モジュラーシンセの祭典、Tokyo Festival of Modular 2016をレポート!
モジュモジュして参りました。
2016年6月10日(金)~12日(日)の3日間、モジュラーシンセサイザーの国際的祭典である「Tokyo Festival of Modular」(通称、TFoM)が渋谷で開催されました。
今年で4回目となるTFoMは、モジュラーシンセサイザーや電子楽器の見本市。最新のモジュラーシンセにさわれたり、国内外から出展しにやってきたメーカーと直接話せたりするだけでなく、ワークショップ、レクチャー、直売などもある、まさに電子楽器のフェスのようなイベントです。
メイン会場となったのは渋谷にあるRed Bull Studio Tokyo Hall。昨今キてるハードウェア機材やエレクトロサウンドは一体どんなものなのか? 会場の様子をレポート形式でお届けします。
会場には海外の方も多く、至るところでさまざまな言語が飛び交っていました。
早速、ROLI社のSeaboard RISEを見つけました!
少しさわってみましたが、ジミヘンギターのように弾きこなすには相当の経験値を要しそうです。左にあるのはアナログシンセ界のレジェンド、トム・オーバーハイム氏が手がけたTwo Voice Pro SynthesizerとSEMシリーズ。こちらも最高に楽しいシンセです。
見た目のポップみも人気のあるTeenage EngineeringのOP-1。左にあるMIDI、CG/GATE、USB変換期のOplabを経由して音を出していました。Pocket Operatorシリーズは僕も使っていますが、手頃かつ手軽なシンセです。
Moog Voyagerを狙い撃ちにしたArturiaのMatrixBruteは残念ながら急遽展示中止に。これもさわってみたかったので残念でしたが、かわりにVolca FMをいじくり倒してきました。コイツのアルペジエーターは本当に楽しい!
Elektronの4ボイスアナログシンセ、Analog Keys。いじくっているとメーカーの方が使い方を教えてくれました。楽器屋でさわるのにはやや勇気がいるような機材も、こうしたイベントではテンションでGoできるのも良いところです。
大阪発のシンセメーカーREONのdriftboxシリーズ。シンセ女子のお姉さんから手ほどきを受けられるのも、フェスのありがたみ?
では、いよいよモジュラー側を見ていきます。アナログシンセの輸入代理店としておなじみの福産起業のブースでは、会場で一番大きなユーロラックたちが鎮座していました。音がどう出るかはよくわからなくても、パッチケーブルをブスブスするだけで楽しいものです。
これはArturiaのBeat Step Proをコントローラーにしてモジュラーを動かしている様子。CV/GATE対応のコントローラーも昨今増えつつあり、アナログシンセやモジュラーシンセを持っている人にとっては良き資産活用になりそうです。DAWとの連携もアツい。
Clock Face Modularのブースではレアなモジュールが多く見られました。モジュラーシンセはどんな組み合わせでどんな音を出すのかも大きな個性の1つ。出音はセッティングした人にしかわかりませんし、した人にもわからない時だってあるとか。
おかもちの中にシンセをぶち込んだ、ユニークすぎるスタジオねこやなぎのおかもちシンセ。他にもスーファミのコントローラーや豆電球や黒電話などが見えますが、こちらのブースはもはや電子工作状態でした。
コントローラーのボタンで音を出している様子はこんな感じ。
TFoMには子ども連れの方もいるので、キッズに楽しんでもらうためにこうしたブースにしたとのこと。キッズどころか大人もはしゃぎまくりです。
左に見えるのがBuchla(ブクラ)のMusic Easel。現在はほぼオーダーメイドに近い生産形態となっており、こうして実機をさわれる機会はとても貴重です。発明者のDon Buchlaは、Moogシンセでおなじみのモーグ博士と同じくらい、海外ではリスペクトされています。
モジュラーシンセのドキュメンタリー「I Dream of Wires」の日本語字幕版DVDが販売されていました。
また、展示ブースとは別のレクチャールームではライブなども。
こちらは電子音楽ユニットEnvelope77によるモジュラーシンセ初心者向けの講習会の様子です。初心者講習という名のもとに、モジュラー沼の縁にいる人たちを沼にたたき落とすかのような魅力的なレクチャーが繰り広げられました。
13時のオープンから閉幕の21時まで、会場からは常ににぎやかな歓談の様子とエレクトロなサウンドが聞こえていたのが印象的です。もちろん、紹介したもの以外にも多くの機材が展示されていました。
モジュラーシンセは置いている楽器店も少なく、実際にさわるのもややハードルの高い機材の1つ。それがこんなにそろっていて、プロフェッショナルな人たちから直接話を聞けるというのは値千金の経験です。
パッチケーブルの山に興奮を覚える人や、ツマミはあればあるほど良いという人、もしくはそんなのよくわからないけど、この記事の写真を見てアガったという人は、ぜひ次回のTFoMへ!
source: Japan Festival of Modular, Wikipedia, YouTube1, 2, Envelope77, Instagram
(ヤマダユウス型)
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