※麻袋さん注意



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時雨「じゃあ、そろそろ電気消すね」ﾊﾟﾁ

白露「おやすみー」

村雨「明日は遠征かー・・・何事もなければ良いんだけど」

春雨「たくさん資材が見つかれば良いね」

時雨「さぁ、明日は早起きだね」

夕立「ぽい！」

― ？？？ ―

夕立「...ℤℤℤ」

夕立「うーん・・・」ｺﾞｿ

夕立「・・・・・・」ﾑｸ

夕立「(何だか、目が覚めたっぽい)」

夕立「(外はまだ暗いのね。今は何時かしら？)」ﾁﾗ

夕立「(2時・・・う、丑三つ時っぽい)」

夕立「(何か飲み物でも飲んでくるっぽい)」ｶﾞﾀ

夕立「・・・？」

夕立「あれ？」ｷｮﾛｷｮﾛ

夕立「みんな、どこに行ったっぽい？」

夕立「(みんないない・・・)」

夕立「・・・・・・」

夕立「(まさか！)」

夕立「(夕立に隠れて、深夜の密会でもしているっぽい！？)」

夕立「(ついでに時雨達も探すっぽい！)」

― 廊下 ―

夕立「うぅ・・・夜の鎮守府は不気味っぽい」

夕立「(それにしても、物音1つしないっぽい)」

夕立「(なんか変な感じ)」

夕立「執務室は・・・もう暗くなっているっぽい」

夕立「(提督さん、今日は寝るの早いのね)」

夕立「・・・・・・」

夕立「早く行きましょう」

― 厨房 ―

夕立「あれ？」ｷｭ

夕立「(お水が出ない・・・どうして？)」

夕立「(水道管、凍結でもしたっぽい？)」

夕立「明日、提督さんに報告っぽい」

夕立「じゃあ、冷蔵庫の中は・・・」ｶﾞﾁｬ

夕立「あ、麦茶があるっぽい」ｽｯ

夕立「(それにしても、時雨達は一体どこに行ったのかしら？)」ﾄｸﾄｸ

夕立「ん・・・」ｺﾞｸｺﾞｸ

夕立「・・・・・・」

夕立「(なんか変に目が覚めちゃって、あまり眠くないっぽい)」

夕立「時雨達がいないのが気になるし、少し探してみるっぽい」




ｶﾗﾝ　　　　ｶﾗｶﾗｶﾗ…




夕立「ひっ！？」ﾋﾞｸ

夕立「だ、誰かそこにいるっぽい！？」

夕立「・・・？」ｷｮﾛｷｮﾛ

夕立「(誰もいない・・・何の音だったのかしら？)」

― 廊下 ―

夕立「時雨達、どこにもいないっぽい・・・」

夕立「(おかしい・・・本当にどこに行ったのかしら？)」

夕立「あ！　まさか提督さんのお部屋に」

夕立「みんなで仲良く寝に行ったっぽい！？」

夕立「(夕立を置いてみんな酷いっぽい！)」

― 提督私室 ―

夕立「提督さーん！　夕立も混ぜるっぽい！」ｶﾞﾁｬ

夕立「・・・え？」

夕立「(誰もいない・・・嘘)」

夕立「(みんなもいないっぽい・・・何か、すごく嫌な予感がするわ)」

夕立「みんなは、どこに行ったの・・・？」

夕立「・・・・・・」

夕立「」ｿﾞﾜｿﾞﾜ

夕立「お、おかしい・・・怖い・・・！」ﾌﾞﾙ

― 駆逐級暁型部屋 ―

夕立「あ、暁！　響！　夕立っぽい！」

夕立「は、入るね？」ｶﾞﾁｬ

夕立「・・・・・・」

夕立「なんで・・・？　なんで誰もいないっぽい？」ｶﾞﾀｶﾞﾀ

夕立「(き、きっと夢でも見てるっぽい！)」

夕立「(早くお部屋に戻って寝ましょう！)」




ｺﾞﾛｺﾞﾛｺﾞﾛ…　　　　ｺﾞﾛｺﾞﾛｺﾞﾛ…




夕立「きゃっ！？　な、何の音っぽい・・・？」

夕立「・・・・・・」ｿﾛｰ




ｺﾞﾛｺﾞﾛｺﾞﾛ…　　　　ｶﾞﾁｬ　　ｷﾞｨｰ…　　　　ｺﾞﾛｺﾞﾛｺﾞﾛ…　　　　ｺﾞﾛｺﾞﾛｺﾞﾛ…　　　　ﾊﾞﾀﾝ




夕立「な、なに・・・？」

夕立「(こ、この部屋から聞こえたっぽい)」

夕立「・・・・・・」ﾄﾞｸﾝﾄﾞｸﾝ

夕立「(か、鍵穴から中の様子を見るっぽい)」ｽｯ




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夕立「・・・？ (暗くて何も見えないっぽい)」

夕立「(あれ？　今何か動いたような・・・)」










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-=＜< ｲ ● メ >＞=-
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夕立「きゃあ！？」ﾋﾞｸ

夕立「(今・・・め、目が・・・！)」

夕立「だ、誰かぁー！」ﾀﾞｯ

鍵穴失敗しちゃった
夕飯の時間でござる

― 駆逐級白露型部屋 ―

夕立「」ｶﾞﾀﾞｶﾞﾀ

夕立「怖い・・・怖いよぉ・・・！」ｶﾞﾀﾞｶﾞﾀ

夕立「時雨・・・村雨・・・みんな・・・」

夕立「どこに行っちゃったの？　助けて・・・！」

― 鎮守府 ―

夕立「...ℤℤℤ」

時雨「夕立、朝だよ。起きて」ﾕｻﾕｻ

夕立「うーん・・・はっ！？」ｶﾞﾊﾞ

夕立「ここは・・・朝？」

時雨「うん。おはよう、夕立」

夕立「・・・しぐれぇ」ｸﾞｽ

夕立「うわーん！」ﾀﾞｷ

時雨「うわっ！　ど、どうしたの？」

夕立「うぅ・・・」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

提督「・・・そうか。そんなことがあったのか」

時雨「うん。嫌な夢を見たんだって」

提督「しかし怖いな。夕立が泣き出すくらいだからな」

時雨「うん。今は落ち着いているから、大丈夫だと思うよ」

提督「そうか・・・それなら良いが」

― 夜 ―

時雨「それじゃあ、夕立。お邪魔します」ｺﾞｿｺﾞｿ

夕立「ゴメンね、時雨」

時雨「良いよ、気にしないで。それに、一緒のベッドで寝るのは久しぶりだからさ」

夕立「うん・・・」

村雨「なんか本当に久しぶりねー」

白露「うんうん、仲が良いのは良いことだよ」

春雨「時雨姉さん・・・羨ましい」

村雨「んじゃ、電気消すわよ？」ﾊﾟﾁ

時雨「うん」

夕立「ぽい」

― ？？？ ―

夕立「...ℤℤℤ」

夕立「・・・・・・」ﾑｸ

夕立「・・・！？」ｷｮﾛｷｮﾛ

夕立「(また来ちゃったっぽい・・・)」

夕立「(どうして・・・何が起こっているの？)」




ｺﾞﾛｺﾞﾛｺﾞﾛ…　　　　ｺﾞﾛｺﾞﾛｺﾞﾛ…




夕立「！」ﾋﾞｸ

夕立「(ま、またあの音っぽい)」

― 廊下 ―

夕立「・・・・・・」

夕立「(本当にここは鎮守府だよね？)」

夕立「なんでこんな夢を・・・」

夕立「(それも2日続けて)」

夕立「・・・・・・」

夕立「・・・？」




麻袋「」




夕立「ひっ！？」ﾋﾞｸ

夕立「(な、何あれ・・・)」

夕立「だ、誰っぽい！？」




麻袋「」




夕立「し、時雨っぽい！？　変な悪戯は止すっぽい！」

夕立「(大きな麻袋を頭から被って・・・)」

夕立「(あ、頭から血が出ているっぽい！　こ、怖い・・・！)」ｶﾞｸｶﾞｸ

夕立「(ち、近寄らない方が良いよね？)」




麻袋「」ﾀﾞｯ




夕立「ひぃっ！？」ﾋﾞｸ

夕立「こ、来ないでーっ！！」ﾀﾞｯ

― 倉庫 ―

夕立「」ｶﾞﾀｶﾞﾀ

夕立「(怖い怖い怖い怖い・・・！)」

夕立「(あ、あれは絶対に捕まっちゃダメっぽい！)」

夕立「みんな助けて・・・！　怖いよぉ・・・！」ｶﾞﾀｶﾞﾀ




ｺﾞﾛｺﾞﾛｺﾞﾛ…　　　　ｺﾞﾛｺﾞﾛｺﾞﾛ…




夕立「！！」

夕立「」ｶﾞﾀｶﾞﾀ




ｶﾞｻｶﾞｻ…　　　　ｺﾞﾛｺﾞﾛｺﾞﾛ…




夕立「・・・・・・」

夕立「い、行ったっぽい？」ｿｰ

夕立「・・・・・・」

夕立「(い、今のうちに逃げるっぽい！)」

― 執務室 ―

夕立「電気、つかないっぽい」ﾊﾟﾁ

夕立「(暗くてよく見えないっぽい。確かここに・・・)」

夕立「あ、手持ちランプあったっぽい」

夕立「後はマッチで」ｶｯ　　ｼｭﾎﾞ

夕立「・・・無いよりはマシ、っぽい」

夕立「(とりあえず、あいつに見つからないようにしないと)」

夕立「・・・・・・」ﾁﾗ

夕立「(朝の4時・・・一体いつまでこの夢は続くっぽい)」

夕立「・・・あ！　提督さんの机の中に！」ｶﾞﾗ

夕立「あった！　拳銃が！」

夕立「あれ？　弾、入っていないっぽい・・・」

夕立「(これじゃあ、ただの鉄の塊っぽい)」

夕立「・・・・・・」

夕立「このまま中にいたら危ないっぽい」

夕立「外に出よう」

― 玄関 ―

夕立「ど、どうして開かないっぽい！？」ｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬ

夕立「鍵はかかっていないのに！」

夕立「ま、窓から・・・！」




― 食堂 ―

夕立「ぽいっ！」ﾊﾞｷﾝ

夕立「(ダメ・・・ビクともしないっぽい！)」

夕立「(窓がこんなに固いはずが・・・もしかして、あいつの所為)」

夕立「大きな物音を立てると、またあいつが来るかもしれないっぽい」

夕立「こうなったら・・・」

― ドック ―

夕立「・・・嘘」

夕立「(艤装が・・・ない・・・)」

夕立「ゲ、ゲートは！？」ｶﾞｼｬﾝ

夕立「・・・・・・」

夕立「シャッターが上がらないっぽい・・・」

夕立「(ど、どうしよう・・・外に出られないっぽい！)」

夕立「(このままじゃ、夕立・・・！)」




ｺﾞﾛｺﾞﾛｺﾞﾛ…　　　　ｺﾞﾛｺﾞﾛｺﾞﾛ…




夕立「！？」




麻袋「」




夕立「っ！」ﾀﾞｯ

夕立「あいつ・・・足が速いっぽい！」

夕立「はぁはぁ・・・！ (このままじゃ追いつかれる！)」

夕立「あっ！？」ｺｹ

夕立「痛っ！」ﾄﾞﾃ

夕立「うぅ・・・」ﾑｸ

夕立「！？」ｸﾙ




麻袋「」




夕立「」

― 鎮守府 ―

夕立「うーん・・・うーん・・・！」

時雨「ん・・・？　ゆ、夕立、大丈夫？」ﾕｻﾕｻ

夕立「うわぁっ！？」ｽﾞﾊﾞ

夕立「はぁー・・・はぁー・・・はぁー・・・！」

時雨「大丈夫？　また魘されたの？」

夕立「・・・・・・」

夕立「・・・大丈夫っぽい」

時雨「本当に？　すごい汗だよ？　息が切れているし・・・」

夕立「・・・・・・」

提督「・・・夕立がここ最近、寝ていない？」

時雨「うん・・・いつも僕らは同じ時間に寝るんだけど」

時雨「みんなが寝静まった頃に、そっと夕立がどこかに出ていくんだ」

時雨「どうも最近魘されていて・・・悪い夢を見ていたようで」

時雨「きっと、僕達に心配かけないようにしているんだと思う」

時雨「寝たくないのはわかるけど、僕達にはどうしようもなくて・・・」

時雨「提督、夕立は何か悪い病気なのかな？」

提督「わからん・・・だが、このまま放っておくわけにはいかないな」

時雨「このままだと夕立、倒れちゃうよ・・・」

提督「よし、一度白露型の出撃と遠征は控えよう。お前達は、夕立の様子を見てくれ」

提督「俺は妖精さんに聞いたりして、ちょっと調べておく」

時雨「うん・・・ありがとう、提督」

春雨「夕立姉さん、やっぱり休もうよ！」

夕立「・・・・・・」

村雨「そうよ！　フラフラじゃないの！」

白露「一体どうしたのさ？　すごいクマだよ？」

夕立「・・・・・・」

夕立「・・・夕立は大丈夫っぽい」ﾌﾗﾌﾗ

夕立「あ・・・」ｸﾞﾗ

夕立「」ｺﾞﾄ

春雨「夕立姉さん！？」

― ？？？ ―

夕立「・・・また」

夕立「・・・・・・」

夕立「もう、イヤ・・・」

夕立「元の場所に帰してよ・・・みんなに会いたい・・・」

夕立「どうして夕立がこんな目に遭わなきゃいけないの！？」

夕立「うぅ・・・！」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

夕立「折角寝ないでここまできたのに・・・」

夕立「最後の最後で、倒れてしまったっぽい・・・」

夕立「時雨・・・提督さん・・・みんな・・・」

夕立「助けて・・・」




ｺﾞﾛｺﾞﾛｺﾞﾛ…　　　　ｽﾞｻﾞｯｽﾞｻﾞｯ




夕立「！？」

夕立「(は、入ってくるっぽい！？)」

夕立「(か、隠れなきゃ！)」ｷｮﾛｷｮﾛ

夕立「(クローゼットの中に隠れるっぽい！)」ｶﾞﾁｬ

夕立「」ﾄﾞｸﾝﾄﾞｸﾝ




ｶﾞﾁｬ　　ｷﾞｨｰ…　　　　ｺﾞﾛｺﾞﾛｺﾞﾛ…　　　　ｺﾞﾛｺﾞﾛｺﾞﾛ…




夕立「(・・・！)」ﾄﾞｸﾝﾄﾞｸﾝ

夕立「(は、入ってきた・・・！)」ﾄﾞｸﾝﾄﾞｸﾝ




ｶﾞｻｶﾞｻ　　　　ｽﾞｻﾞｯｽﾞｻﾞｯ




夕立「」ﾄﾞｸﾝﾄﾞｸﾝ

夕立「(早く出ていくっぽい！)」ﾄﾞｸﾝﾄﾞｸﾝ




ﾀﾞﾝﾀﾞﾝﾀﾞﾝ　　　　ｽﾞｻﾞｯ　　　　ｺﾞﾛｺﾞﾛｺﾞﾛ…　　　　ｶﾞﾁｬ　　ｷﾞｨｰ




夕立「(！)」




ｺﾞﾛｺﾞﾛｺﾞﾛ…　　　　ｺﾞﾛｺﾞﾛｺﾞﾛ…　　　　ﾊﾞﾀﾝ




夕立「・・・・・・」

夕立「(い、行ったっぽい・・・？)」

夕立「(あ、あと30秒待つぽい！)」

夕立「・・・・・・」

夕立「・・・・・・」

夕立「・・・・・・」

夕立「ほ、本当に行ったっぽい？」

夕立「はぁー・・・助かったっぽい」ｶﾞﾁｬ










麻袋「」










夕立「」

提督「はい、はい・・・了解しました。総員には、そのようにお伝えします」ｶﾞﾁｬ

時雨「・・・どうだった？」

提督「すまん・・・やっぱり、夕立は脱走扱いになるらしい」

時雨「・・・そう」

提督「あいつが脱走なんてするはずがない！　一体どこに行ったんだ、夕立・・・」

時雨「僕もそう思うよ・・・あんな具合悪い状態で、どこかに行くなんて」

時雨「あの時、僕がトイレになんか行かないで、ずっと傍にいてあげれば良かった・・・！」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

提督「時雨・・・」

― 夜 ―

白露「・・・・・・」

村雨「・・・・・・」

春雨「・・・・・・」

時雨「・・・・・・」

村雨「・・・その、さぁ」

村雨「夕立、ちゃんと戻ってくるわよ」

村雨「だって、勝手にどこかに行くなんて、あり得ないわ・・・」

白露「うん・・・」

春雨「・・・夕立姉さん」

時雨「」ｸﾞｽ

時雨「・・・そうだね。提督に頼んで、僕達にも捜索させてもらおう」

村雨「えぇ・・・」

白露「・・・じゃあ、電気消すね？」ﾊﾟﾁ

時雨「ん・・・」

― ？？？ ―

時雨「...ℤℤℤ」

時雨「うーん・・・？」ﾑｸ

時雨「(変な時間に起きちゃった・・・)」

時雨「・・・あれ？」ｷｮﾛｷｮﾛ

時雨「みんな？　どこに行ったの？」




ｺﾞﾛｺﾞﾛｺﾞﾛ…　　　　ｺﾞﾛｺﾞﾛｺﾞﾛ…




時雨「・・・？」

― 廊下 ―

時雨「だ、誰かいるの？ (暗くてよく見えない・・・)」




？？「きゃはは！　時雨、私よ？　夕立っぽい！」




時雨「ゆ、夕立！？　本当に夕立なの！？」ﾃｸﾃｸ

夕立？「そうよ！　2週間ぶりね！」

時雨「ふざけないでよ！　一体、今の今までどこに行っていたのさ！？」

時雨「みんな心配していたんだよ！？　早く提督のところに・・・・・・！？」

夕立？「・・・・・・」

時雨「ゆ、夕立・・・？」ｿﾞﾜ

時雨「あ、頭から血が出ているよ？　怪我でもしたの？」ｿﾞﾜｿﾞﾜ

夕立？「・・・・・・」

時雨「それに・・・・・・」











時雨「なんで麻袋を頭から被っているの・・・？」




――― 終 ―――