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http://japanese.engadget.com/2016/07/01/Apple-Anti-recording/


アップルが隠し撮り防止技術の特許を取得。会場に設置した赤外線発信器とiPhone側のカメラを連携、場内配信にも応用可能 - Engadget Japanese

アップルが、特定の場所でiPhoneのカメラによる撮影や音声の録音を不可能にするための技術特許を取得しました。この技術を使えば、たとえばライブ会場や劇場において、観客に特定の演目の動画撮影や音声収録を強制的に禁止することが可能となります。

実際に講演での録画や録音が禁止されるか否かは、主催者側によってさまざまな制限があります。たとえば音楽のライブコンサートでは、YouTubeなどでその模様が公開されることで無料のプロモーションになるという認識もあり、カメラ撮影を禁止しないアーティストがじょじょに増加しています。

一方、映画や演劇などの舞台芸能、トークショーなどでは、それを映像や音声で公開されてしまうと大事な演出や話がネタバレになってしまうこともあり、撮影や録画、録音などは一切禁止されているのが一般的です。

​今回アップルが特許を取得した技術は、カメラ撮影やマイク録音を禁止したい会場に設置した機器から、赤外線で観客のスマートフォンに向けて信号を発するというもの。信号にはたとえばカメラ機能を停止しその旨を説明する画面を表示するようなプログラムコマンドやデータを仕込むことが可能で、撮影禁止場所でのカメラ使用を強制的に禁止できます。

さらにこうした動作の禁止だけでなく、美術館や博物館では来場者のスマートフォンに展示物の解説を表示させるといったことも可能とのこと。


ただ、アップルはこの技術特許を取得しはしたものの、今後iPhoneなどに搭載するかは微妙なところかもしれません。この技術では赤外線信号を受け取るのにカメラのイメージセンサーと赤外線フィルターを使用します。しかしTVのリモコン同様、光源とカメラの間に遮蔽物があれば正しく機能しない可能性も考えられます。

また、たとえこの技術をiPhoneに実装したところで、他社のスマートフォンに対してできないことを増やすだけでアップルには何の得もありません、まして技術をオープンにしたとしても、業界団体の自主規制や法的な規制でもないかぎり他社が積極的に採用するとも思えません。

なお、それでもこの技術を活用しようと考えるならば、赤外線の部分をBluetooth 5に置き換えるほうが現実的かもしれません。Bluetooth 5 は先日の発表時に美術館や博物館での解説を表示する例が応用法のひとつとして紹介されていました。さらに多数の相手に信号を送るブロードキャスト機能も強化されており、これがスマートフォンのBluetoothオフ設定の時も受信可能とすれば、むしろ赤外線よりも確実に機能しそうです。

[Images : USPTO]
アップルが隠し撮り防止技術の特許を取得。会場に設置した赤外線発信器とiPhone側のカメラを連携、場内配信にも応用可能
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