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八幡
003 (1)

1: 由比ヶ浜サーガ 2015/10/21(水) 19:30:15.17 ID:gFUFiD4Vo
結衣「そもそも、ヒッキー。『黒ひげ危機一髪』って何?」

八幡「タカラトミーから発売されてる子供向けオモチャで、複数の穴が空いてる樽の中に、こうやってプラスチックの剣を一本一本差し込んでいく遊びだな」ガショッ (剣を挿入)

結衣「こうやって剣を入れていくと、どうなるの?」ガショッ

八幡「その空いてる穴のどれか一つに外れがあるんだ。その外れの穴に剣を差し込むと、樽の中に入っている黒ひげの人形がドカンと空中に飛んでいく」ガショッ

結衣「それで、今、ゆきのんはそのオモチャを完璧に再現した、屋上に設置してある、この巨大な樽の中に入って遊んでるの? それ、危なくない?」ガショッ

ドカンッ!!

八幡「あ」


雪乃「ひゅーーーーーーーーーーん!!」


八幡「しまった! 雪ノ下が屋上から飛んでいった!!」

結衣「ゆきのーん!!」

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2: 由比ヶ浜サーガ 2015/10/21(水) 19:30:45.96 ID:gFUFiD4Vo
ヒューン……



雪乃「はぃっ!!」ズダンッ!!


3: 由比ヶ浜サーガ 2015/10/21(水) 19:31:20.94 ID:gFUFiD4Vo
― 翌日 ―


結衣「それにしても、ゆきのん。屋上からドカンと落ちたのに、よく生きてたよね」ガショッ (剣を挿入)

雪乃「子供の頃からバレエを習っているから、多分、そのおかげね」ガショッ

結衣「バレエってスゴいね。私も習おうかなー」ガショッ

雪乃「由比ヶ浜さんには難しいかもしれないわね。マニュアル本が百科辞典の様に分厚いから」ガショッ

結衣「ごめん、ゆきのん。それ本当にバレエ?」ガショッ

雪乃「それにしても、比企谷君は一体どこへ行ったのかしらね?」ガショッ

結衣「部室にもいなかったし、この屋上にも見当たらなかったしねー。ホント、ヒッキー、どこに行ったんだろ?」ガショッ

ドカンッ!!

雪乃「あ」


戸塚「ひゅーーーーーーーーーーん!!」


雪乃「大変! 戸塚君が屋上から飛んでいったわ!!」

結衣「さいちゃーん!!」

5: 由比ヶ浜サーガ 2015/10/21(水) 19:32:02.97 ID:gFUFiD4Vo
ヒューン……



戸塚「うわっと!!」ズダンッ!!


6: 由比ヶ浜サーガ 2015/10/21(水) 19:32:42.31 ID:gFUFiD4Vo
― 翌日 ―


八幡「それにしても、屋上からドカンと落ちたってのに無傷とか、流石、戸塚は天使だな」ガショッ (剣を挿入)

戸塚「八幡ってば、またまたそんな冗談ばっかり。たまたま昨日プロテインを飲んでたから、そのおかげじゃないかな?」ガショッ

八幡「プロテインってそんなに凄いのか? 俺も買ってきて飲むか悩むな」ガショッ

戸塚「うーん……。残念だけど、今の八幡にはちょっと難しいかもね。まず資格から取らないといけないし……」ガショッ

八幡「ちょっと待て、戸塚。買うのに免許いるとか、それどこの危険物だ?」ガショッ

戸塚「それにしても、葉山君。来るのが遅いね。屋上で待ち合わせの予定なのに」ガショッ

八幡「あいつが遅刻とか、珍しい事もあるもんだよな」ガショッ

ドカンッ!!

戸塚「あ」


戸部「ひゅーーーーーーーーーーん!!」


戸塚「大変だ! 戸部君が屋上から飛んでいったよ!」

八幡「とべー!!」

7: 由比ヶ浜サーガ 2015/10/21(水) 19:33:12.03 ID:gFUFiD4Vo
ヒューン……



戸部「ほいっ」ズダンッ!!


戸部「さ、帰ろーっと」スタスタ

8: 由比ヶ浜サーガ 2015/10/21(水) 19:33:37.19 ID:gFUFiD4Vo
― 翌日 ―


三浦「にしてもー、屋上からドカンと落ちて無傷とかー。あんた色々おかしーし」ガショッ (剣を挿入)

戸部「えー、こんぐらい普通っしょー」ガショッ

ドカンッ!!

三浦「あ」


材木座「ひゅーーーーーーーーーーん!!」


三浦「ちょっ! なんかデブが屋上から外へ飛んでいったし!」

戸部「でーぶー!!」

9: 由比ヶ浜サーガ 2015/10/21(水) 19:34:06.05 ID:gFUFiD4Vo
ヒューン……



材木座「必殺! 烈風陣魂空撃破ぁぁ!!」ズダンッ!!


材木座「ぬぐおおおおおおおお!! 足が足があああああぁ!!!」ゴロゴロ




八幡「……親方ー、空から太った豚が……」ボソッ

雪乃「」ブフッ!! (吹き出す)

10: 由比ヶ浜サーガ 2015/10/21(水) 19:34:36.77 ID:gFUFiD4Vo
― 翌日 ―


静「それにしても、材木座も屋上からドカンと落ちて、よく生きていたな」ガショッ (剣を挿入)

葉山「多分、脂肪がクッションになったんでしょうね」ガショッ

静「まったくだな。飛ばない材木座はただの豚だ」ガショッ

葉山「さりげに酷いですね、先生」ガショッ

ドカンッ!!

静「あ」


陽乃「ひゅーーーーーーーーーーん!!」


静「大変だ! 陽乃が屋上から飛んでいったぞ!!」

葉山「いっけー!!」

11: 由比ヶ浜サーガ 2015/10/21(水) 19:35:17.63 ID:gFUFiD4Vo
― ハワイ冲 上空 ―


ジャック「ヘイ、ボビー。こちらは快適な空の旅を行っているぜ。そっちはどうだい」

『ハッハー。順調だぜ。あまりに何もないんで、このままカフェテリアでコーヒーブレイクと洒落混みたいところだな』

ジャック「そうかい。そりゃ結構な事だ。このミッションが終わるまで、あと二時間。居眠りをしない様に気を付けてくれよ」

『そっちこそ軽口叩いて、ヘマをするなよ、ジャック』

ジャック「わかってる。問題ないさ。俺の辞書に失敗という二文字はないからな。ハッハー」


陽乃「ひゅーーーーーーーーーーん!!」


ジャック「WHAT!?」

『ヘイ! ジャック、どうした!? ジャック!?』


キラーン!!


ジャック「オーマイガー……!!」

『ジャック!? どうした、ジャック!! 何があった!?』

12: 由比ヶ浜サーガ 2015/10/21(水) 19:36:13.33 ID:gFUFiD4Vo
こうして大空へと飛び出していった陽乃さんだが、三日後には日本に帰ってきて、俺にお土産のフライドチキンを二つくれた

その間に、屋上の黒ひげ危機一髪は危険だという事で撤去され、代わりに観覧車が置かれたが、中で誰かが花火をしたらしく、遂には屋上に上がる事も禁止された。無念だ

やはり、俺の通う学校の屋上で陽乃さんが遊ぶのは間違っている