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映画体験はライブとなるか? 4DX版「ガールズ&パンツァー 劇場版」に見る劇場版アニメの未来 : ギズモード・ジャパン

映画体験はライブとなるか? 4DX版「ガールズ&パンツァー 劇場版」に見る劇場版アニメの未来

2016.05.26 21:30
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最近、人生で一番映画を見ています。おんなじ映画ですけど。

座席が揺れ、風が吹き荒れ、水が飛んでくる、体験型の映画上映システム4DX。現在、「ガールズ&パンツァー 劇場版」がそんな4DXで上映されていますが、もはやこれは映画ではなくアトラクションです。

ハートフル・タンク・アトラクション・ストーリーです。



といっても、4DXの劇場は全国に11カ所にしかありません。大洗戦車道チームの人数より少ないので、具体的に4DXの何がすごくて、どう映画を盛り上げてくれるのか?がイメージがしづらい人もいるはず。

というわけで、先日2回目のガルパン4DXへ行ってきた筆者が、4DXの面白さ、ひいてはアニメ映画×4DXの可能性について考えてみました。BGMは秋山殿のテーマ「戦車の知識では誰にも負けません!」でお願いします(TheFin2828より)。



それでは、4DXの世界へ、パンツァー・フォー!


ここは劇場のシートじゃない、戦車の座席だッ!


武部通信手もクセになったと言っている通り、戦車の魅力の一つは激しい振動。ガルパン4DXでは座席がブルブル動くことで実際に戦車に乗っているかのような気分を味わえます。しかも、戦車の種類によって揺れが異なるというこだわりっぷり!

砲撃による揺れや被弾の衝撃なども座席の揺れとして表現されますが、視覚や音響効果も相まって「まるで自分が作中内のキャラクターと同じ体験をしている」気分になります。

すると、こう思うわけです。「一年生チームはこんなにすっごい衝撃を受けてたんだなぁ」とか、「カール自走臼砲の衝撃やっべぇえぇ」とか、「さすが17ポンド砲、威力が違うぜ」とか。映像と音響で表現されている衝撃が五感で体験できることで、もっともっと作品の世界観に没入できるんです。

ガルパン4DXレポ漫画もネットにアップされているので、気になっている方はそちらも調べてみてください。レポ漫画の行きたさのそそりっぷりはかなりあると思います。




粛々とした観賞スタイルとは異なる「ライブ」的な面白さ


映画館は静かに映画を見るところ、というのもやや過去の概念になりつつあるのかもしれません。昨今、応援上映やオールナイト上映、貸し切り上映など、劇場であることを活用したさまざまな上映方式が登場しています。見終わった感想が「良い作品だった」よりも「楽しかった」という類いのものです。

ここでいう楽しさとは映画的な面白さではなく、体験的な面白さととらえるのが正しいように思います。みんなと一緒に盛り上がるだとか、ワーキャーしている渦中に身を投じるだとか、そういうアレです。

だって、ガルパン4DXではお風呂シーン中にシャボン玉が飛んできてケミカルな匂いが漂うんですよ? 普通に映画を鑑賞したい人にとっては邪魔になってもおかしくありません。でも、演出としてとらえると面白さにつながるんです。

そうした「演出による面白さ」は、その場でしか味わえない醍醐味でもあります。作品としての面白さとは異なる角度、体験としての面白さが4DXにはあるんです。応援上映もヤバいですけどね。


アニメ×4DXの可能性



「ガルパンほど4DXとの相性が良い作品はない」という声もありますが、この成功がアニメ×4DXの裾野をいくらか広げたのは間違いないでしょう。いってしまえば、二次元の世界で起こっている物理現象をトレースないし体感できるように表現しているわけですから、例えば魔法攻撃による衝撃なんかも体験できるわけです。氷魔法では水が飛び、炎魔法では火が……いやこれはないか。

そうした、一種やりすぎのような、ギャグともとらえられそうな演出は、アニメーションと好相性な気がします。イメージで補っていた部分の体験化とでも言いましょうか、フィクションの疑似体験です。もちろん、それは嘘の体験になるので(ガルパンの場合は嘘だとあまり感じないのがヤバい)、体験化することで妄想との差異が開くという懸念もなきにしもあらずですが、そこは演出と作り次第でしょう。

となると、SFカーアクションアニメ「REDLINE」などは4DXとの相性が良さそうです。乗り物系であれば、あまりハズすことはないかなと。作中でのドンパチ度とカメラワーク(レイアウト)が4DXの親和性に関わってくると考えるならば、「劇場版 マクロスF」や「リトルウィッチアカデミア」なども面白そうです。


余談



6月18日(土)からはキンプリこと「KING OF PRISM by PrettyRhythm」の4DX版が公開されます。

ついにというか、マジかよというか、うれしさしかありません。だってウィンドミルレビテーションで風が吹くんですよ? ハチミツキッスで甘い香りが広がるんですよ? ちゃんと乗り物シーン(自転車)もありますし、プリズムのきらめきを全身で体感する以外の選択肢はない!


未来の4DXアニメ


アニメ×4DXは今後も盛んになっていくと思われますが、となると劇場での体験を意識した演出を盛り込んでくるのも自然な流れ。無論、やたらと客席を振り回せば良いってモノではありませんが、見ても味わっても面白いような両属性を持ったシーンがあると、4DXでより楽しめそうです。

制作の現場では、従来気にしなかったベクトルへ意識を向ける必要があるかもしれません。物語としてのふさわしさ以外を考慮した演出が必要だと考えると、ややアトラクションに寄った作りになるかなとも思いますが、「作品体験」として優れている方へとがるのも商業的、創意的には正しいのではないでしょうか?


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すべてはヒャッハーでエキサイティングな体験のために。応援上映、オールナイト上映、極上爆音なども体験の享楽です。ライブへ行くような気持ちで劇場へ足を運ぶのも、いずれは珍しくなくなるかもしれません。

「ガールズ&パンツァー 劇場版」は5/21~5/31、4DX® 再上映!

© GIRLS und PANZER Projekt


source: ガールズ&パンツァー(GIRLS und PANZER), YouTube1, 2, 3, 4 , Twitter1, 2, REDLINE, リトルウィッチアカデミア, バンダイナムコゲームス公式サイト, 「KING OF PRISM by PrettyRhythm」公式サイト

ヤマダユウス型

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