いま、教育の現場ではプログラミング教育が空前のブームに! 2016年はロボットブームとあわせて、ロボット・プログラミングが熱~く盛り上がりそうです。
すでに、プログラミング教室は全国で開催されており、HPやアプリの開発などを本格的に行う「Tech Kids CAMP」や、レゴを使ったロボット・プログラミングから3Dプリンターまで学べる「Qremo」、ロボットコンテスト大会を開催する「ヒューマンアカデミーロボット教室」など、たくさんの教室があります。5月18~20日に開催された教育ITイベント、第7回 教育ITソリューションEXPO(以下EDIX)でも、多くの企業がロボット・プログラミングの教材を展示していました。
そのなかでも興味を引いたのは、かわいいダンボール型のロボットと、カラフルなブロックが印象的な、プログラミング教材「ソビーゴ」のブースでした。
ダンボールロボを動かしてプログラミングを学ぶ
ソビーゴとは、遊びごころから取られた名称です。今回は「遊びごころで未来をつくるためのプログラミング体験」をテーマに、2つのロボット・プログラミング教材を発表していました。ひとつ目の「ソビーゴ RP1」は、可愛らしいダンボール製のロボットと子供向けパソコン基板Ichigojam。トラック&ホイールとモーターギヤボックス。そして特製のキーボードがセットになっています。▲ソビーゴのロボットを動かすパソコンは、BASICで動く小さなパソコンIchigojamを使用。
ロボット型のダンボールとモーダーなどのパーツは、組み立て前の状態で届きます。それを自分で組み立てて、ケーブルをキーボードとディスプレイにつなげば完成です。映像ケーブルが付属しているので、自宅のテレビをディスプレイ代わりにもできます。
ちなみに、ロボットのトラック&ホイールやモーターギアボックス部分は、あのタミヤ製。会場ではラジコン好きの大人がじっくりとモーター部分を眺めていたのが印象的でした。
▲タミヤ製のモーターに燃える大人も多いはず!
販売元のワイズインテグレーションに話を聞いたところ、『ダンボールにしたのは、コストを下げる意味だけではない。組み立てが簡単で、子どもたちがシールを貼ったり色を塗ったり、デコレーションをしたりと、好きなようにカスタマイズできる利点がある』と話します。
▲小学生でも、1日で自分だけのオリジナルロボットを作れます。
ソビーゴを動かす頭脳は、こどもパソコンとして人気の小さな基板のIchigojam。さらにモーターを制御するモーターボードMapleSyrupが、足部分のモーターを動かします。BASIC言語の「WAIT」や「RUN」といった簡単な文字を打ち込むだけなので、小学校低学年でも扱えます。メーカーの推奨年齢は8歳からになっています。
もうひとつのプログラミング教材は、5歳からの未就学児も楽しめる「ソビーゴ BP1」です。ゾウやウサギ、亀といった動物や、矢印などの絵が描かれたカワダ製のブロックと、タブレット用アプリのセットです。ブロック自体に仕掛けはなく、ブロックと連動したアプリでプログラミングを学びます。
ブロックに描かれた絵には、例えばウサギなら「速く動く」、カメは「ゆっくり動く」など、ひとつひとつに意味があります。アプリでは、これらブロックを組み立てることで、キャラクターの動きを変えることができるというわけです。
この教材のポイントは、アプリ内で完結するのではなく、リアルのブロックを使う点。手や指を実際に動かして、実際にブロックを組み立てること、同じブロックの組み合わせを画面上に再現することなど、子どもたちは遊びながらさまざまなことを学べます。また、アプリでは海や草原などのステージが用意されており、キャラクターを動かしながら、プログラムの作成や繰り返し・分岐といったプログラミングの基礎を覚えていくことが可能です。
▲ゲームみたいな画面が楽しいブロック・プログラミング。
いずれも7月下旬発売で、予価は「ソビーゴ BP2」が1万4800円(税抜)、「ソビーゴ BP1」の価格は9800円(税抜)。まずは学校や塾などの教育機関へ販売を行うそうです。
今後は、6月11~12日に開催される東京おもちゃショー2016にも出展し、初の一般公開を行います。さらに7~8月には体験教室などを開催予定とのこと。
今や、ロボットもプログラミングもユーザーが好きなものを選べる時代になりました。特に子ども向けのロボット教材は価格も1万円台からと、手軽で大人も楽しめます。現在は多くが学校などの教育機関向け限定販売となっていますが、おもちゃ売り場にプログラミング教材が並ぶ日も近いでしょう。