松尾千鶴「お荷物部署の日々」
・アニメの設定を都合よく使っています。
・キャラ崩壊あり、書き溜めありです。
・前作と併せてお楽しみいただければ幸いです。
関裕美「お荷物部署?」
千鶴「346プロ所属アイドル、松尾千鶴です」
千鶴「…こんな風にいうの、今でも少しためらいがあります」
千鶴「…アイドルなんて絶対やれっこないって思ってたから」
千鶴「でも……なんだかんだでお仕事も貰えて」
千鶴「ファンレターなんかも貰えて…」
千鶴「…やれるものなのかなって、最近は思ってます」
千鶴「……私がア、アイドル、やっていいんだって…」
千鶴「…嬉しい」
千鶴「…ハッ!」
千鶴「…そ、そんな私がいるお荷物部署のお話しですっ」
千鶴「おはようございます…ん?」
モバP「……」
関裕美「……」
モバP「雨の日と月曜は憂鬱な人?」
裕美「月曜?は別に…」
裕美「…そんなにぼさぼさ?」
モバP「いやいや、少し膨らんでるくらいよ」
裕美「……はぁ」
モバP「でも好きよ。ボサボサ関くん」
裕美「やっぱりボサボサなんだね」
モバP「どんな関くんでも俺にとっては最高のアイドルだから」
裕美「プロデューサーさんがよくってもね…」
モバP「言うねえ」
村上巴「……」
巴「……」パチ
向井拓海「……」
拓海「……」
拓海「……よっと」パチイッ!
巴「…拓海、二歩じゃ」
拓海「おうよ、二段構えでブッ潰す!」
巴「違う」
拓海「?」
巴「違う」
千鶴「……はあ」
千鶴「もう」
モバP「え、あ、おはよう、え、なに?」
千鶴「朝からだらけてる」
千鶴「裕美ちゃんの髪の毛触ってニタニタしちゃって」
モバP「おっと、ひょっとして?」
千鶴「セクハラ」
モバP「やっぱりか」
裕美「おはよう千鶴さん」
千鶴「おはよう」
裕美「あ、あんまり見ないでね、髪の毛まとまらなくて…」
千鶴「そうかな?そんなに気にならないよ」
裕美「そう…?」
千鶴「うん…もともと私裕美ちゃんの髪型好きなのよね…」
千鶴「うらやましいな、綺麗で長くて…」
千鶴「……」
千鶴「ハッ!」
裕美「…ふふ」
裕美「千鶴さん、ありがとう。嬉しい」
千鶴「うう、また聞かれてた…」
モバP「俺好きよ?松尾くんの独り言」
巴「……」
巴「王手じゃ」パチ
拓海「っかあー!ヘッドとられちまうか。クッソ!」
拓海「しゃあねえ!!残りの奴らで総力戦だぜッ!!」
巴「違う」
拓海「?」
巴「違う」
モバP「はい、では今日の出席とスケジュール確認します」
モバP「関裕美さん」
裕美「はい、一日レッスンです」
モバP「松尾千鶴さん」
千鶴「私も同じく」
モバP「村上の巴」
巴「うちもレッスンじゃ」
モバP「特攻の拓」
拓海「…アレ?レッスンだったっけ?」
モバP「テレビ番組のゲスト出演」
千鶴「BSの番組ですね。スポーツクライミングだっけ?するやつ」
モバP「よく他の人のまで覚えてるね」
千鶴「どこかの誰かさんが少ししか仕事いれないからね」
巴「誰じゃ誰じゃ~」
モバP「俺じゃ俺じゃ~」
千鶴「ふざけない」
拓海「アタシの仕事ってそんなんばっかりなんだよな」
裕美「やっぱりあの映画のお陰だよね」
巴「山登りのやつか」
拓海「へへっ、まあ主役張ったしな」
モバP「自社制作のドキュメンタリーものだけどね。しかも代役」
拓海「んだよ、うっせーなー」
千鶴「誰の代役だったの?」
モバP「棟方さん」
裕美「そうなんだ…」
モバP「でもあれがそこそこ評判だったから私ら潰されずに済んでたんですよ」
巴「そうだったんか」
拓海「ま、それも昔の話だけどな」
拓海「今じゃ気ぃ抜いたら即解散になりかねねえ」
拓海「おめーらも気合いれてけよッ!」
「「「はーい」」」
モバP「というわけで、もう少ししたら出発するから準備しといてね」
拓海「おう」
モバP「後は各自予定通りでよろしくお願いします」
「「「はーい」」」
巴「あれ?和久井の姐御は?」
モバP「おやすみだよ」
――――――――――――
――――――――――
――――――――
―――――
ドア「ガチャ」
巴「いつかベテトレ姐さんに認められる日が来るんかのう」
裕美「また明日だね」
千鶴「これからどうしようか?」
裕美「今日は…ご飯食べに行く?」
巴「久々にパスタが食いたいのう…うん?」
千鶴「拓海さんの収録っていつまでなのかな…」
和久井留美「……」
裕美「メールしてみようか?」
巴「……」
留美「……」
千鶴「プロデューサーに連絡してみましょ…う?」
裕美「え?」
留美「……」
千鶴「……」
裕美「……」
巴「……」
留美「くしゅんっ!」
留美「…おはようございます」
ネコ「にゃ」
裕美「留美、さん…?」
千鶴「ど、どうしたんですその恰好は?」
巴「まるっきり変質者じゃ」
留美「仕方ないのよ」
巴「マスク越しじゃとよう聞こえん」
裕美「もう日も落ちますけどサングラス必要ですか?」
千鶴「ていうか今日お休みじゃ…」
留美「仕方ないのよ」
巴「あ!そうじゃ!姐御一緒にメシいこうや」
千鶴「待って巴ちゃん、留美さん何か用事があるんじゃないかな」
裕美「プロデューサーさんまだ戻ってないんです」
留美「はくしゅん!…丁度よかったわ」
ネコ「にゃあ」
巴「お腹減ってないんか?」
裕美「食べてきたんですか?」
千鶴「裕美ちゃんもちょっと待って」
千鶴「ん?」
千鶴「『にゃあ』?」
ネコ「にゃあ」
巴「猫じゃ!猫がおる!!」
裕美「本当だ!え、え?どういうこと?」
巴「わぁ!ちっこいのう!」
裕美「留美さんが飼うんですか?」
巴「裕美、見てみぃこれ。捨て猫じゃ」
裕美「ええ!?」
巴「段ボールに書いてあるぞ『拾ってください』って」
裕美「あ、本当だ…」
千鶴「……留美さん?」
留美「……」
ドア「ガチャ」
拓海「うーす。戻りましたーっと…なんだ?」
モバP「あれ、留美さんなんで?」
裕美「……」
千鶴「……」
巴「……」
留美「……」
留美「仕方ないのよ」
ネコ「にゃ」
――――――――――――
――――――――――
――――――――
―――――
モバP「元あったところに返してらっしゃい」
留美「そこをなんとか」
千鶴「なんとかって言ったって…」
モバP「駄目ですよ。346プロダクションはペット禁止です」
巴「あ!こいつメスじゃ」
ネコ「にゃあ」
裕美「だ、大丈夫?ひっかかれない?」
拓海「捨て猫の割には堂々としてやがんなコイツ」
巴「かわいいのう」
モバP「ほらもう情が沸き始めてるアイドルがいる」
裕美「体濡れちゃってるから拭いてあげなきゃ」
拓海「食いもんとかどうするよ?」
巴「まだちっこいからのう、とりあえずミルクか?」
裕美「駅前にペットショップあったよね?」
拓海「よし、裕美行くぞ!」
裕美「うん!」
モバP「拓海!バイクだめだよ!」ワーッテルヨ!
巴「どりゃ、拭いちゃるけえ大人しゅうしとれよ」
ネコ「にゃあ」
モバP「あっという間に世話する流れになっちゃった」
留美「みんなならそうしてくれるって信じていました」
モバP「猫アレルギーなのによくやりますよ」
留美「くしゅんっ!」
千鶴「ア、ハハ…」
――――――――――――
――――――――――
――――――――
―――――
ネコ「んくんく」
拓海「おお~、飲んでる飲んでる!オマエ腹減ってたのか~」
巴「おーおー哺乳瓶つこうて器用じゃのう!」
裕美「わあ…」
千鶴「可愛い…」
モバP「みんなそのまま、写真撮るよ」
拓海「バッ!恥ずかしいから撮んなよ!!」
千鶴「猫ちゃんびっくりするでしょ」
モバP「フラッシュ焚かないから大丈夫」パシャ
巴「ほれ裕美ピースじゃピース」
裕美「ぴ、ぴーす…」
モバP「…ま、貰い手を見つけるまでは預かりますか」
留美「…ありがとうございます」
モバP「まだ小さいから、みんなよく注意してお世話するんだよ?」
裕美「そっか…そうだよね。気を付けなきゃ」
千鶴
コメント一覧
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- 2016年05月24日 19:50
- 一匹拾ったら三匹位とは縁があるからね、仕方ないね
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- 2016年05月24日 20:16
- ラビット関、ラビット関
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- 2016年05月24日 20:17
- たくみんのミルク飲みたい
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- 2016年05月24日 20:23
- 面白かった
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- 2016年05月24日 20:34
- やはりGSアイドルは最高やで。
もう一度読みたいぜ。はよう新作だせや。
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- 2016年05月24日 20:36
-
やっぱ、このシリーズは315だ。
テンポとギャグのクオリティが高いからホント好き。
たくみんと巴の将棋のやり取りで腹筋持ってかれた。
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- 2016年05月24日 20:48
- 今回は面白かった!!
このPはこのくらいの有能さで丁度良い、前回の有能描写はやり過ぎ&持ち上げ過ぎて反感買ったんだ……
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- 2016年05月24日 21:12
- このシリーズほんとすき早く続き書いて
あとGSの子達がジャイアントキリングしてほしい
-
- 2016年05月24日 21:12
- お別れシーンの鳴き声連発で涙腺にきてしまった
なんか悔しい
でも心に沁みる
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- 2016年05月24日 21:25
- ラストのはじょうむかな?(安易)
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- 2016年05月24日 21:51
- 文香「ねこと戯れるありすちゃんかわいい」
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- 2016年05月24日 22:15
- 最初からこれくらい有能描写でよかったよ
アイマスのプロデューサーの立ち位置に無能に見えるけど有能ってのは合わない
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- 2016年05月24日 22:16
- 前作きつかった人はどうだろこれ
前作の無能だけど有能に描かれるのはなくなってるからいけるかな?
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- 2016年05月24日 22:40
- 相変わらず面白いし、アイドル可愛い
前回文句言われたPの描写も、ちゃんと改善してるし
次回作も期待したい
やれば出来るやんけ
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- 2016年05月24日 22:41
- 一応書いておく
前作は、無能に見えるけど実は有能という設定の無能
今作はちゃんと有能
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- 2016年05月24日 23:42
- やっぱ面白いなプロジェクトGS
それに前回よりも面白くなってると思う
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- 2016年05月24日 23:55
- 前回は無能に見える有能ってのが正直扱いきれてなかったけど今回普通に有能にしてるからおもろいよ
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- 2016年05月24日 23:58
- 前回のウザいモバPとうって変わって読みやすかた
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派手な展開もないし会話も割合淡々と重ねていくような形式だけどそれが却って同じ部署のアイドル達の距離の近さというか家族のような雰囲気を醸し出していたのだろうか。今から前作も読みます。作者さん書いてくれてありがとう