早苗「…誰?」大天使チエリエル「天使です」
草は生えてませんが、気分を害された方がいらっしゃったら申し訳ありません
元ネタは課長バカ一代です
チエリエル「天使です…」
早苗「智絵里って子じゃないの?」
チエリエル「違います。チエリエルです」
早苗「…まあ、いいわ…」
チエリエル「…」
早苗「…で?」
チエリエル「はい?」
早苗「何しに来たわけ?」
チエリエル「あなたの願いを叶えにきました」
早苗「アタシの?」
チエリエル「はい」
早苗「…ちなみにさ、ここ何処だか知ってる?」
チエリエル「何でしょう?」
早苗「何でしょうじゃないわよ。アタシの家よ、ここ」
チエリエル「…あう…」
チエリエル「天使です」
早苗「やかましいわよ」
チエリエル「あなたの願いを叶えに来ました」
早苗「何かペッパー君みたいなやりとりになってるわよ」
チエリエル「願い事は何にしましょう?」
早苗「んん……ちなみに、いくつ?」
チエリエル「この世に生まれて…」
早苗「願い事の数に決まってんでしょ」
チエリエル「一つです」
早苗「…じゃあ、さ。一つ聞いていい?」
チエリエル「はい」
早苗「…あ!今のは願い事じゃないわよ!?」
チエリエル「分かっています」
早苗「あら…案外融通きくのね…」
チエリエル「何でしょう?」
早苗「…その願い事ってさ、100個くらいに出来る?」
チエリエル「出来ますよ」
早苗「ウッソ本当!?」
チエリエル「はい」
早苗「100個!100個にして!!」
チエリエル「…はい!あなたの願い事が100個になりました…」
早苗「100個…こりゃアタシも無敵になったも同然ね…」
チエリエル「さあ、どうぞ」
早苗「…そうねぇ…じゃ、まず手始めに…」
チエリエル「どうぞ」
早苗「…お金持ちになりたいとかは?」
チエリエル「それは難しいですね…」
早苗「え?」
早苗「じゃあ早くしてよ」
チエリエル「しかしお金というものは有限です。あなたの都合で本来存在しない筈のお金を大量に出すのは、日本のこの先の経済を大きく変えかねません」
早苗「…じゃあさ、宝くじを当てるとか…」
チエリエル「いくらでしょうか?」
早苗「…10億」
チエリエル「難しいですね…」
早苗「何でよ!?」
チエリエル「宝くじというものは、皆がくじを購入した後、厳正なルーレット、試合結果などで決まります」
早苗「アンタ意外と知ってんのね」
チエリエル「厳正で公正なルールを破ってまで当たりくじを引くというのは、本来当たりくじを引くべきだった人を貶めることになります」
早苗「偶然ってことで良いじゃないのよ」
チエリエル「公正で厳正な…」
早苗「分かった!分かったから!!んじゃっ……いくらなら良いのよ」
チエリエル「それは宝くじですか?お金自体ですか?」
早苗「どっちもよ」
チエリエル「うーん…」
早苗「…」
チエリエル「7、8万くらいならどうにかギリギリ誤魔化せると思います」
早苗「アンタ盗みにいくつもりでしょ」
早苗「未遂で済ませてやっただけありがたいと思いなさいよ」
チエリエル「お金は難しいですが、他に何かありますか?」
早苗「…じゃあさ、若さを取り戻したいとかは?」
チエリエル「どれくらいでしょう?」
早苗「…戻せるなら高校生くらいまで…」
チエリエル「…分かりました。やってみましょう…」
早苗「ほ、ホント?…ホントに若返る?」
チエリエル「ええ。恐らく…」
早苗「やっ…やったぁ…!これでアタシも…」
チエリエル「…あ」
早苗「ん?」
チエリエル「…5000円足りませんでした。貸してください」
早苗「何クリニック予約しようとしてんのよ」
チエリエル「天使です」
早苗「…もう良いわ。じゃあどんな願いなら簡単なのよ」
チエリエル「…大病を患わないようにとか…」
早苗「それ何気に凄いじゃない。とりあえずそれやってよ」
チエリエル「はい……はい!これであなたは大病を患わないようになりました」
早苗「ふーん…まあ特に変化は無いけど…」
チエリエル「でも注意事項があります」
早苗「何よ」
チエリエル「風邪とか腰痛とか、後2、3日倒れるとか、そういった小さなものはあります」
早苗「なんかアンタがどんどん小さく見えてきたんだけど」
チエリエル「天使です」
早苗「やかましいってのよ」
チエリエル「皆さん、天使というものを誤解している節があります」
早苗「…?」
チエリエル「天使といっても無限の可能性があるわけではありません。出来ないこともあります」
早苗「出来ないことだらけじゃないのよ」
チエリエル「もう今日はあなたで10人目です」
早苗「はた迷惑な天使ね」
チエリエル「ちゃんと出来ることもあるんですよ」
早苗「お金は?」
チエリエル「少しなら」
早苗「若さは?」
チエリエル「お小遣いの範囲でなら」
早苗「…トップアイドルとかは?」
チエリエル「お小遣いの範囲でなら」
早苗「…改めて聞くけど、出来ることは?」
チエリエル「長生きすることや、地震の時ここだけひび割れないようにするとか、仮に何かあっても一命は取り留められそうとか…」
早苗「・・・」
チエリエル「一つよろしいですか?」
早苗「何よ」
チエリエル「天使が来たからといって、そんな期待してはダメです」
早苗「何でアンタが怒ってんのよ」
早苗「知らないわよ」
チエリエル「酷い時は役立たずなどと言われます」
早苗「アタシも思ってるわよ」
チエリエル「それでも天使は皆さんを幸せにする為に日夜頑張っているのです」
早苗「アンタ日中からこんなことしてんの!?」
チエリエル「勿論私だけではありません。他にも様々な天使が存在します」
早苗「随分なハズレくじ引いたもんね。アタシ」
チエリエル「今日のノルマを終えたら明日はお休みです」
早苗「こんな深夜に飛び込み営業される方の気持ちにもなりなさいよ」
チエリエル「だから後99個の願い事を叶えなければなりません」
早苗「話聞きなさいよ」
チエリエル「さあ、どうぞ」
早苗「…」
チエリエル「はい」
早苗「テレビのリモコンの用途って分かる?」
チエリエル「テレビの操作をします」
早苗「でしょ?他は?」
チエリエル「それだけです」
早苗「これでエアコンの操作出来る?」
チエリエル「出来ません」
早苗「テレビのリモコンはテレビの操作しか出来ない。そうよね?」
チエリエル「はい」
早苗「なら私の言いたいこと、分かるわよね?」
チエリエル「はい」
早苗「…つまり、そういうことよ」
チエリエル「さあ、どうぞ」
早苗「分かったわ。1個の願い事につき1回ずつお尻引っ叩かせなさい」
チエリエル「明日は友達と出掛けるので」
早苗「何なのよもう…」
チエリエル「それは個人情報ですから…」
早苗「アンタの出来ることなんて想像がつくわよ」
チエリエル「分かりませんよ。過去には好きな人と付き合いたいという願いを話した方もいらっしゃいますから」
早苗「言ってんじゃない」
チエリエル「天使も完全無欠ではないのです」
早苗「そうね。ただのポンコツだもんね」
チエリエル「ですが全力は尽くしました」
早苗「叶えたとは言わないのね」
チエリエル「後悔はしていません」
早苗「頼んだ側は後悔してるわよ。きっと」
チエリエル「どうなったと思いますか?」
早苗「ロクでもないことになったんじゃないの?」
チエリエル「好きな人の幸せはその人の幸せにもなるとは思いませんか?」
早苗「フられた上に他の奴に取られてんじゃないのよ」
チエリエル「運命を受け入れる覚悟というものほど素晴らしいものはありません」
早苗「もう帰ってよ」
早苗「何よ」
チエリエル「願い事を減らせば良いのです」
早苗「変なとこで融通きかせてんじゃないわよ」
チエリエル「どうします?」
早苗「…じゃあ、2個に減らして」
チエリエル「…はい!願い事が2個になりました!」
早苗「…んじゃあさ、今からでも良いから、ぐっすり寝かせて」
チエリエル「はい。後一つは何でしょうか?」
早苗「朝起きたら気持ち良くなるようにしてよ」
チエリエル「はい!かしこまりました!」
早苗「…というわけでアタシ寝るから。とっとと帰ってよ」
チエリエル「はい」
早苗「…」
早苗「…」
早苗「…」
早苗「…」
早苗「…」パチ
チエリエル「…」pi pi
早苗「…何してんの?」
チエリエル「ぐっすり寝られるよう、クーラーを適温にしています」
早苗「網戸で良いわよ」ペシッ
チエリエル「ベストは尽くしました」
早苗「ワンタッチで出来るわよそのベスト」
チエリエル「お気に召しませんでしたか…?」
早苗「気に入られると思ってるアンタの頭が凄いわよ」
チエリエル「後は腰に湿布を貼って終わりだったのですが」
早苗「一人でやるわよ」
チエリエル「それでは私がお家に帰れません」
早苗「あああああああああもおおおおおおおおおおお!!!!!」
…。
…。
早苗「ほんっとーに腹が立つわねぇ!!!」
瑞樹「何がよ」
早苗「…え?」
瑞樹「あれじゃないわよ。心配かけて…」
早苗「…何が?」
瑞樹「…アンタ、今の自分見なさいよ」
早苗「…え?…何でアタシ点滴…え!?ここ病院!?」
瑞樹「そうよ」
早苗「…は!?何!?何これ!?」
コメント一覧
-
- 2016年05月19日 22:02
- 智絵里におち○こ舐め舐めしてほしいにょ
-
- 2016年05月19日 22:03
- つまり俺もアル中でぶっ倒れればチエリエルが……
いや駄目だそこまでのリスクはおかせん
-
- 2016年05月19日 22:06
- モガッモガッ
智絵里も我らと同じくアイドルと下等なファン共を繋ぐ存在として世に降りたいわば選ばれた「天使」なのだ!
-
- 2016年05月19日 22:08
- この現世から解き放たれたい、だからお願いチエリエル。
…俺をお空の彼方へ連れてって(涙)
-
- 2016年05月19日 22:12
- ※3に先を越されたか
しかしあいつらの一員ということは智絵理もダンベルを持ち歩いている可能性が微レ存・・・?
-
- 2016年05月19日 22:12
- 四ツ葉を見付ければ、チエリエルに会えるはずなんだ!
(深夜の土手を懐中電灯片手に這いずり回る音)
-
- 2016年05月19日 22:13
- ※2 4
そんなにチエリエルに会いたいのならば特別に恩赦を適用してあげましょう!
ただし人間ではなく私の金づるとしてね!
ち~ひっひっひっ!
-
- 2016年05月19日 22:16
- ゲーっ!
何故【完璧・肆葉式】チエリエル様が現世に!?
-
- 2016年05月19日 22:26
- オチがちょっと上手いと思ってしまった…
よし!俺も四つ葉のクローバー探して枕元に置くとするか!
-
- 2016年05月19日 22:36
- チエリエル「それでも天使は皆さんを幸せにする為に日夜頑張っているのです」
早苗「本当に?それじゃほかの天使たちの様子を見せて頂戴」
チエリエル「…分かりました」ピカーッ!!
――
完璧・漆式「私は嘘が大嫌いなのだー!真眼!!」カァァァ
「ヒャ~~~ッ」ピカァ!「キャ~~~ッ!ジュリアーノ頭~~!」
完璧・捌式「マッ!」ギュワーン!ギュワーン!
「オ~ノ~ッ!アメリカの自由な精神の象徴がぁ~!」
――
チエリエル「……………」
早苗「……本当にあなた達天使なの?」
-
- 2016年05月19日 23:00
- ※8
※3がアビスマンなのはそれが理由か
-
- 2016年05月19日 23:08
- ※5
智絵理のダンベル…天使だから天のダンベルとか?
智絵理「その程度の攻撃が見切れぬとでも思いましたか?クックック…」
智絵理「茶番は終わりです…!」
智絵理「わかりましたか?【天】には通用しないと言うことが!」
-
- 2016年05月19日 23:13
- 完璧壱式「残念だが天のダンベルは先約済みだ」
-
- 2016年05月19日 23:25
- そうだ、アイドルは天使なんだ!俺達(P)は彼女達を天使にする(プロデュース)ためにいるんだ!という訳で加蓮、この宝石を身に着けてくれないか?そうすれば天使になれるしもう体力の心配もないぞ!←要の紋の無いクルジスの輝石を差し出しながら
-
- 2016年05月19日 23:36
- 添い寝はありですか?
お触りはありですか!?
-
- 2016年05月19日 23:40
- まゆ「Pさんと結婚させてください」
-
- 2016年05月19日 23:44
- ※3
ちょっと待て!
その書き方だと完璧超人始祖達までアイドルみたいに見えるぞ
-
- 2016年05月19日 23:53
- ドンドコドンドコ
-
- 2016年05月19日 23:54
- >>14
攻略王と呼ばれる二刀流の男が彼女を連れていく未来しか見えん
-
- 2016年05月19日 23:54
- ※16
1年後、そこには他の女と仲良くするPの姿が…
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