なんだこりゃ...? まるで水筒だけど実は超コンパクト電子レンジ
電子レンジの常識を変える!
この写真を見て、デカい不格好な水筒だなと感じる人がほとんどでしょう。高さ30.5cm、直径12.8cmの円筒形の「Wayv Adventurer」は、内部に最大500mlの液体を入れて持ち歩くことが可能です。でも、大きさのわりには、あまり中身を入れられない不経済な水筒に思えてしまいますよね…。
それもそのはず、Wayv Adventurerは、決して単なる大型の水筒などではありません。電源オンで、内部のものを加熱する、超コンパクトな電子レンジになっているんです。加熱出力は200Wと弱めですけど、4分ほどで500mlの液体物を加熱できるとされていますよ。充電式のリチウムイオン電池は、1回の充電で最長30分の加熱処理を可能にしてくれます。これならば、出先で赤ちゃんのミルクを温めたり、キャンプで熱々のシチューをいただくなんてことが、火を使わずスイッチ1つで実現しそうですね。
これまで数々の家電製品が、驚くべきコンパクト化を遂げてきました。デスクトップに置けるミニ冷蔵庫だってあれば、テレビなんて手のひらサイズの携帯画面で視聴できる時代です。でも、電子レンジだけは、マグネトロンで電磁波を発生させ、真空管を必要とするゆえに、 なかなかコンパクトサイズには仕上げられない構造上の課題があったそうですよ。
ところが、Wayv Technologiesが来春より全米で199ドルにて発売するWayv Adventurerは、マグネトロンと真空管の代わりに、加熱用のLaterally Diffused Metal Oxide Semiconductor(LDMOS)トランジスタを採用。小型軽量設計で、Wayv Adventurerの重量を約1.2㎏に抑えたほか、筒内をまんべんなく加熱することができると発表されています。電子レンジのなかって、必ず加熱中に皿が回り、一部だけ加熱されてしまうことを防ぐ仕様になっていますけど、LDMOSトランジスタなら、その手間も不要になるということですね~。
まずは携帯用の電子レンジを念頭に置いた開発がなされたものの、LDMOSトランジスタを提供したオランダのNXP Semiconductorsは、幅広い新型電子レンジの開発を進めていることも発表。そのうちドシッと台所で幅を取っている電子レンジが、なんともコンパクトな新デザインのモデルばかりになる時代もやってくるのかもしれませんよね。
source: Wayv Technologies via New Scientist
Andrew Liszewski - Gizmodo US[原文]
(湯木進悟)
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