まゆ「朋さんとユニットを組みました」
朋「まゆちゃんとユニットを組むかもしれない」
『あたし、貴方のことが大好きなの!』
『……貴方が、あの子と付き合ってるのは知ってるけど……』
『それでも……それでも……っ!』
『……』
『……ねぇ』
『あたし、貴方のことが好きなの』
『だから』
『あたしと付き合って……!』
『……』
『……』
『そっか……』
『……っく』
『ごめんね……変なこと言っちゃって』
『……』
『……ひっく』
『ぐすっ……っ、もう行くね……っ!』
朋「……」
まゆ「……」
まゆ「……朋さん、すごくいい演技です」
朋「そ、そう?」
朋「……あたしは……ちょっと恥ずかしいんだけど」
朋「こんな演技してたんだ……って、なんか……うん」
朋「……恥ずかしい」
まゆ「別に恥ずかしがるような演技じゃないと思いますけどねぇ」
朋「や、そういうんじゃないのよね……いや、それもあるんだけど」
朋「でも何よりも……自分の姿をテレビで見るのにまだ慣れてなくて」
朋「あ、こんな風に見えてたんだ……ってわかると、少し恥ずかしくなるわ」
朋「それとテレビに出てるところを見られるのもちょっと恥ずかしい……」
朋「……今、まゆちゃんしかいないわよね?」
まゆ「これを見てるのはまゆだけですねぇ」
まゆ「……でも、テレビで放送されたんですから、色々な人がこれを見ますよ?」
朋「そうなんだけど……なんていうか」
朋「知らない人よりも身近な人たちに見られた方が、恥ずかしくならない?」
まゆ「……まあ」
まゆ「確かに、まゆだって少し恥ずかしい気持ちはあります」
まゆ「……というより、きっとみんなどこかにそういう気持ちは隠れていると思います」
朋「……ありがと」
まゆ「お礼を言われることじゃないですよ、うふ」
朋「……褒め殺しかしら?」
まゆ「いえ、本当に」
まゆ「参考にしたいくらいです」
朋「……そんなに?」
まゆ「そんなにです」
まゆ「ここまで感情をこめてできるのは……本当にすごいなって」
朋「……」
朋「まあ、今のあたしの状況に似てたし」
朋「そりゃ、感情も入るわよね」
まゆ「……」
朋「……」
まゆ「……朋さん」
朋「ん?」
まゆ「……」
まゆ「……いえ、やっぱりなんでもないです」
朋「ん、そっか」
まゆ「……」
朋「……さて、そろそろレッスンの時間ね」
朋「まゆちゃんは?」
まゆ「まゆもレッスンです」
まゆ「……一緒にじゃないのが、少し残念ですけど」
朋「そうね、ふふっ」
朋「じゃ、途中まで一緒に行きましょうか?」
まゆ「はい」
トレーナー「それじゃあ、今日のレッスンはここまでです」
トレーナー「お疲れ様でした」
まゆ「お疲れ様でした……ふぅ」
まゆ「……んーっ」
まゆ「はぁっ……」
まゆ(……やっぱり、ダンスは慣れませんねぇ)
まゆ(あまり、運動神経もよくはないですし)
まゆ(……でも、頑張らなきゃ)
まゆ(頑張って……)
まゆ(頑張って……)
まゆ(……)
まゆ(……)
まゆ(……あ)
まゆ(そうだ、朋さんのレッスンは終わったんでしょうか?)
まゆ(……)
まゆ(……会いに行ってみよう)
まゆ「……」ガチャ
朋「あ、まゆちゃん」
まゆ「えっ、朋さん……!?」
朋「お疲れ様、これ飲む?」
まゆ「あ……はい、ありがとうございます」
朋「いえいえ」
朋「ううん、あたしもさっき終わったばっかり」
朋「で、せっかくだからまゆちゃんを待ってみようかなって」
朋「ドアの前で飲み物買って、待ってたの」
まゆ「そうですか」
まゆ「……」
まゆ「……もし、終わるのにもっと時間かかってたらどうしたんですか?」
朋「あー……」
朋「……あまり考えてなかったわ」
まゆ「えぇ……」
朋「そういえばそうね……別にレッスンがいつまでとかも聞いてなかったし……」
朋「すぐ終わると思って、飲み物も買ってたけど……もし長引いてたらどうしてたのかしら」
朋「うーん……」
朋「……」
朋「途中で帰るのも引っ込みがつかないし、ずっと待ってたかも」
まゆ「……うふ」
朋「な、何?」
まゆ「いえ、きっとまゆもそうしただろうな……って」
まゆ「実は、まゆも朋さんのところに向かおうとしてたんです」
朋「あ、そうなんだ」
まゆ「ええ」
まゆ「やっぱり似たもの同士ですね、ふふっ」
朋「ふふ、そうみたいね」
朋「だからこそ、ユニットを組むことになるかもしれないんだし」
まゆ「……まだ、かもなんですよねぇ」
朋「そうね」
朋「一応、あたしたちの考えたユニット名も伝えたけど……」
朋「プロデューサーからは何もないわね」
まゆ「はい……」
まゆ「……」
朋「……楽しみにしてるのにね」
まゆ「はい」
まゆ「楽しみすぎて夜も眠れません……」
朋「そんなに!?」
まゆ「そんなにです、うふ」
まゆ「まあ、夜眠れないのは冗談ですけど」
朋「あ、そうよね……よかった」
朋「アイドルなんだからちゃんと睡眠は取らなきゃ駄目よ」
まゆ「わかってますよぉ」
まゆ「ただの比喩表現です……そのくらい楽しみだって」
朋「ふふっ」
まゆ「がんばりました!」
朋「ふふ、えらいえらい」ナデナデ
まゆ「……子ども扱いですねぇ」
朋「がんばったって自信満々に報告されたら子供にしか見えないわよ」
まゆ「……それもそうですね」
朋「ふふっ」ナデナデ
まゆ「……むぅ」
まゆ「……」
まゆ「ところで、朋さんはレッスンどうだったんですか?」
朋「あたし?」
朋「あたしは……まあ……」
朋「……」
朋「いつもどおり?」
まゆ「疑問系ですか……」
朋「いや、本当に、普通にやってたわ」
まゆ「そうですか」
まゆ「……普通にやるって難しいことですよね」
朋「……まゆちゃん?」
まゆ「そんな難しいことをできたんです」
まゆ「朋さんもえらいですよね?」
朋「えっ、何――」
まゆ「えらいえらい」ナデナデ
朋「ひゃっ!」
まゆ「――じゃなくて、頑張ったご褒美です、なんて」ナデナデ
朋「あたしの方がお姉さんなのに!」
まゆ「朋お姉ちゃん♪」ナデナデ
朋「む……あ、あたしもっ!」
朋「えいっ!」ナデナデ
まゆ「きゃっ!」
朋「よーしよーし、いいこいいこー」ナデナデ
まゆ「さっきとニュアンスが違う気がするんですけど……!」
朋「まゆちゃんは子供だからね」
朋「子供をあやすようにやらなきゃ」
まゆ「……」
まゆ「この画像を見てもそう言えますかぁ?」
朋「あ、この前のプリクラ時の!」
まゆ「うふふ、どっちが子供でしょうか?」
朋「……」
朋「……ま、まゆちゃん」
まゆ「これを撮ったときは朋ちゃんも自分のほうが年下に見えるって言ってましたよねぇ」
朋「ほら……コンディションとかでモノの見方って変わるじゃない?」
まゆ「いや、これは百人中百人が――」
まゆ「――あら、メール」
朋「ん……?」
朋「あたしも来たみたい」
朋「……」
朋「……これ、まゆちゃんにも同じのが届いてるわよね」
まゆ「たぶん……」
まゆ「……ユニットのことについて、ですよね?」
朋「ええ」
朋「話があるから」
まゆ「事務所に来てほしい……ですね」
朋「ええ」
まゆ「……」
朋「……」
まゆ「……どうなったんでしょうか?」
朋「いけばわかるわ」
まゆ「それもそうですけど……」
朋「……でも」
朋「口頭……というか、集まらせるってことは可能性高いんじゃない?」
朋「あたしたちがユニットを組む……」
まゆ「……」
まゆ「……はやく、行きましょう?」
朋「そうね、ふふっ」
朋「ただいまー」
まゆ「戻りました」
モバP「おう、二人ともお帰り」
モバP「それじゃあ早速だがこっちに来てくれ」
朋「はーい」
まゆ「わかりました」
朋「……」
まゆ「……」
モバP「……さて」
モバP「伝えたとおり、ユニットのことについてなんだが」
まゆ「はい」
モバP「正式に組むことが決定した」
まゆ「!」
朋「やった!」
モバP「名前も二人が考えてきてくれたもののままだ」
モバP「ええと……そう、レッドオブフェイトだな」
まゆ「よかった……」
朋「しばらく音沙汰なかったからどうなったんだろうって不安だったのよ?」
モバP「すまんすまん」
まゆ「……でも、これで、本当にまゆと朋さんがユニットになるんですよね?」
モバP「ああ」
朋「そっか……」
朋「改めて、これからよろしくね、まゆちゃん」
まゆ「こちらこそ……うふ」
モバP「ユニットを組むにあたって、やっぱり曲も必要になってくる」
朋「あたしたちの曲……」
モバP「ああ」
モバP「それについても、こっちから連絡済みだ……デモが出来上がったら二人にも伝えるよ」
まゆ「……」
まゆ「……どんな曲になりそうなんですか?」
モバP「どんな曲か……」
モバP「……こっちが、依頼したのは」
モバP「一言で言えば、切なさ、だ」
朋「切なさ……」
モバP「ああ」
モバP「二人とも、ソロ活動ではそういった面をほとんどだしていないだろう?」
モバP「だが、ドラマとかの役で切なさを演じることになれば光るものがある」
モバP「この前の朋のなんかは……本当によかった」
モバP「そこからインスピレーションが来たっ
コメント一覧
-
- 2016年05月25日 20:17
- レッドフレイム!
-
- 2016年05月25日 20:28
- ギャグSS書いてる方があってるのに
-
- 2016年05月25日 20:33
- ま百合流行ってる?
-
- 2016年05月25日 21:00
- 小娘共はそこらで乳操りあってればいいのよ!
ちーひっひっひっ!!
-
- 2016年05月25日 22:03
- まゆ朋のほんのり百合っぽい雰囲気好き
-
- 2016年05月25日 23:53
- 仲良しから一歩踏み出してる関係イイゾーこれ
スポンサードリンク
ウイークリーランキング
最新記事
アンテナサイト
新着コメント
LINE読者登録QRコード
スポンサードリンク