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八幡
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1: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/08(土) 22:12:22.52 ID:uL8mtiig0
12月

八幡「さすがに寒くなってきたな」

八幡「駅前の花屋っていったらここだよな?まだ来てないか」


三浦「ヒキオ、後ろだっての」

八幡「うお…いたのかよ」

三浦「驚きすぎだっての」

八幡「それ言うなら、お前と出かけてる段階で驚きなんだけど」

三浦「あんたまだ観念してないわけ?」

八幡「してるから、ここにいるんだよ」

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3: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/08(土) 22:16:30.02 ID:uL8mtiig0
八幡(本日12月も入って非常に寒い日ですが…)

八幡(なんとあーしさんと出かけることになりました)

八幡(向こうから誘ってきたんだけどな…断ったが、無理だった)


八幡「で?今日ってなにすんの?」

三浦「特にこれといって決めてたわけじゃないけど…」


三浦「ていうか、あんた意外と服のセンスよくない?鞄とかも」

八幡「これは、この前由比ヶ浜が選んでくれたやつだからな」


三浦「結衣が?へえ~、納得って感じ」

5: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/08(土) 22:23:13.86 ID:uL8mtiig0
八幡(これってデートなんですかね?いや、違いますよね?うん、違うな)

八幡(断じてデートなんかじゃない)


三浦「ま、いいや。とりあえず服でも見に行くし」

八幡「マジか?」

三浦「あんたも買うならおごるけど?」

八幡「はい?」

三浦「だから奢るけど?」

八幡「へ?」

三浦「殴るぞ」

八幡「いえ、すみません…」


6: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/08(土) 22:26:30.53 ID:uL8mtiig0
八幡「ど、どういう風の吹き回しなんですかね?」

三浦「…今日のこれは…」

八幡「これは?」


三浦「お礼とかも含まれてるし…」

八幡「お礼って……ああ、あれのか」

三浦「そういうこと」

八幡「あれは依頼なんだろ?それでわざわざお礼って」

三浦「あんたに借りつくったままっていうのも嫌だし」

7: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/08(土) 22:39:23.92 ID:uL8mtiig0
八幡(どんくらい前になるのかね?依頼してきたんだよな、こいつ)

八幡「はあ、わかったよ。お言葉に甘えますよ」

三浦「そう、あんたはそうやって素直にしてればいいの」


~回想~

ガラ

三浦「あ、あのさ…」


雪乃「あら?三浦さん、どうしたのかしら?」

結衣「あれ、優美子」

八幡「……」


三浦「い、依頼ってまだやってんの…?」



10: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/09(日) 15:33:16.65 ID:xMOaolt/0
雪乃「今の季節をわかっているの?もう部活自体を退部してるのだけど」

三浦「それは…わかってるけど」

結衣「あ、ゆきのん…優美子も困ってるみたいだしさ」


雪乃「でも事実よ?私たちは受験勉強でここを使ってるだけに過ぎないわ」


三浦「…」


八幡「とりあえず、話すだけ話したらいいんじゃないか?」


三浦「え…あ、うん」

雪乃「それじゃあ、紅茶でいいかしら?」

三浦「え、いいの…?あ、ありがと」

雪乃「別にあなたがここに来て行けないことなんてないでしょう」

11: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/09(日) 15:39:08.15 ID:xMOaolt/0
三浦「それは、そうかもしれないけどさ…」

結衣「優美子、話っていうのは何かな?」


三浦「うん、それだけどさ…なんていうのか…」

八幡「…」


三浦「隼人と仲良くしてみたいんだけど、手伝ってくんない?」

結衣「へ?」

雪乃「もう、葉山くんとは仲良いのでしょう?」


三浦「表向きは……でも、全然進展しないし、そもそも隼人の考えてることがわかんないし…」


~回想おわり~

12: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/09(日) 15:45:37.61 ID:xMOaolt/0
スタスタ

八幡(予想できない依頼ではなかったかな…そもそも3年になってからもこいつらの関係は変わってなかったし)

八幡(三浦が現状に不安になって、相談にきたとしても不思議じゃなかったな)


八幡(まあ、この依頼は奉仕部としてできることなんてあんまりないわけで…)

八幡(あと、雪ノ下がいい顔はしなかったな…あいつは葉山とわだかまりがあるし)


八幡(それで、俺が個人的に受ける形になった)


三浦「そういや、ヒキオさお腹減らない?」

八幡「朝は食べてないからな」

三浦「朝食くらい食えっての」

八幡「家は小町至上主義だから、朝食用意されてないこともしばしば」

三浦「何それ?」

八幡「なんでもねぇよ」

13: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/09(日) 15:52:32.00 ID:xMOaolt/0
三浦「そこのコーヒー店、入らない?」

八幡「服はいいのか?」

三浦「後で見れるじゃん、あーしもお腹減ってるから、先に軽食でもしようかなって」


八幡「じゃあ、入りますか」

三浦「あ、ここもあーしの奢りでいいから」

八幡「本当かよ?どういう風の吹き回しだ…」

八幡(こんなお礼されることしてない気もするが…ま、いいか)

15: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/09(日) 15:57:12.31 ID:xMOaolt/0
~回想~

雪乃「葉山くんとの仲を進展させるのが依頼というわけ?」


三浦「えっと…進展っていうか…隼人と1年以上一緒にいたけど…まだ何もないし」

三浦「あーしも自分の気持ちがわからなくなってきたし」


八幡「でも、お前以前に現状維持がいいって言ってたよな?」

三浦「は?いつのこと持ち出してんの?」


八幡(こっわ、あーしさんこっわっ!)

三浦「あーしは今は、変えていきたいって思ってんの」

結衣「うんうん、優美子、バレンタインの頃から積極的になってたもんねっ」


三浦「う、うん」

雪乃「…」

16: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/09(日) 16:08:23.95 ID:xMOaolt/0
雪乃「やめておいた方がいいかもしれないわよ」

三浦「え…?」

結衣「ゆきのん?」

八幡「どういうことだよ?」

雪乃「言葉の通りだけど…今のままの方が良かったといえるかもしれないわよ」

三浦「それは……そうだけどさ…」


雪乃「それに、奉仕部は今はない状態なのよ」

結衣「ゆきのん…」

18: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/09(日) 19:32:34.41 ID:xMOaolt/0
八幡(雪ノ下の奴…否定的だな、まあ葉山とは仲悪いし仕方ないけど…)


八幡(しかし、それだけか?それにしては…)

三浦「やっぱ、手伝ってくれないわけ?」

雪乃「そうは言わないわ、でも…」

結衣「ゆきのん、手伝ってあげようよ」


雪乃「由比ヶ浜さん…」

三浦「あーしとしても、はっきり言ってほしいんだけど?」

八幡「…じゃあ」

雪乃「?」

八幡「俺がやるってことでどうだ?」


~回想おわり~

19: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/09(日) 19:39:18.98 ID:xMOaolt/0
三浦「ヒキオ、あんた何にする?」

八幡「ん、適当にサンドイッチでいい」

三浦「ふ~ん、じゃあ、あーしはホットケーキにしよっと。すみませ~んっ」


八幡(最初、雪ノ下が渋ってたのは、単に葉山が苦手だからとか思ってたが)

八幡(よく考えたら、あいつがそれだけの理由で断るはずなかったんだよな、去年からのことからしても)

葉山(なんだかんだで、葉山と行動してた時はあったんだし)


三浦「あんた何さっきから、心ここに非ずみたいになってんの?キモイんだけど」

八幡「ひでぇ…雪ノ下のことちょっとな…」

三浦「はあ?あんた雪ノ下さんのこと考えてたわけ?」

八幡「おい…変な言い方すんなよ…葉山のことも含めてな」


三浦「あ…そういうことか…てどっちにしろ、今考えることじゃないじゃん」

30: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/11(火) 17:27:34.42 ID:9hNgNVLH0
八幡「三浦、葉山のことはどう考えるんだ?」

三浦「…前も言ったけど、しばらく離れようかなって思ってる」

八幡「そうか」

三浦「あーし自身も、隼人のことホントに好きだったのか怪しいしさ」

八幡「好きだったんだろ?」

三浦「他の子と同じ、外見で好きになってたかも」


八幡「………」

31: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/11(火) 17:38:37.55 ID:9hNgNVLH0
三浦「つーか、せっかく遊びにきてるのに、これ以上シリアスにすんなし」

八幡「いや、でもな…」

三浦「楽しい雰囲気とかぶち壊すタイプ?あんたって」

八幡「楽しむつもりなのかよ」


回想


八幡「はあ…?ほんとか?」

雪乃「ええ、正式に言われたわけじゃないけど…そうだと思うわ」

八幡「だから、三浦が依頼にきたとき、あんなに厳しく言ったのか」

雪乃「厳しく言ったつもりはないけれど」

八幡「いや、そこはいいから」

32: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/11(火) 17:43:09.36 ID:9hNgNVLH0
八幡「しかし、葉山は雪ノ下が好きなのか…」

雪乃「まだ告白はされていないわ」

八幡「いや、デート誘われて、もう少し仲良くしたいとか言われてるんなら同じじゃねぇか」

雪乃「そういうものかしら」

八幡「ああ、多分な」


雪乃「でも…」

八幡「?」

雪乃「私がどうするかなんて、あなたならわかるでしょう?」

八幡「断ったのか?」

雪乃「ええ、もちろん」

33: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/11(火) 17:46:46.15 ID:9hNgNVLH0
八幡「即答ね」

雪乃「私と葉山君なんてありえないわ。それに…」

八幡「……?」

雪乃「いえ、なんでもないわ」


八幡「というか、あの依頼の時に言ってほしかったんだが…」

八幡「もう、葉山と三浦のデートの段取りとかも終わってるのに」

雪乃「葉山君はOKをしたのね」

八幡「まあ、出かけるのはOKしてたな」

雪乃「そう、ならそれでうまく行けば問題ないわね」

34: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/11(火) 17:52:04.84 ID:9hNgNVLH0
八幡「いや、今の話聞いてたら、うまく行かないだろ?」

雪乃「依頼の時にそのことを言うと、また喧嘩になるかもと思って」

八幡「…わかったよ、あとはこっちでうまくやる」

雪乃「ごめんなさい」

八幡「いいっての、元々受けたのは俺だしな」


回想おわり


八幡(葉山が雪ノ下に告白してたとは意外だったな…あの後、正式に告白したらしいし)

八幡(まあ結果は変わらなかったが…)


三浦「あ、このホットケーキうまっ!」

八幡「サンドイッチもいけるな」

三浦「ちょっと頂戴っ」

八幡「て、おい…」

35: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/11(火) 17:56:45.58 ID:9hNgNVLH0
八幡(間接キス…三浦は気にしないのか?)


三浦「あ~うまいねこれ、ここ気に入った。また来よっと」

八幡(そういえば、三浦と葉山のデートも…何回かこなしたが…)

八幡(あまりうまく行かなかったんだよな…まあ、当然か。葉山は雪ノ下に意識が向いてるし)


八幡(友達と遊んでるくらいにしか思ってないだろうしな)


回想

スタスタ

三浦「あれ、ヒキオ…」

八幡「おう、早かったな、終わったのか?」

三浦「なんかつまんないから、早めに切り上げただけ」

八幡「そうか」

36: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/11(火) 18:02:50.69 ID:9hNgNVLH0
三浦「というかあんたは何してんの?」

八幡「お前がついてきてほしいって言ったんだろ…」

三浦「あ、そうだったね…」


八幡「なんですか、この扱い……」

三浦「ごめん、別に忘れてたわけじゃないんだけど」

八幡「忘れてましたよねっ」


三浦「あーし帰るね…」スタスタ

八幡「……」

三浦「隼人は…」

八幡「ん?」

37: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/11(火) 18:05:57.23 ID:9hNgNVLH0
三浦「やっぱり、あーしのこと見てないみたいだし…」

八幡「そうか…無理か…」

三浦「…うん」


八幡「これは言おうかどうか迷ってたんだけどな…」

三浦「隼人、雪ノ下さんのこと好きでしょ?」

八幡「えっ?」

三浦「なんかそんな感じはしてた」

八幡「もう、告白もしてるらしい…雪ノ下は断ったけど」

三浦「そうか…そうなんだ…だから、あーしといてもいつもと何も変わらないんだ…」

45: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/12(水) 18:57:14.41 ID:UvNEEkCk0
読みづらくてすみません レスの途中では挟まないようにしていきます

47: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/12(水) 19:02:11.74 ID:UvNEEkCk0
三浦「なんかヒキオにも悪いことしちゃったね…あーしにつき合わせたりとか」


八幡「いや、それはいいけどな」

三浦「埋め合わせとかはすっから」

八幡「はあ、埋め合わせね」

三浦「うん、だからさ…その、色々愚痴とか聞いてくれるとありがたい…かも」


八幡「愚痴ですか…そういうのは由比ヶ浜とするんじゃねぇの?」

三浦「結衣には話しづらいし」

八幡「みっともない姿見られてくないとか思ってんのか?」

三浦「人の心読むなっての」

八幡「図星かよ」


回想おわり

48: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/12(水) 19:07:34.05 ID:UvNEEkCk0
三浦「そういやさ、ヒキオ」

八幡「なんだよ?」


三浦「そんな前でもないけど、あーしの愚痴に付き合わせたのもこんな場所だったね」

八幡「そういやそうだったな、近くの喫茶店につれて行かれたな」

三浦「あの時はありがと。おかげですっきりした」

八幡「愚痴っていうか、葉山との思い出話を延々に聞かされたな」

三浦「だってさ~、なんか悔しかったし…隼人、あーしのこと見てなくて」

八幡「悪口色々入ってたよな…」

三浦「あんた途中でラノベとか読みだすし、あれはむかついた」

八幡「お前、水かけてきたよな…どこのカップルだよ」


49: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/12(水) 19:11:59.64 ID:UvNEEkCk0
三浦「……」

八幡「あ、いや…例えばの話だからな?」

三浦「あんたさ」


八幡「は、はい?」(蛇ににらまれたなんとやらになるかな?)

三浦「奉仕部の…結衣たちとなんかあんの?」

八幡「は?なんかって?」

三浦「だから、それは…ほら、わかるでしょ」

八幡「恋愛模様ってやつか…?」

三浦「そう」

八幡「あるわけないだろ…」

50: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/12(水) 19:15:59.50 ID:UvNEEkCk0
三浦「マジで?バレンタインの後、なんか色々あったんでしょ?」

八幡「あ、あの時は…もう一年近く前じゃねぇか」

三浦「やっぱ、なんかあったんだ」


八幡「…」

三浦「ま、話したくないなら聞かないけどさ」

八幡「知りたいのかよ、こんなこと」

三浦「もうちょっと、ヒキオのこと知りたいかも」

八幡「え…?あーしさん…?」

三浦「ちょっとだけだから、ちょっとだけ、お礼も兼ねてるから」

58: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/15(土) 11:21:50.69 ID:F7A3+uId0
八幡「あの時は…なにもなかったんだよ…」

三浦「…そうなんだ」


八幡「もしかしたら、もうちょっとがんばってたら変わったかもしれないけどな」

八幡「いつもの3人の関係に戻ってた」

三浦「…」

八幡「俺としては、そっちの方が良かったともとれるな。平和に受験勉強もできてるし」

三浦「どっちかと付き合うとかなってたら、奉仕部で受験勉強とかできなかっただろうしね」

八幡「そ、そういう話してるんじゃねぇだろ…!」

三浦「でもそういうことでしょ?男一人、女二人の関係なんだし」

八幡「うっ…」

59: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/15(土) 11:29:13.11 ID:F7A3+uId0
三浦「あんた、予想以上に青春してるんだ、なんか腹立つ」

八幡「腹立てる意味がわかんねぇ…なにこれ?逆恨み?」


三浦「あーしの恋は終わったんだしさ…というか始まってもないけど」

八幡「俺も同じだっての」

三浦「絶対違うし…結衣の態度見てたら、すぐにでも始められるし」


八幡「何言ってんだよ…」

三浦「奉仕部で付き合うのがまずいなら…」


八幡「いや、誰もそんなこと言ってないけどね?」

三浦「それ以外の子と付き合えば?」


八幡「一色とか川崎とかか…?」

61: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/15(土) 11:37:19.33 ID:F7A3+uId0
三浦「なんでそこで、その二人が出てくんの?」

八幡「え、いや…特に意味はねぇけど…」(怖いってほんと、あーしさん…)

三浦「ヒキオ、その二人と仲良かったねそういえば」


八幡「そ、そうでもないけどな…」


三浦「ていうか、そもそもあーしの名前でてきてないし…」ボソ

八幡「えっなんか言ったか?」

三浦「別になにも」

62: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/15(土) 11:43:08.36 ID:F7A3+uId0
三浦「あ~あ、まあいいや。今日はとことん付き合ってもらうから」

八幡「なんか趣旨変わってきてないか?」

三浦「いいっしょ?どうせあーしの奢りなんだし」

八幡「わかったよ…付き合いますよ」

三浦「服見たあと、カラオケとかいいじゃん」

八幡「カラオケ?マジか?」


三浦「あんた、あんま行きそうにないけど、いいでしょ」

八幡「へいへい、どうせ強制ですよねっ」


三浦「なんか腹立つけど、まあいいやっ、じゃあそういうことで」

63: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/15(土) 12:01:04.54 ID:F7A3+uId0
服屋


三浦「ヒキオ、ヒキオ。これこれ」

八幡「ん~?」

三浦「どうよっ?」

八幡「いいんじゃねぇか?」

三浦「じゃあ、これ買うから、今度から着て来てよね」

八幡「へ?」

三浦「結衣が選んだやつじゃなくて」

八幡(へ…また出かけるの…?あーしさんと…?確定事項?)



結衣「ゆきのん、こういうの似合うんじゃないかな~?」

雪乃「そうかしら?私にこういう可愛いのは…」

結衣「ゆきのん可愛いから似合うよ~」

雪乃「ちょ、ちょっと由比ヶ浜さん…」

64: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/15(土) 12:03:53.59 ID:F7A3+uId0
八幡「なんか聞き覚えのある声が…」

三浦「どしたの、ヒキオ?」

八幡「いや…」


雪乃「あら…」

結衣「あ、ヒッキー…と、優美子…?」


三浦「あっ……」

八幡「お前ら…」


結衣「あ…あはは…えっと…」

雪乃「……」

71: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/15(土) 21:24:54.42 ID:tmp++BGj0
すみません、寝てました
今度からいれるようにしますね

72: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/15(土) 21:29:06.35 ID:tmp++BGj0
雪乃「ええと、二人は依頼の関係でここに来ているの…?」

三浦「え?」

八幡「ん?」


結衣「ゆきのん…普通に考えて、それはないんじゃないかな~」

雪乃「そ、そうなの?私はてっきり…三浦さんが比企谷くんを呼んだのかと」


三浦「ま、まあ間違ってないけど」

八幡「依頼の延長線上って感じか?」

三浦「違うっての」

八幡「違うのかよ…?」

73: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/15(土) 21:34:59.14 ID:tmp++BGj0
結衣「じゃ、じゃあやっぱり…デート?」

雪乃「……」


八幡「い、いや、デートって…」

三浦「ヒキオと、今回のお礼代わりでデートしてんの」

結衣「あ、そ、そうなんだ…」

八幡(あ、デートだったんですね…)

74: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/15(土) 21:41:15.08 ID:tmp++BGj0
三浦「ヒキオは隼人とのデートについて来てくれたりして、愚痴とかも聞いてくれたし」

三浦「そのお礼で、今日奢るってことにしたのっ」


結衣「優美子…隼人くんのこと」

三浦「ま、色々吹っ切れたって感じかな」

結衣「よかったね、よかったって言っていいのかわかんないけど」

三浦「まあ、ちょっとは前に進めたかな?隼人はいつもと変わらないし、その辺はさすがっていうか」


結衣「そっか…優美子も前に進んでるんだ」

三浦「結衣と雪ノ下さんにも感謝してる、今度のことだけじゃなくてさ」

75: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/15(土) 21:49:49.95 ID:tmp++BGj0
八幡「お前から、褒め言葉とか…怖いんですけど」

三浦「ヒキオ、水差すなっての。あーしだって似合わないことくらいわかってる」

結衣「そうだよヒッキー、そういうのダメだよy」

雪乃「私は何もしていないわ。それに隼人くんのことを黙っていたのは悪かったし」

三浦「ま、隼人が雪ノ下さんのこと見てるのはわかってたしさ」


雪乃「でも完全に断ったのだし、まだこれからもチャンスはあるんじゃないかしら?」

三浦「……ていうか」

雪乃「?」

三浦「そっちに持っていこうとしてない?」

76: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/15(土) 21:57:24.40 ID:tmp++BGj0
雪乃「え…な、なんのことかしら?」

三浦「…ま、いいや。ヒキオ、そろそろ行くしっ」グイ

八幡「え、ええ…!?」スタスタ

三浦「じゃね結衣、また学校で」

結衣「え、う、うん…またね、ヒッキーも」


八幡「おう…またなっ」


雪乃「由比ヶ浜さん」

結衣「なに?ゆきのん」

雪乃「ここは、葉山くんと付き合うということで、動揺を誘った方がいいかしら?」

結衣「ええっ?ゆきのん?」

77: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/15(土) 22:03:16.04 ID:tmp++BGj0
雪乃「もちろん冗談だけれど」

結衣「隼人くん、かわいそう…」

結衣「それに、今の優美子じゃあんまり動揺しないんじゃないかな~?」

雪乃「それもそうね…全く比企谷くんは…」

結衣「ぼっちぼっちとは言ってるし…ウソツッキーだよウソツッキーっ」


スタスタ

三浦「あんたさ」

八幡「なんだ?」

三浦「な~にが、始まってないんだか」

八幡「どういうことだよ」

三浦「とっくに始まってんじゃん…バカなん?」

78: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/15(土) 22:08:13.21 ID:tmp++BGj0
八幡「バカとか失礼だな…お前より成績いいっての、多分」

三浦「うわっ、勉強しか能のない奴が言いそうなセリフ…」

八幡「引くのやめてねあーしさん…俺のガラスのハートがブロークンですから」


三浦「何言ってんの?ま、それはいいとして…」

八幡「流されたよ」


三浦「と、友達からで…」

八幡「は、はあ……?」

三浦「だから、あーしと友達からで…」

八幡「……」

三浦「あーし、あんたのこと良く知らないしさ…これから友達として付き合って行きたいんだけど…」

八幡(これって…告白か…?最初は友達からで、みたいな?)


79: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/15(土) 22:15:10.20 ID:tmp++BGj0
八幡「なんで俺なんだよ?」

三浦「それは…あんたに興味でたっていうか…結衣も気に入ってるみたいだし」

八幡「由比ヶ浜が気に入ってるって…」

三浦「なんでそこで嬉しそうにすんのよっ」


八幡「し、してねぇし…」

三浦「あんた結衣のこと好きなん?」

八幡「な、なに言ってんだよ…それは終わったって言っただろ…」

八幡「とにかく行こうぜ…」スタスタ


三浦「…結衣にも雪ノ下さんにも渡さないし…」ボソ

81: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/15(土) 22:28:23.47 ID:tmp++BGj0
カラオケ


三浦「なんか久しぶりに歌ったって感じ」

八幡「4時間とか、長い気がするんだけどな…疲れた」


三浦「ヒキオ体力無さ過ぎ、声小さいし」

八幡「俺に大声で歌わせようとしたのは誰ですかね…」

三浦「あれ面白かったね、なんだっけ」

八幡「みかんのうたとか勘弁してくださいね、本当に…」


戸部「いや~やっぱ隼人君やべ~わ~、うまいわ~」

葉山「そんなことないからな」

いろは「そーですね~、先輩だとああはいかないでしょうね」

戸部「いや、いろはす~さっき俺の歌聞いてなかったかのような口ぶりじゃん~」

葉山「多分、戸部のことじゃないな今のは」

いろは「さっすが葉山先輩、わかってらっしゃいますね~」


八幡「なんか聞き覚えのある声が…」

三浦「あ……隼人…」

82: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/15(土) 22:34:32.41 ID:tmp++BGj0
葉山「比企谷と、優美子…」

八幡「なんつータイミングだ、今日人に会いすぎ」

三浦「そんなこと冷静に言われても…」


戸部「あれ~優美子とヒキタニくんじゃん~すげぇ偶然、てかすげぇコンビっ?」

八幡「お前らも、意外と見ないトリオだよな」

葉山「こっちはサッカー部つながりさ、もう引退したけどね」

八幡「12月だしな」

いろは「せんぱい」チョコン


八幡「び、びっくりした…!」(いつの間に隣に来たんだよ…)

83: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/15(土) 22:39:24.50 ID:tmp++BGj0
いろは「なんで三浦先輩と一緒にいるんですか?あ、デートですか?」

八幡(こっわっ!久しぶりに見たよ、この声の低さ…)

いろは「先輩って三浦先輩とそんなに仲よかったんですか?雪ノ下先輩たちは知ってるんですか?」

八幡「い、一応知ってるぞ…うん」(こわいこわい…近い近い…)

いろは「わたしに内緒ってどういうことですか~?わたし知りませんでしたよ~?」

八幡「話、飛んでるよね?色々変だよね?あと怖いぞ一色…」


三浦「…」

葉山「優美子…」

戸部「あ…これは…」

八幡「葉山、ちょっといいか?」

84: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/15(土) 22:43:57.35 ID:tmp++BGj0
離れた場所


葉山「やっぱり君が裏で動いてたのか」

八幡「やっぱりってなんだよ…そもそも、お前がちゃんとしてれば三浦も依頼に来なかったんだよ」

葉山「それは悪かった、雪ノ下さんのことで頭がいっぱいでね」

八幡「結果は…」

葉山「振られたけどね」

八幡「…」

葉山「俺も正直に素直に生きることにしてみたんだ…まあ、優美子には悪いことをしてしまったな…」

八幡「三浦のこと、デコイにしてた面もあるのか?」

葉山「デコイか…そんなつもりはもちろんないけど、結果的にはそうなのかもな」

86: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/15(土) 22:46:49.97 ID:tmp++BGj0
八幡「お前、これからどうすんの?」

葉山「そうだな、もう少し雪ノ下さんを追いかけてみるさ」

八幡「そうか」


葉山「しかし、優美子まで君に惹かれるとは…さすがだな」

八幡「惹かれるとか…なにがさすがなんだよ…」

葉山「雪ノ下さんの件もあるし…やっぱり君には嫉妬するかな」

八幡「……」

87: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/15(土) 22:55:01.82 ID:tmp++BGj0
葉山「俺は所詮、外見だけなんだよ」

八幡「お前、性格だっていいだろ?」

葉山「違う、俺の性格は作られたものだよ、俺の本質を理解して近づいてくれる人は少ない」

八幡「…」

葉山「そういう意味では、君とは真逆なのかもしれないな」

八幡「真逆か…」

葉山「君は見えないところで動くのを厭わないタイプだし、そういう本質に惹かれてみんな近づいている」

葉山「俺は比企谷のそういうところに憧れてるのかもしれないな」


八幡「外見に惹かれてる自分とは真逆…外見いいっていうのは認めるんだな」

葉山「これでも苦労してるんだぞ、外見保つのは楽じゃない」

葉山「特に俺の場合は、なにか一つのささいなミスも危険だ」

八幡「校内で聞こえるように屁しただけで評判変わりそうだな…」

葉山「そういうことだ」


八幡「ちょっとお前のこと好きになったかもしれん」

葉山「やめるんだ…」

90: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/15(土) 23:00:32.20 ID:tmp++BGj0
三浦「だから、ホントにヒキオとは付き合ってないっての」

いろは「ホントですか~?ウソだったら、いくら三浦先輩でも許しませんよ~?」

いろは「わたしの生徒会での権限はまだまだ健在なんですから、色々行使しますよ~?」


三浦「……あんたって、こんなに怖かったわけ?ヒキオも大変だし、ホント…」

戸部「いろはす…怖いよ、いろはす…」


葉山「やあ、待たせたかい?」

八幡「おう」


いろは「あ、遅いですよ~」

三浦「なに話してたの?」


八幡「ま、ちょっとな…」

三浦「おせっかいじゃん、バカ」

八幡「……」

91: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/15(土) 23:06:28.85 ID:tmp++BGj0
葉山「ははは、見抜かれてるな」

八幡「うるせぇよ…」

八幡「そうだ、これから晩御飯食べようと言ってたところなんだが、よかったら一緒にどうだい?」


三浦「あーしらと?」

八幡「あ…ま、いいんじゃね?」

三浦「あんたがいいなら、いいけどさ」


戸部「え、なにこれ?恋人っぽくない?」

いろは「先輩…」

八幡(一色の顔は見ないでおこう…)


葉山「じゃあ、決まりだね。行こうか」


いろは「むむむむむむっ!」


三浦「…」

三浦「ヒキオ」

八幡「なんだ…?」

92: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/15(土) 23:12:22.25 ID:tmp++BGj0
三浦「あーしとあんた友達なんだし、今から番号交換するし」

八幡「今からかよ?」

三浦「そ、いまから」

八幡「わかりましたよ…」


いろは「ななな…」

戸部「いろはす~ほんとに怖いよいろはす~?」

葉山「はははは、見せつけるな」

三浦「あ、あとさ、ヒキオっ」

八幡「んっ?」

三浦「誰にも負けるつもりはないから、覚悟しといてよっ」

八幡「…それってどういう意味ですかね~?」

三浦「ふ~ん、シラ切るんだ、じゃあわかりやすく…」


チュウ


八幡「む、むぐ……!?み、三浦…!?」

三浦「こういうことっ、わかった?」


終わり

93: ◆Ds0SGUeyQc 2015/08/15(土) 23:13:07.43 ID:tmp++BGj0
読んでいただきありがとうございました。