提督「艦娘の目の前で死んでみる」 不知火「これで最後ですね」
提督「そういうことだな、おはよう、不知火」
不知火「おはようございます、司令」
提督「寝不足か、目が開いてないぞ」
不知火「朝は弱いもので、すいません」
提督「仮眠が必要なら一時間ほど許可するが」
不知火「大丈夫です、どうせ半時間後には目を見開いています」
提督「今日で三日目だしな、よく理解してるこって」
提督「艦娘の目の前で死んでみる」 不知火「は?」
提督「艦娘の目の前で死んでみる」 不知火「またですか」
の続きですが単体でも楽しんでいただけると思います
今回もよろしくお願いします
提督「さて、昨日の七人の様子はどうだった?」
不知火「朝潮は曙と同じですね、光景を思い出す度に泣いているみたいです」
不知火「責任感の強い子は丁重に扱えと、あれほど言ったのですが」
提督「何事も楽観視してしまうのは悪い癖だな、明日にでも謝りに行くよ」
不知火「青葉さんはカメラを覗きこむのが、少しトラウマになっているようです」
不知火「あれ以降、古鷹さんがずっと慰めていたと聞きます、あの人はさすがですね」
提督「青葉を守ろうとする古鷹の意志は、それこそ半世紀にも渡る鋼の意志だ」
提督「それに青葉はあれが商売道具だからな、直に克服するだろう」
不知火「何事も楽観視するのが悪い癖だと、先程仰られたばかりですよ」
不知火「信頼と無責任は訳が違います、直接慰めてあげてくださいね」
提督「そう言われると心苦しいな、分かった、それについては任せてくれ」
提督「雪風はどうだ」
不知火「雪風は、ああいうことを割り切れる子ですからね」
不知火「笑顔で造花に勤しんでいましたよ、不知火も驚きました」
提督「雪風は、俺らが思ってるより強いのかもしれんな」
不知火「『かも』ではありませんよ、実際に強いんです」
不知火「あの子は、私達の誇りですよ」
提督「お姉さんも鼻が高いな」
不知火「ええ、とっても」
提督「如月と睦月はどうだ、あの後も少し気に掛けていたんだが」
不知火「ご心配なく、仲良く間宮アイスを食べていましたよ」
提督「良かった、なら安心だ」
不知火「強いて言うなら、少し睦月が引き目を感じていたくらいでしょうか」
不知火「事ある毎に謝っていて、如月も全然気にしてはいなかったんですが」
提督「まあ、見ていて気持ちの良い光景ではないな」
不知火「仲の良い姉妹艦に亀裂を生じさせるようなことは、あまり得策ではありませんよ」
提督「予定ではああなる前に秘書艦が止めに入る予定だったんだ、済まない」
不知火「その件は本当に申し訳ありませんでした」
提督「もちろん俺も悪いと思ってる、お互い気を付けよう」
不知火「ええ、そうしましょう」
不知火「さて、摩耶さんですが」
提督「知ってる、俺をスッコスコにしたって吹聴してるんだろ」
不知火「あら、よくご存じで」
提督「雷と電に朝会った時に言われたよ」
不知火「ドッキリを仕掛けてきた相手を懲らしめるわけですから」
不知火「勧善懲悪、肴にならない方がおかしいですよ」
提督「まあな、俺だってそんな美味しい話あれば肴にするさ」
不知火「でも、不知火には後から謝罪に来ましたよ」
提督「あいつも変なところで真面目だな」
不知火「良い人ですね、摩耶さん」
提督「良い奴だよ、摩耶は」
提督「他に変わった様子はなかったか」
不知火「一昨日仕掛けた四人についても一応報告しておきますね」
不知火「響は摩耶さんの話を聞いて笑える程度には回復してます」
不知火「龍驤さんは昨日の休養日でリフレッシュしたと言ってました」
不知火「曙はまだ夜中に目が覚めてしまうらしいです、困り果ててます」
提督「曙がそこまで引きずるとは思ってなかったな」
不知火「昨日、司令が部屋に行って謝ったと聞いていますが」
提督「夜も遅かったし、一言二言しか言葉を交わしてないんだよ」
提督「不知火が今度ご飯にでも連れて話を聞いてやってくれ、お代はツケていい」
不知火「もちろんですよ、曙を不安にさせた代償は安くないので覚悟してくださいね」
提督「ああ、肝に銘じておくよ」
不知火「瑞鳳さんは、昨日と同じような状況ですね」
不知火「きっと、大丈夫ですよ」
提督「瑞鳳に関してはやたらと口を濁すな、本当に大丈夫か」
不知火「異変というか、なんというか、感情が抑えきれないようなんですが」
不知火「そのベクトルが悪影響をもたらすことはないと思うので、心配ご無用です」
提督「そうか、一応昨日は休養日を設けたが、大丈夫そうで何よりだ」
不知火「ええ、ご心配なさらずに」
不知火(とは言っても、一日中部屋で提督を模した人形を抱きながら)
瑞鳳『てぇとく、てぇとくっ』
不知火(と呟いてる状態らしいですからね、そりゃ口濁しますよ)
不知火(どちらかと言うと同室の祥鳳さんの方が大丈夫じゃありません)
不知火(まあ、触らぬ神に祟りなしです、この件は黙っておきましょう)
提督「さて、終わり良ければ総て良し、最終日も頑張ろう」
不知火「そうですね、頑張りましょう」
提督「流れはいつもと同じだ、俺が艦娘の目の前で死んだフリをする」
不知火「その直前に必要な情報があれば、不知火はそれを伝えます」
提督「ドッキリの間、不知火は俺の私用部屋にてモニターでその様子を確認してほしい」
不知火「司令の指が動いたら、不知火が執務室へと行ってネタばらし、ですね」
提督「一応指は動かすが、不知火の来るタイミングは全て任せるよ」
不知火「そこは臨機応変に、その場その場で対処していきます」
提督「どうやら俺は少し行動が遅いようだからな、不知火の勘に頼りたい」
不知火「これで三日目ですからね、信頼してください」
提督「元より信頼してるよ」
提督「それじゃあ今日も、張り切っていこう」
不知火「ええ、頑張りましょう」
提督「さて、最終日の出だし、誰からいったものか」
不知火「こういうのはテンポが重要ですからね、長考するより先ず決断です」
提督「なるほど」
不知火「どうしますか」
提督「四月馬鹿な艦娘と言えば?」
不知火「また突拍子もない質問ですね、いきなり言われると難しいですよ」
提督「連想ゲームだ、簡単に考えればいい」
不知火「連想ゲームですか、それでは逆に、馬鹿と言えば?」
提督「馬鹿か、馬鹿と言っても色んな種類があるが」
提督「そういや、ウチの鎮守府には夜戦馬鹿が一人いたな」
不知火「決まりですね」
提督「それじゃあ早速いくか、不知火は情報を」
不知火「心得ました、どのような情報を」
提督「俺が悩んでいるとでも伝えておいてくれ」
不知火「二日ぶりですね、素晴らしい演技力をご期待してますよ」
提督「ご期待に沿えるよう善処するさ」
不知火「それでは、また後で、失礼します」
提督「ああ、また後で」
不知火「川内、おはようございます」
川内「うん、おはよう、不知火」
不知火「寝起きですか、目が開いてませんよ」
川内「いつもこの時間は寝てるんだもん、そりゃ眠いよ」
不知火「司令にお呼ばれですか」
川内「そう、前の夜戦についての見解を聞きたいってさ」
川内「私もあの時は失敗しちゃったからね、力にならないと」
不知火「…あれから二週間が経ってるのに、まだ作戦の反省ですか」
川内「仕方ないよ、緒戦で撃墜し損ねた相手が、あれだもん」
不知火「あれは、この鎮守府海域だけでの責任だけではありませんよ」
不知火「まだ、司令は苦悩の中にありますから」
川内「うん、私からも、不知火を困らせんなって言っとくよ」
不知火「ふふっ、それじゃあお願いします」
川内「不知火も、あんまり悩まないでね、それじゃあ」
不知火「ふぅ、夜戦が関わらない川内は純粋に良い人だから困りますね」
不知火「面倒見の良いお姉さんタイプの人を騙すのも、それはそれで心が少し」
不知火「まあ仕方ありません、申し訳ありませんが」
不知火「川内にはタチの悪い目覚ましとでも思ってもらいましょう」
不知火「さて、モニターは、と、真っ暗ですね」
不知火「故障でしょうか、いや、まさかそんなことは」
コメント一覧
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- 2016年05月29日 21:00
- ずほたん……
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- 2016年05月29日 21:02
- 島風と天津風は抱き合ってわんわん泣くと思う。
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- 2016年05月29日 21:03
- またかよ……正直気持ち悪い
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- 2016年05月29日 21:05
- やっとこの悪趣味なSS終わったのかよ
このクズが慕われてるとか言うジョークさえなければ清々する所だがな
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- 2016年05月29日 21:06
- ※3
気持ちいいだろ!!んほぉぉおおおぉぉっ
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- 2016年05月29日 21:09
- 曙がくそとか霞がクズとか言わなくなるレベルのクソクズ提督
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- 2016年05月29日 21:11
- 毎作ラストに含みを持たせるなら最後のどんでん返しハッピーエンドまでがお約束でしょう。
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- 2016年05月29日 21:20
- これはないわな…
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- 2016年05月29日 21:21
- 眼球阿賀野と血チョコ榛名がいないやり直し
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- 2016年05月29日 21:25
- まあ気になるところも多々あるけど…
何だろう、気持ちよかった(ゲス顏)
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- 2016年05月29日 21:26
- 最後の最後に誤字とか締まらねぇな…
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- 2016年05月29日 21:31
- 漫画とかでもそうだけどギャグ物にシリアスはいらない
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- 2016年05月29日 21:31
- オチだけ分かれば後は読む価値がない。そんなSS。
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- 2016年05月29日 21:36
- うん
大不評だったこのシリーズ
俺は大好きだったよ
このオチもなかなか満足いった
badも書いてくれたとこも好き
なんだろうなNTRを読み終わったあとの胸糞悪さと興奮に似てる
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- 2016年05月29日 21:38
- まだ続いてたんだこれ
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- 2016年05月29日 21:40
- 提督還らず
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- 2016年05月29日 21:44
- 美しい終焉だ
艦これ作品でも首位を争うだろう
一つおもうことがあるならば後半からをもう少し書き込んで貰いたかった
あど、もう少し伏線を引いても良かったのではないか
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- 2016年05月29日 21:47
- 最後に提督が死ぬ話は名作だって金剛もゆってた!
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- 2016年05月29日 21:52
- 最初のは面白いと思ったんだがなぁ…普段の言動にちと問題ありとかの理由なしにやると単にdisってるだけの胸糞になるわ、
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- 2016年05月29日 21:59
- 最後憲兵さんまで巻き込んだドッキリなんだろ?
なぁそう言ってくれよさくし
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- 2016年05月29日 22:01
- 最後皆で祝杯上げれば良かったのに
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- 2016年05月29日 22:04
- 物語の結末が途中で簡単に予想がつくssは大体が不評に塗れるよなぁ
てかこういうオチの艦これドッキリss前にも見た覚えがあるわ確か
まー悪評にめげずに新作をまた出してくれることを期待してるぞ(編集者並感)
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- 2016年05月29日 22:10
- 艦娘のチョイスに不満
戦艦や空母が大暴れして執務室半壊させるくらいの話が見たかった
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- 2016年05月29日 22:20
- 最後の最後に誤字ってるのは草
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- 2016年05月29日 22:26
- 提督を処刑する必然性が全く無いんだよね
敵前逃亡や裏切り、横領等なら見せしめになるが
作戦失敗での処刑って、普通の軍隊ならまだしも
艦娘という提督と絆を結ぶ存在が戦力である以上
その後の戦力の活用という点でマイナスでしか無い
ならば降格、左遷、追放、除隊等であれば活用できるのに
作者がやりたいストーリーの為に無理やり登場人物と設定を捻じ曲げて
話がおかしくなった典型だな
-
- 2016年05月29日 22:29
- DMM「しね」
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- 2016年05月29日 22:31
- (不知火の「水雷戦たん」は公式なんやで……)
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- 2016年05月29日 22:31
- いいねぇ、最高だねぇ
泣いてもらえるってのは、冥利につきるよなぁ
素敵なバットエンドご馳走さまでした
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- 2016年05月29日 22:32
- 最後に誤字とかゲーメスト思い出すわ
「確かみてみろ!」
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- 2016年05月29日 22:38
- 艦娘反逆してきたので全員射殺って筋書きと
自分で書いているのに
艦娘の射殺は今までで1例って
さくしゃはばかなの?
しぬの?
-
- 2016年05月29日 22:46
- 最後に誤字とか言ってるにわか息してるーぅ?
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- 2016年05月29日 22:53
- 水雷戦隊が水雷戦たんに聴こえるのは公式と言っていいのか?どう聴いてもそうにしか聴こえなくても真面目堅物キャラだし公式は水雷戦隊でしょ
やってる奴は分かるネタってとこだな公式では無い
SSはよくわからなかったです
-
- 2016年05月29日 22:55
- 水雷戦たんで腹筋がやられた
-
- 2016年05月29日 23:08
- 水雷戦たんに突っ込むニワカたち
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- 2016年05月29日 23:11
- とても面白かったです!
また続き書いてください!
-
- 2016年05月29日 23:13
- 公式では無いし俺もそう聞こえないがかなり昔からあるネタだからそれで「煽ってる」のはにわか、というか新参だな
内容はさんざん言われてるけどラストが予想できる上にどんでん返しもカタルシスも無いのが残念
オチも作者が迷ったんだろうけど毒にも薬にもならないのを2つ用意するくらいなら素直に最後もドッキリでお茶を濁すかバッドの方をしっかり掘り下げて欲しかったわ
-
- 2016年05月29日 23:19
- 音声が公式のもので、長期間差し替えもないんだから公式扱いで何も問題ないと思うが
そもそもそういうことを言い出したら母港セリフがアレだし、組み合わせて狙ってやってる可能性が無きにしもあらずだしね
-
- 2016年05月29日 23:20
- ※25
そこは大目に見よう・・・
提督という立場の主人公で「無能&非道上層部」をやるには無茶しないと
とはいえ、せっかく提督なんだから、たまには自分のヘマで損害を出し、艦娘から批判されるか憎まれるかする物語も見てみたい
-
- 2016年05月29日 23:27
- まーこういうキャラの提督だからって思えばそういうシチュエーションのSSって読めてたけど
なんで無理にシリアスストーリーにしたがるなぁ
落ちなんて考えずにやればよかったにも
自分に酔った典型っぽい
-
- 2016年05月29日 23:32
- 病んだづほだけで満足ですわ。
急なシリアス展開に蛇足感が否めないけど普通に読めたからマシな方だと思うよ。
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- 2016年05月29日 23:34
- このシリーズ読んできたけど、最後まで提督には生きていて欲しかったな。盛大なドッキリでしたーみたいな。
なんかモヤモヤした終わりかたで嫌だな。
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- 2016年05月29日 23:36
- 俺知ってるぞ!
これはあれだ、作者は面白いと思ったシリーズってやつだな!
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- 2016年05月29日 23:45
- 作品を作れることは純粋に尊敬できます。
題材が比較的万人受けしないことであってもしたためられる、その精神力も尊敬できます。
全員が全員好意的にはならないでしょう。
作品は素敵でした。素晴らしいです。
しかしながら、内容が素敵で素晴らしく賛同できるものかと問われたら、全力で否定することだけは明言できます。
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- 2016年05月29日 23:48
- どんな状況であろうがこんな洒落にもならないことを仕掛けるような奴が慕われるわけないだろ
大体複数人に仕掛けて数日経ってるのに誰もドッキリに感づかないとかリアリティなさすぎる
挙句の果てには「先人方を貶めるようなことはしたくない」とかほざきやがる
大戦の記憶を持つ艦娘にドッキリ仕掛けといてどの口で言えるんだ?
作戦失敗もこのクソが無能だからだろ 自業自得だわ
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- 2016年05月29日 23:52
- あほくさ
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- 2016年05月29日 23:58
- まさに蛇足
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- 2016年05月29日 23:59
- いや~、泣き叫ぶづほとかギンギンですわ
まじ抜いた
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- 2016年05月30日 00:00
- ところでバッドがあるならハッピーエンドもあるんですよね?
期待
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