女優・木村佳乃(40)が出演中のドラマ「僕のヤバイ妻」(フジテレビ系)が第4話(5月10日放送)で平均視聴率8.4%を記録し、同ドラマの最高だった初回(8.3%)を更新するなど、回復基調に乗っているという。
同ドラマは俳優・伊藤英明(40)が主演を務めているが、撮影現場では伊藤や監督、スタッフまでもが木村の演技に注目するほどの熱演ぶりのようで・・・?
※バラエティ番組や、大河ドラマ「真田丸」にも出演するなど絶好調。伊藤英明の主演ドラマ「僕のヤバイ妻」(フジテレビ系)が、“火曜10時枠”での直接対決となっている黒木華(26)の主演ドラマ「重版出来!」(TBS系)と好勝負を繰り広げている。まず「僕のヤバイ妻」の現時点(第5話)までの平均視聴率の推移は以下の通り。
- 第01話(4/19)=8.3%(109分の拡大版)
- 第02話(4/26)=7.7%
- 第03話(5/03)=6.8%
- 第04話(5/10)=8.4%
- 第05話(5/17)=7.5%(※)
次に「重版出来!」の現時点(第6話)までの平均視聴率の推移は以下の通り(いずれもビデオリサーチ調べ、関東地区)。
- 第01話(4/12)=9.2%(69分の拡大版)
- 第02話(4/19)=7.1%
- 第03話(4/26)=7.9%
- 第04話(5/03)=9.1%
- 第05話(5/10)=7.3%
- 第06話(5/17)=7.0%
これらを比較してみると数字的にはどちらも10%未満で推移しており、ほぼ互角の印象を受けるが、厳密な平均値では一週先にスタートした「重版出来!」がわずかにリードしている。
とはいえ直近の5月10日および5月17日放送分だけで比較すると「僕のヤバイ妻」が上回っており、第4話(5月10日放送)では同ドラマ最高の8.4%を記録するなど巻き返しムードを漂わせている(※また5月17日放送分はバレーボール中継の延長で40分繰り下げとなり、22:40スタートだった)。一方で「重版出来!」は最新の第6話で同ドラマ最低の7.0%を記録するなど、ここに来て若干勢いが落ちている印象も受ける。
だが両者は全く毛色の違うドラマですし、それぞれが良い味を出していると思われるので、今後も好勝負が期待できそう。むしろ両ドラマともにもう少し数字が取れていても不思議ではない出来にみえるくらいだが、最近は必ずしも視聴率が番組の面白さに直結しているとは限らない事象も見受けられるので(リアルタイムで観られない人が増えれば、録画で観る人が増えるはずで、“視聴率”と“人気度”の相関が以前より薄まっている可能性もある)、単純に視聴率の良し悪しだけで番組を評価するのも難しくなってきているのだとすれば別の視点で評価する必要性も増してくるのかも。
実際、データニュース社が運営する視聴状況調査「テレビウォッチャー」による「視聴者満足度」(関東1都6県3,000人を対象に5点満点で評価)では、5月9日時点で「僕のヤバイ妻」(第3話)が4.05点を記録し、プライム帯(19時〜23時)における民放連ドラで1位を獲得するなど、視聴者の満足度が高い結果も出ている。こうしたアンケート結果を踏まえると、“ヤバ妻”は一定の評価を受けていると考えてもいいのかも。
そんな「僕のヤバイ妻」は黒岩勉氏によるオリジナル脚本ではあるが、第1話の内容がアメリカの映画「ゴーン・ガール」(2014年12月12日公開)に酷似しているとされることや、過去に黒岩氏が脚本を担当したドラマ「絶対零度〜未解決事件特命捜査〜」(フジテレビ系、2010年4月期)もアメリカのドラマシリーズ「コールドケース 迷宮事件簿」に酷似していると物議を醸したことがあっただけに再び“盗作疑惑”が持ち上がるなど不穏な船出でもあったが、ここまでは圧倒的なスピード感とスリリングな展開で視聴者を引き込んでいると思われる。主演の伊藤英明が愛人(相武紗季)とともに殺害を企てた妻役の木村佳乃が誘拐されることから展開されるストーリーだが、ここまで木村がみせる上品で優しい“できる妻の顔”と、伊藤を翻弄する“裏の顔”のギャップにうなっているのは視聴者だけではないようで・・・?
(以下引用)「最近は、現場のスタッフや共演者が、このシーンで木村がどのように演じるのだろうかと楽しみにしているほどです。
本番前のテストでの木村の演技を見て、伊藤が“そうやって演じるんですか”と言って噴き出したり、アドリブに感情がこもりすぎていて監督からストップがかかったり。演技者としてノリにノッている感じです」(テレビ関係者)
(引用元:日刊ゲンダイ)
木村といえばこれまでにもシリアスな役柄からコミカルな役柄まで幅広くこなしており、現在出演中の大河ドラマ「真田丸」(NHK、2016年)では主人公・真田信繁(堺雅人)の姉・松役を明るくたくましい女性として演じているほか、序盤では趣味も生かし乗馬シーンもこなすほど芸達者ぶりも光っている(現時点で、松は崖から転落しすでに亡くなったように描かれているが、木村は出雲阿国(シルビア・グラブ)のもとで踊り子として踊る女性として再出演しており、彼女が松本人なのか、似ている別人なのかよくわからないように描かれている)。
そんな木村が「僕のヤバイ妻」では表と裏の顔をハッキリと演じ分けており、家庭ではまさに才色兼備で、時折みせる天真爛漫な雰囲気がかえって伊藤に恐怖心を植え付けているようにみえたり、伊藤を翻弄する立場においては声を張り上げたり、迫真の表情で迫るなど裏の顔の凄みにもドキッとさせられる。今さらながら木村の演技力に驚かされる作品だが、共演者や監督、スタッフなども彼女の演技には目を見張るほどのようだ。
だがこの背景には、木村自身の姿勢の変化が好影響となって表れている面もあるようだ。結婚後の木村は子育ての傍らで、女優業だけでなく、バラエティ番組にも出演する機会が増えているのだが・・・?
(以下引用)「自分がテレビに出ている姿を娘に見せたいからという理由でバラエティーに出演し、“素”の自分をお茶の間にさらすようになった頃から変わってきました。
最近はどのように演じたらいいか考えるのが楽しくてたまらないとも発言しており、まさに“充実期”といえそうです」(芸能記者)
(引用元:日刊ゲンダイ)
昨今の木村は紀行バラエティ番組「世界の果てまでイッテQ!」(日本テレビ系)で体を張ったロケに挑戦するなど、芸人顔負けの素顔を披露して話題になっている。バラエティ番組への出演理由は「娘に見せたいから」らしいが、こうした未知の分野にアタックすることで女優業においてもこれまでと同じスタイルではなく、チャレンジングな役柄にも挑戦しようとの心境の変化等が出てきている可能性もある。
木村はもともと天真爛漫で明るいイメージがあっただけに、今回の得体の知れないミステリアスな妻役は視聴者に大きなギャップをもたらすとともに、これまで見られなかった新鮮な風を吹かせてくれているようにみえる。今後も木村の“ヤバい”演技に注目したいと思う。
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