RSS速報
かつて「太ももの隙間」なるブームがあったそうだ。太ももの間に隙間があることでどれだけ足が細いか自慢するため、世の女性がこぞって自分の太ももの隙間写真をSNSなどに投稿していたという。また「A4ウエスト」もネット上で大きな話題となった。A4サイズの紙を持って全身写真を撮り、ウエストがどれだけ細いかを自慢するためだ。
眉毛の形や髪型など、美の基準というものは私たちの歴史とともに常に変化している。また地域差もある。ここでは、世界各地に実際に存在した(一部は現在も存在する)独特の美の基準を見ていくことにしよう。
スポンサードリンク
10.ニュージーランド、マオリ族のタトゥー
今やタトゥーは多くの国において日常的なコスメとなっている。消えないアイラインや、アイブロウなどアートメイクと呼ばれるタトゥーを入れておくことで、化粧をする手間が省ける。しかしこの世界には、タトゥーを神聖な美として崇めている人たちがいる。それがニュージーランドのマオリ族だ。
マオリ族にとってタトゥーは神聖なアートである。その慣習は1000年前から続いていおり、昔はノミや木槌を使って顔にタトゥーを入れていた。タトゥーを入れるのは神聖で格式的な儀式で、男性の場合は「成人への適応能力」を象徴、女性の場合は「受胎能力、力、美」を象徴する。また、血統などによっても入れられるデザインは異なるという。
タトゥー入れはとても神聖な儀式のため、タトゥーを入れている間は自分の手で食べることができない、性的行為や固体の食べ物を避けるといった厳しい制限の節制を受ける。
9.韓国の整形文化
韓国人の美意識は高く、スリムな体、白い肌、大きな二重の目、真っ直ぐな鼻筋、シャープなアゴのラインを手に入れるためにはどんな努力も惜しまない。まるで写真を修整するかのように、人体にメスを入れ、顔や体を修正していくこともいとわない。
韓国ではプチ整形(メスを入れない簡単なもの)を含め、5人に1人が整形手術を受けていると言われている。特に目と鼻の手術はもはや日常的なことらしい。
8.日本の八重歯
多くの欧米諸国では、お金をかけて歯の矯正をし一列に並んだ白く輝く歯を手に入れることが理想的とされている。しかし、日本では少々事情が異なるようだ。一列に並んだ歯より、歯牙が叢生した状態の八重歯が若さと魅力の象徴だとされている。
人気アイドルの影響で、日本ではお金を払ってまで八重歯を手に入れたいという女性がいると海外には伝えられている。八重歯は決して深刻な欠点ではないが、特定の国ではチャームポイントではなく、ちょっと見下してみられる場合もある。
7.ミャンマー カヤン族
ミャンマーやタイのカヤン族は首長族ともよばれ、長い首が好まれる。
観光名所としても有名な首長族の村の女性は首の部分に光輝く真鍮コイルを付け、美と富を象徴している。しかし、その女性が不貞とされれば、罰として首輪を外されることもあるという。常に首輪で支えられてるため、首の筋肉が発達しておらず、首輪を外された後は寝たきり生活になってしまうのだとか。。。
6.肥満が美とされるモーリタニア
世界の多くの女性が痩せるためにダイエットを頑張っているこのご時勢で、痩身ダイエットとは正反対の道を行く人たちがいる。それがモーリタニアの女性たちだ。彼女たちにとっては、ビッグサイズこそ女性の美。美しさは特大、巨大、超巨大な体こそが表現できるものなのだ。
5歳から10代の女の子は伝統的に日に4回強制的に食事を与えられる。それで効果がなければ、薬を使って食欲を増進させるなど極端な手段を取る場合もある(現代では大問題となっているが)。肥満は恥じることではなく誇るもの。富や健康や美の象徴であると同時に、男性にとっては肥満な妻を養うことができることがステイタスになるという。
5.エチオピア、ムルシ族の唇
魅力的なリップは顔の印象を左右させる大きなポイントだが、ムルシ族の女性にとって唇の美とはお皿をはめ込むことである。「ディビニヤ」と呼ばれるこの風習では、思春期から結婚への準備期間に上唇または下唇にお皿をはめ込む。通常、お皿は土器や木材から作られており、そのスペースを作るために歯を抜くこともあるそうだ。
お皿のサイズは、大きければ大きいほど良くいとされ、社会的地位や経済的地位そして女性美の象徴となっている。ちなみに寝るときや食事のときは、お皿を外すらしい。
唇に穴を開けてこんなに押し広げるなんて痛くないのだろうか?と疑問に思ってしまうが、ピアスと同じ要領で最初に小さな穴を開けどんどん大きくしていくそうだ。
4.ケニア、マサイ族の耳たぶ
大きな耳たぶほど魅力的だと信じているのがアフリカ、ケニアのマサイ部族だ。彼らは耳たぶが大きいほど年齢や英知を表していると考えているため、年齢を重ねるほど大きな耳たぶになっていくというわけだ。
女性も男性も大きな穴を目指すため徐々に穴を大きくしていく。そのためならどんな手段でも取るという。石やとげや象牙など利用できるものを最大限に利用しこれでもかというほど巨大な穴にする。また、マサイ族の女性は美の象徴として巨大な耳たぶの他に、頭を剃り、下の歯の中央の2本を取る慣習がある。しかし、年が経つにつれ、この巨大な耳たぶの慣習に従う女性は少なくなってきているそうだ。
3.インドネシア、ドラキュラのような歯
大抵の国では「大きくて尖った歯」と言われて一番最初に頭に浮かぶのはドラキュラではないだろうか。しかし、インドネシアでは「美」が真っ先に頭に浮かぶそうだ。
ムタタ=ポトン・ギギと呼ばれる男女が犬歯を削る儀式は、「美しさ」、「社会的・精神的健康」の象徴だ。人間の犬歯には獣性が宿っていると信じられ、押さえ切れない衝動や欲望、怒りや嫉妬などを取り除くために犬歯を削るという。地域によっても異なるが、通常、女性は初潮を迎えた時に儀式が行われる(男性は声変わりする時)。結婚前には必ずこの儀式を済ませていないといけないという。
2.中国、小さな足
中国はかつて、女性の美と社会的地位の象徴は小さな足にあるとされていた。足は小さければ小さいほど良い。その為、纏足(てんそく)と呼ばれる風習があった。足が十分に発達する前に布等で足をきつく縛り上げ足が大きくならないように変形させていたのだ。貧しい家庭の女性が地位の高い男性と結婚するための手段としても使われていた。
纏足は自然に成長していくものを無理に抑止しているのだから、当然苦痛が伴う。寒いと感覚が麻痺すると考えられていたため、夜も眠れないほどの痛みを和らげるため通常は冬に行われていた。変形した小さな足では歩行が難しく、座った姿勢から立ち上がることも困難であった。だが当時はそれが女性らしさを醸し出すとして人気だった。
1.イラン、鼻の整形
イランの多くの女性はシャドーやハイライトなどのメイクでは不十分と考え、毎年、何千という女性が鼻の美容整形手術を受けている。イランは隠れた「世界一の鼻整形都市」と化しているのだ。その数はアメリカか韓国より多いというから驚きだ。
イランの女性はヒジャーブ(イスラム教徒の女性が顔を隠すために用いるスカーフ)を被るが、顔の大部分が隠れるため、スカーフに覆われていても顔立ちが分かるように顔に立体感を出す為に整形手術を行う。整形手術は高くてちょっと手が出ない人は、鼻に絆創膏を貼り、世間に鼻の手術は済んでいることをアピールすることもあるという。
via:10 Of The Most Unusual Beauty Standards Around The World・translated melondeau / edited by parumo
▼あわせて読みたい
同一モデルの写真を世界18カ国の美の基準に沿うように加工してみたところ・・・
国によって基準が違う。世界12か国の「理想の男性像」を比較してみた
美しさの多様性。世界41地域の美女たち
女性の美は時代とともに変化する。年代別女性の体形推移
人によってイケメン・美女の判断は異なる。美の認識は過去の経験によるところが多い(米研究)
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
いいね!しよう
カラパイアの最新記事をお届けします
シェアする
この記事をシェア :
「知る」カテゴリの最新記事
「歴史・文化」カテゴリの最新記事
この記事をシェア :
人気記事
最新週間ランキング
1位 6227 points | こんなの待ってた!鳥獣戯画がコップのフチ子になって登場だ!カプセルガチャ「PUTITTO 鳥獣戯画」 | |
2位 3987 points | たった1日で建つのに100年持つ。どんな天候にも耐えられるダンボールでできた家 | |
3位 2875 points | 10点!10点!10ニャン点!トリプルアクセルとか余裕っぽい。極上のフィギアスケーターとしての猫 | |
4位 2362 points | 車飲みこんどるやないけ!渋滞中でもスイスイ進める未来型公共バスがハイテクエクスポで発表される(中国) | |
5位 2093 points | 元カレ、元カノと友人関係を築ける人はナルシストでサイコパスな傾向があることが判明(米研究) |
スポンサードリンク
コメント
1.
2.
3.
4. 匿名処理班
フランスのすきっ歯もだよなヴァネッサ・パラディとか
5.
6. 匿名処理班
よその国から見れば、「日本の八重歯」もカヤン族の首や中国の纏足みたいな感じなんだろうかね?
7.
8. 匿名処理班
八重歯が見下される理由を補足しておくと、歯の矯正もできないほどお金がなかったのね、と見られるということ。八重歯かわいいのにね。お金を払ってまで手に入れるのはどうかと思うけど。
9.
10. 匿名処理班
せめてビフォーアフターで揃えてあげてくださいw
11. 匿名処理班
いかに美というものが曖昧で社会から掘り込まれるものなのかがよくわかるね
12. 匿名処理班
耳とか下唇とか痛そう・・・
13. 匿名処理班
唇伸ばすのが一番理解できない
14.
15. 匿名処理班
纏足ってハイヒールに通ずるものがある
16. 匿名処理班
>人気アイドルの影響で、日本ではお金を払ってまで八重歯を手に入れたいという女性がいると海外には伝えられている。
そんな話見たことも聞いたことも無い
日本人の感覚でも八重歯は醜いよ
17. 匿名処理班
昔の日本ならお歯黒だね。
汚い臭い歯に悪いと幕末に来日した外国人が記録している。
ふすまの怪を破るのにお歯黒の歯で噛み破るという俗信があるけれど、
お歯黒にも魔よけの意味があったのかな。
18. 匿名処理班
ヒジャーブがあるから整形とは無縁と思いきや…
意外。
19. 匿名処理班
八重歯がチャームポイントだった時代はかなり昔だと思うが…
20.
21.
22. 匿名処理班
完璧に整った美形よりも、多少のマイナスポイント、ちょっとしたバランスの崩れ、があった方がチャーミング、愛おしいってのはある。
高尚に言えばバロック趣味? 下世話に言えばちょいブス好き?
何言ってるかよくわかんねぇや
23. 匿名処理班
お歯黒は既婚の女性の不貞を防ぐ為
他の男にその気を起こさせないようにする為にしてたんだって
冗談か何かわからないような話を小耳にはさんだよ
24. 匿名処理班
鉄漿(お歯黒)の話題が出ていたので補足
谷崎潤一郎をはじめ日本人は鉄漿をした女性には独特の魅力があると肯定している(陰翳礼讃)が、幕末以降渡日した欧米人は鉄漿を美貌を廃し女性の貞節を守*らせ*る役割があると批判した。
これぞ文化の違う人々の美の基準をとやかく言う愚かさがわかるエピソードじゃないかな。
25. 匿名処理班
米1
たしかにわざわざ空きっ歯にする人もいるらしいしね
日本人はガチャガチャで窮屈そうな歯並びの人は多いけど、空きっ歯の人はあまり見ない気がする
26. 匿名処理班
タジキスタンの一本眉も有ると思ってたのに。
27. 匿名処理班
※17
お歯黒は単なる既婚の証なんで、美の観点から言うのは違う気がしないでもない
28. 匿名処理班
※17
お歯黒でコーティングされている方が実は虫歯が少なかったという
お歯黒って、一度つけたらしばらく持つのかと思ったら、
二日に一度はお歯黒をし直さなきゃならなかったんだって
29. 匿名処理班
※17
あと、その名も「お歯黒べったり」っていう妖怪がいるから
魔除けにならないんじゃ…
30. 匿名処理班
タトゥーやピアスも古い習俗が現代にまで伝わっている証拠だね。
31. 匿名処理班
3番は犬歯を尖らせるように削るんではなくて、犬歯の先端を平らに削って獣/ドラキュラっぽさをなくすって理解でいいのかな?
ドラキュラみたいに尖った犬歯=美的ってことではないよね?
32. 匿名処理班
※27
その前は公家とか本当にやんごとなき方々のもので
人前で表情を出すことを嫌う当時の美意識の表れなんじゃないかな?
33. 匿名処理班
うちの母は「八重歯がチャームポイント」という時代の人だったけど、そういう時代ですらあれが本当に良いと思ってた人はそんなにいないよ。
母も八重歯が一本あって「これさえなければ歯並びいいのに…」ってずっと気にしてた。
もう亡くなってるので無理だけど今なら治してるんじゃないかな。
ああいうのは美的感覚というよりは歯並びの悪い人への思いやりが転化したものなんだと思う。
昔は矯正するのも難しかっただろうから、それなりの魅力があることにしといた方が幸福でしょ。