佐天「牛乳を注ぐときの腕の筋肉の負担を一割減らす能力かぁ」
- 2016年06月04日 22:40
- SS、とある魔術の禁書目録
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佐天「…うん。まぁ…そうみたい…」
初春「よかったですね!おめでとうございます!それで一体どんな能力だったんですか?」
佐天「『牛乳を注ぐときの腕の筋肉の負担を一割減らす能力』だって…」
初春「……はい?」
佐天「牛乳を注ぐときの腕の筋肉の負担を一割減らす能力だよ…」
佐天「私が知りたいぐらいだよ…」
初春「あ、あの。佐天さ
佐天「フフフ……笑っておくれよ初春。やっと目覚めた能力がこんなへんちくりん能力だったグズな私をさ……」
初春「そんなこと!と、とりあえず試してみましょうよ!私、牛乳買ってきます!」
初春「…特に変わった感じはないですね。じゃあ、早速コップに注いでみますね」
トクトク
初春「…」
トクトクトク
初春「……」
佐天「どう?初春」
トクトクトクトク
初春「………」
初春「…………わかんないです」
佐天「え?」
初春「違い…全然…わかんないです……」
佐天「…………そう」
初春「ま、待ってください佐天さん!きっと私が鈍感なだけで、他の人なら!」
佐天「そうだね。普段、牛乳を注ぐときの腕の筋肉の負担を一割減らすことが出来ればなぁと思ってる人には神能力だよね。ハハハ」
初春「多分レベルが上がればもっと大きな違いが!」
佐天「2割?2割になるの?負担を2割減らせるの?じゃあレベル5になったら牛乳を注ぐときの腕の筋肉の負担を5割減らせるのかぁ」
初春「あぅ…」
佐天「御坂さんにも勝てるかなぁ。あ、路地裏で不良に絡まれたら助けてあげるね。牛乳を注ぐときの腕の筋肉の負担を5割減らす能力で。ふふふ…」
初春「佐天さん…」
美琴「何があったの?暗い顔して」
初春「白井さんに御坂さん…」
佐天「…実は私、レベル1になりまして」
黒子「あらあら!おめでとうございます!」
美琴「一体どんn「牛乳を注ぐときの腕の筋肉の負担を一割減らす能力です」
黒子・美琴「………え?」
佐天「……」
黒子・美琴「……」
黒子「ユニークな能力ですわね!筋力操作系でしょうか!ね!お姉さま!」
美琴「そ、そうね!佐天さんらしい優しい能力ね!」
佐天「私らしいですか。そうですね。役たたずな能力ですよね…」
美琴「そんなことないわ!ちゃんと色々と役にたつ能力よ!?」
佐天「どんな場面で?」
美琴「……ぎ、牛乳を注ぐ時とか……」
佐天「…」
初黒美「…」
佐天「今日はもう帰りますね…」
初春「佐天さん…」
黒子「佐天さん、今日も姿を見せませんでしたわね…」
初春「電話も留守電にしか繋がらないし…やっぱり警察に「うーいーはーーるっ!」バサッ
初春「きゃ!さ、佐天さん!?」
佐天「おお!しましま!さすが初春!わかってるね!」
黒子「佐天さん!一体どこにいたんですの!?心配したんですのよ!」
佐天「いやー、ご心配おかけしてすいません!実はスカウトを受けて忙しくって」
初春「スカウト?」
佐天「うん。あれから牛乳メーカーの人から電話があってさ、是非力を貸してください!って言われてさー」
初春「牛乳メーカー…」
佐天「しょうがないから渋々!嫌々!私の超忙しい過密スケジュールの合間をぬって協力してたってわけ!」
黒子「佐天さん。笑みが抑えきれてませんですの」
佐天「いや、なんか大本のタンクに向かって使っても効果があるみたい」
黒子「ますます訳のわからない能力ですの・・・」
こうして発売された『牛乳を注ぐときの腕の筋肉の負担を一割減らす牛乳』は売れに売れた
上条「大丈夫か?無理しなくていいぞ?」
禁書「大丈夫!この『牛乳を注ぐときの腕の筋肉の負担を一割減らす牛乳』なら私でも楽に持てるんだよ!」
上条「そうか。ありがとな」ナデナデ
禁書「えへへ///」
打ち止め「やっぱり『牛乳を注ぐときの腕の筋肉の負担を一割減らす牛乳』は持ちやすいねってミサカはミサカは長ゼリフを喋ってみたり」
御坂妹「牛乳を常飲する私たちにはありがたいですねと健気な努力をしていることをアピールしてみます」
一方通行「お前らそんなに牛乳すきだったか?」
打ち止め「お姉さまの壁を越えるには努力を惜しまないよってミサカはミサカはお姉様のDNAに悪態をついてみたり」
黒子「うぅ…この『牛乳を注ぐときの腕の筋肉の負担を一割減らす牛乳』なら痺れた私でも楽に持てますの」
美琴「あんたが朝からセクハラかますからいけないんでしょうが」
黒子「いえ、お姉様の成長具合を確かめようと…まったくお変わり無いようで安心ですの」
美琴「もう一発くらわせるわよ」
固法「『牛乳を注ぐときの腕の筋肉の負担を一割減らす牛乳』のおかげで余計な負担がかからなくて仕事が捗るわ」
小萌「『牛乳を注ぐときの腕の筋肉の負担を一割減らす牛乳』のおかげで今日もセンセー元気いっぱいです!」
初春「何言ってんですか佐天さん・・・」
美琴「でもほんとにすごいわよ。お店でも品薄な状態だって」
初春「そうですね。ネットでもこんなに評判が・・・・・・え?」カタカタ
佐天「ん?どうしたの初春」
初春「い、いえ!なんでもないです」サッ
佐天「ん~~?あやしいなぁ~。さてはエッチなサイトでも~?」
初春「いえ!ほんとにたいしたことじゃ」
佐天「見せてみろ~~!」ガバッ
初春「あっ!!」
『やっぱり?俺もそんな気がしてた』
『計ってみた。少なくなってる。900mlになってる』
『マジで?一割少なくなって『牛乳を注ぐときの腕の筋肉の負担を一割減らす牛乳』って詐欺じゃない?』
『しかも値段据え置き』
佐天「なにこれ・・・」
初春「きっとなにかの間違いですよ!ネットは怪しい情報も多いし・・・」
佐天「そ。そうだよね!そんなことあるわけ…」
しかし、この情報は瞬く間に広がり社会問題となっていった
佐天「・・・・・・」カチカチ
『で、その詐欺能力者の氏名はマダー?』
『一般人で未成年だから公表しないらしいよ』
『マジかよ。こんだけの問題起こしておいてだんまりかよ』
『親のしつけがなってないんじゃないの?私だったらちゃんと謝罪するけど』
初春「佐天さーん。ご飯買ってきましたよー。って!何見てるんですか!」
佐天「あ・・・初春…」
初春「こんなの気にしちゃダメですからね!ただ騒ぎたいだけな人達なんですから!」
佐天「うん・・・」
佐天「初春・・・私ね…本当に人を騙す気なんかなくて……メーカーの人もなにも言ってなくて…私…私……」
初春「わかってますよ佐天さん…!」ギュッ
初春「少しは…でも、それより精神状態が心配で…『牛乳を注ぐときの腕の筋肉の負担を一割減らす能力』にこんな欠点があったなんて」
黒子「メーカーの人も気がつかなかったですもの…佐天さんが気づかないのも仕方ないですの」
固法「え?それはおかしわ」
黒子「固法先輩?」
固法「工場で生産された牛乳はきちんと品質管理されているはずよ。もちろん重量も一つ一つ正確に調べられるわ」
初春「でも佐天さんは何も言われなかったって…」
固法「確かよ。牛乳に関しては私はもはやプロよ」
美琴「確かに。説得力があります」ジー
美琴「なんかキナ臭いわね」
初春「そ、そんな…佐天さん、メーカーさんの力になれるってあんなに喜んで…」
固法「それどころか佐天さんは責任を押し付けられた可能性もあるわね…」
初春「…許せない…許せません!佐天さんの気持ちを踏みにじるなんて!」
固法「落ち着いて。まだそうだと決まった訳じゃないわ」
黒子「私の前でする気ですの?まだ確かなこともいえないのにさせられませんわ」
初春「大丈夫です。私なら痕跡を残さずにできますから」
黒子「そういう問題では!」
初春「関係ないです。親友が苦しんでるんです。見てるだけなんてできません。たとえ白井さんを敵に回してもです」
黒子「初春…」
美琴「…あー、黒子。ちょっと一緒に佐天さんの様子を見に行こうか。」グイッ
黒子「あっ!ちょっとお姉様!?今はっ」
美琴「いいからいいからー」ス
コメント一覧
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- 2016年06月04日 22:42
- スレタイでちょっとワロタ
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- 2016年06月04日 22:54
- 遣り口が地味すぎる…
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- 2016年06月04日 22:55
- 注ぎやすいパッケージに改良し容量は適切な量にしてなんと価格は据え置き!
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- 2016年06月04日 23:00
- タイトルでクスっと来て、
くだらなそー
と思いつつ読んだら、綺麗なストーリー展開
その上
時事ネタ&風刺になってるのに
ビックリしたわ
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- 2016年06月04日 23:09
- スレタイからの地雷感があったけど、読んでみたら良い感じでワロタ。
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- 2016年06月04日 23:20
- なんだこれww
って思いながら読んでたらまさかの元ネタがあってさらに草生えた
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- 2016年06月04日 23:21
- また、さてんさんに妙な能力が追加されてしまった…。
誰かさてんさんの能力まとめはよ
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- 2016年06月04日 23:25
- 容量減らしたごみメーカー見てますー?
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- 2016年06月04日 23:40
- >>「しかも値段据置き」
腕への負担が1割も軽くなるんだぞ。むしろ高くなってもおかしくない。
いや、内容量の詐称はダメだが。
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- 2016年06月04日 23:50
- マジかよ雪○最低だな
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- 2016年06月04日 23:51
- 牛乳飲みたくなった
ちょっと買ってくる
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