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米Amazon、先生のためのノウハウ共有サービス『Inspire』発表。教材検索や自作資料の公開/レビュー機能など - Engadget Japanese
 
米Amazonが、無料の教員向けノウハウ共有サービス「Inspire」を発表しました。現在はベータ版ですが、利用する教員は授業に使う教材を検索・コレクションしたり、そのコレクションを共有したりといったことが可能です。また自作の教材やノウハウを記したファイルの共有も可能で、査読機能なども備えます。

教育のデジタル化といえば、生徒が持つ重い教科書の電子化や電子ホワイトボードなどの活用がまずは思い出されるところです。一方で、教員の立場で見れば、事前に用意するプリントがプレゼンテーションソフトに変わったりしたぐらいで、実質的な作業量はむしろ増加しているようにさえ思えます。

米Amazonが発表したInspireは、授業そのもののデジタル化ではなく、教材や教員個々が持つノウハウを、学校や地区といった垣根を越えて共有可能なサービス。主な機能としては教材検索機能、教材コレクションの作成・共有機能、自作リソースの公開とユーザーによる査読機能などがあります。

具体的には、たとえばある教師が科学の授業につかうユニークな教材を製作した場合、その作り方をまとめたファイルをInspireで公開し、全国の科学教師がそれ参考にしたり、そのまま使ったりといったことが可能になります。出版社やコンテンツ供給企業が提供する教材も多数揃っており、たとえば大学情報サービスのCollege Scorecardや、フォルジャー・シェイクスピア図書館のシェイクスピア演劇用脚本なども見ることが可能です。

Amazonは「米国では教員が資料や教材探しのために少なくとも週12時間を費やしている」としており、その時間を少しでも有益に使えるよう、信頼できるデジタル資料を提供し、教育に楽しみを持てるようにするのがInspireの目的だと説明します。

Amazon Inspire が対象とするのはK12、日本でいえば幼稚園から高校までの学年。米国では州ごとに学年の区切りなどが異なるものの、それらをすべて包括的にカバーします。

ただ、教材やノウハウが手軽に入手できても、それを教えるのは教員の仕事です。教え方がつまらないと、やはり生徒は学習意欲を失います。これまで資料探しに費やしてきた時間を活用して、より生徒が楽しく学習できる授業になってこそ、Inspireは意味を持つと言えそうです。
米Amazon、先生のためのノウハウ共有サービス『Inspire』発表。教材検索や自作資料の公開/レビュー機能など
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