ハッセルブラッドは、有効5000万画素の中判イメージセンサーを搭載したミラーレスカメラ『X1D』を発表しました。
新規のレンズマウント『Xマウント』を採用し、タッチ式液晶やEVF、内蔵WiFiを搭載。一般的なデジタル一眼レフカメラ並みのボディサイズに32.9×43.8mmの中判CMOSセンサーを組み込んだ意欲的な製品です。発売時期は2016年8月後半。ボディの価格は9000ユーロ(約106万円)。日本での発売および価格の詳細についてはアナウンスされていません。
ハッセルブラッドのXマウント用純正レンズとしては新ラインの『XCDシステム』レンズが2本、45mm F3.5(2295ドル)と90mm F3.2(2695ドル)が用意されます。
ハッセルブラッドのミラーレスカメラとしては、2013年に発売した『Lunar』が知られていますが、これはソニーEマウントを採用したモデルであり、グリップなどボディパーツのカスタマイズが行えるなどの差異はあるものの、カメラとしてのスペック面ではソニーのミラーレスカメラ『NEX-7』とほぼ同じでした。その意味でX1Dは、ハッセルブラッド初のミラーレスカメラであるとも言えるかもしれません。
8272×6200ピクセルの静止画が撮影できるほか、25fpsのフルHD動画記録(H.264)に対応。感度はISO100~25600。シャッタースピードは1/2000秒~60分。
内蔵WiFiやUSB端子経由で、PCへの画像転送や撮影画像のプレビュー、カメラのワイヤレスコントロールが可能。GPSによる位置情報の記録も行えます。USB(3.0)の端子は表裏の区別がないType-Cを採用。
背面液晶モニターは92万ドットの3型。236万ドットの電子ビューファインダーを搭載。記録メディアはSDカードで、デュアルスロットを装備。片方のメディアにJPEGを記録しながら、もう片方のメディアにRAWを同時記録する機能も備えています。
ボディはアルミニウム成型で、動作温度は-10~45度。
外形寸法は150.4×98.1×71.4mm。ボディのみの重量は725g。
ハッセルブラッドの中判デジタルカメラとしては、すでに一眼レフカメラの『Hシリーズ』が現行モデルとしてラインナップされていますが、X1Dはそれよりも安価な中判デジタルカメラという位置付け。マウントも新規ですが、Hシリーズ用のレンズが装着できるように、マウントアダプターも提供される見込みです。
なお、マウント名の『Xマウント』は、富士フイルムのミラーレスカメラが採用している『Xマウント』とは別のマウントです。既に流通しているレンズマウント名でもお構いなしにかぶせてくるあたり、わが道を行くハッセルブラッドらしい感じはします。