片(これなら高木さんも少しはムキになって反……論……)
高木「……」
西片「…え?」
高木「……」
西片(な、なんで下向いて黙ってるんだ?)
西片「あの、高木さん? 今のはほら、冗談で…」
高木「.……」
西片(まずい、気を悪くしたんじゃ…?)
西片「……ごめん、怒ってる? なんか顔赤い…」
パンッ!
西片「…!」
高木「……」
西片(えーっと、高木さんが自分の顔を叩くの見るのは二回目かな)
高木「ふう」
西片「あ、高木さん、さっきのは…」
高木「西片」
西片「な、なんだい?」
高木「罰ゲームだね」
西片「え?
コメント一覧
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- 2016年05月11日 23:34
- かわいい
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- 2016年05月11日 23:37
- ええのう
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- 2016年05月11日 23:44
- 今流行ってる
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- 2016年05月11日 23:49
- この甘酸っぱさはクセになるな…最高でした
-
- 2016年05月12日 00:00
- スパプークラスの規格外市民プールか?
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