子供たちにとって学校にいくことは日常である。早起きするのが辛い日もあるだろうが、遅刻遅刻〜!と食パンをくわえたりくわえなかったりしながら、学校への道のりを急いだあの日々も今はよい思い出だ。
日本の場合には交通安全に気を配る必要あるかもしれないが、毎日が命がけというほどの危険が伴うことはめったになかったはずだ。
だが広い世界には、通学路そのものがアドベンチャーであり、数々の困難を乗り越えなければ学校にたどり着けない場所もある。
整備されていない道なき道を進み、時に自然災害に巻き込まれるような過酷な状況にさらされた子どもたちの中には、通学を断念し中退せざるをえない子どもも大勢いる。
状況によっては教育を受けることすら生死にかかわってしまうのだ。もし自分が子どもの頃、ワニのいる川をカヌーで渡ったり、狭い崖に必死にしがみついて学校に通わなければならないとしたら…
質の良い道路や頑丈な橋、定期輸送システムなどが整えば、彼らの就学率や出席率は格段に向上するだろう。しかし、途上国においては資金調達の難しさ、不十分な計画に加え、地震、洪水や侵食などの地域事情が複雑に絡み合い、それらを解決する道もまた険しくなっていることも事実だ。
1. ヒマラヤを越えて寄宿学校へ向かう ザンスカール、インド・ヒマラヤ
Timothy Allen
2. 壊れた吊り橋を渡る生徒 ルバック、インドネシア
3. 足場もわずかしかなく、一歩間違えると落ちてしまうレベルだろう
後日談:現在ルバックには新たな橋ができている。これらの写真を見たPTクラカタウスチール(インドネシアの製鉄会社)が子どもたちの通学路のために安全な橋を建設したという。
4. 世界一遠いといわれる通学路を行く子どもたち。山上の学校を目指し、5時間の旅をする グル、中国
5. 荷物は ラバや馬に乗せて行くが、道幅が30センチほどの部分もあるという。
Sipa Press
6. 木製のはしごを上る生徒たち Zhang Jiawan 村、中国南部
7. はしごは岩肌に立てかけられているがバランスを崩すことはないのだろうか。
Rex Features
8. リオ・ネグロ川を渡るため、高さ400メートルの高所から張られたケーブルワイヤを利用し、約800メートルの滑空移動をする子ども コロンビア
9. 滑車についたベルトに体を乗せる仕様になっているようだ。
10. カヌーで通う生徒たち リアウ、インドネシア
11. 森を通り、木の根でできた橋を渡って通う子どもたち インド
12. 雪が降る中、壊れた橋を渡って学校へ行く 都江堰市、四川省、中国
Rex Features
13. 「帰りの馬車」に乗る生徒たち。後ろまで満席だ。 デリー、インド
14. 竹のいかだでチエラン川を渡る生徒 チランカップ村、インドネシア
15. 山を越えて寄宿学校まではおよそ200キロの旅になる ピリ、中国
16. 川から9メートル上にある細いロープの上を渡る生徒 パダン、スマトラ島、インドネシア
17. ロープにつかまりながら行く。
via:12 OF THE MOST PERILOUS AND DANGEROUS JOURNEYS TO SCHOOL IN THE WORLD・translated byいぶりがっこ / edited by parumo
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コメント
1. 匿名処理班
それでも学びに向かおうとしている姿に「学校だりー」とか「勉強めんどくさい」とか思ってる奴らは本気で爪の垢を煎じて飲ませてもらえ
2. 匿名処理班
野生のSASUKE
3. 匿名処理班
いやいやいやいやw
4. 匿名処理班
凄まじい…学校に通うのにここまで体力と精神力がいるとは
5. 匿名処理班
体力付きそうだけど、ある日突然行方知れずになりそうでもある
6. 匿名処理班
それでもみんな学校へ行きたい!!!
7. 匿名処理班
確かにツラい状況ではあるけど、まだ学校に行けるだけこの子達は恵まれてる方だよね
8. 匿名処理班
11番の木の根で出来た橋は危険とかそういう次元を超えて芸術的だ。
15番の200キロの旅って、日帰りで通学できる距離じゃないんだが、1週間とか泊り込みなのかな?
9. 匿名処理班
舗装された平坦な道を歩いて5分の学校に通えた幸せに感謝します。
そして、楽をした分、たいへんな思いで通う子達の役にたつ事を何かしたい。まずは募金先を見つけなきゃ。
10. 匿名処理班
コロンビアのめちゃくちゃ楽しそうだと思ってしまう
11. 匿名処理班
「それでも学校に行けるんだからうらやましい」という子供達が沢山いるんだろうな
12. 匿名処理班
中国政府はああ云うところに金使わないんだな
13. 匿名処理班
1970年代前半ごろにNHKの番組で観た北日本の通学路。
切り立った断崖の下はすぐ海で、そこの磯場の砂浜が幅1メートルぐらい
しかないところが通学路で、波が打ち寄せてくるとその砂浜はなくなるので、
波が引いた瞬間に小学生たちが、キャーッ!と走り抜けて通学していた。
近道とかじゃなくて、そこしか通学路がないの。
当時、コドモだった自分は、日本にもまだこんな貧しい所があるのかと思って
観ていましたいました。あれは、いったいどこだったのだろうと思うが、
たぶんもう、そういう通学路はなくなって、別の場所に道路ができているはず
だとは思うが。
14. 匿名処理班
最後から三枚目に山肌にへばり付きながら移動してる写真あるけど、
足場があるのかどうかすら分らない・・・マジ?
15.
16. 匿名処理班
卒業までに何人残っていられるのだろうか…
文字通りの脱落者が出そうで怖いな
17. 匿名処理班
13. 「帰りの馬車」に乗る生徒たち。後ろまで満席だ。 デリー、インド
馬「・・・・・・・・・」
18. 匿名処理班
崖わたりを手助けしているオジサンもすげー。
誰かのお父さんかな。
19. 匿名処理班
友達と何年もこの道を通ったら
学校で学ぶ事よりはるかに多くを学べるよ
20. 匿名処理班
※1
まぁ、お国が違えば事情も違うさ
21. 匿名処理班
無料で橋かけると現地人は
無料で出来たのだから、壊れたら又無料で架けてもらおう
無料で直してくれないとは、なんて悪党だ、元々無料の物のくせに
善意でやっても恨まれる
22. 匿名処理班
中国の国策の一環だな。
少数民族を無学にさせて無能にするための。
23. 匿名処理班
※8
確か寄宿舎があって、長期の休みになったら迎えにきた大人と一緒に帰宅し、学期前に大人に護られて家から出発する、と聞いた記憶が。
増水で河が渡れないと、学期開けは遅刻になる……
24. 匿名処理班
木の根でできた橋が美しい。どうやって造ったんだろ
25. 匿名処理班
11の橋は「インド 木の根 橋」で検索したら写真がたくさん出てきた。
10年以上かけて気根を絡みあわせてつくるらしい