"シンセサイザー"というとなにやらむずかしそうで、大人でも最初は尻込みする楽器かもしれません。しかし『Dato DUO』は、3歳から99歳に至るまで、誰もが楽しめる簡単さを備えており、さらに2人同時プレイが可能な新しいコンセプトのシンセサイザーです。
Dato DUOは、プレイヤーがシンセサイザーとはどんなものか、知っていようがいまいがまったく問題ではないとしています。2015年暮れの開発当初から、一貫してユーザーテストによる改善を継続し続けてきたとのこと。

ポイントは役割を分担した2人同時プレイ。変形ピラミッドのような筐体の片方はメロディーを打ち込むシーケンサー的な機能を担い、もう一方では音にリズミカルな味付けをすることができます。さらにそうした役割分担を意識せずともどのように触っても、それなりにちゃんと聴こえるように設計されています。

どのように使うかを文章で説明すると、かえって難しそうに思われるかもしれません。なのでまずは下の動画をご覧ください。
　
Dato DUOだけでも相当おもしろいと思えるものの、さらにギター用のエフェクターなどを接続してバラエティ豊かな音作りが楽しめることがわかります。

仕様だけを説明するとオシレーターx2(パルス、ノコギリ波)、デジタルローパスフィルター、エンベロープ、サンプルレート、ノイズパーカッションといった構成で、8ステップのシーケンサー機能、2オクターブペンタトニックキーボードを搭載。　
　 　
入出力はヘッドホン出力およびMIDI IN/OUT、Korg VolcaとTeenage Engineering Pocket Operatorsに対応するSync端子を備え、内蔵スピーカーから音出しができます。電源は5V/2Aのmicro USBで、この端子はファムウェアのアップデートにも使用するとのこと。

Dato DUOは現在、クラウドファンディングのKickstarterで製品化に向けて一般からの出資募集キャンペーンを実施しています。記事執筆時点では、Dato DUOを入手できる枠は299ユーロ(約3万6400円)から。キャンペーン期間はのこり17日で、すでに目標金額の2/3ほどの出資が集まっています。

プロジェクトに問題が起こることなく、スケジュール通りに製品化に至ったとして、製品が出荷されるのは2017年の4月ごろ。

子どもたちの情操教育用に、友だちとの遊びのために、また大人の暇つぶし用の道具としても、十ニ分に楽しめそうなシンセサイザーです。