モバP「新米プロデューサーと」南条光「アイドル!」
注意
この話は私が以前に書いていた
佐藤心「プロデューサーとアイドル」
と世界観が一致しており、これらの話のその後のお話しとなっております。
モバP「新米プロデューサーと」結城晴「アイドル」
こっちの続きになります。
また、シンデレラガールズ以外のアイドルマスター作品のキャラクターが出てきます。ご了承ください。
晴「おい! P! お前ふざけんなよ!」
モバP(以下P)「何が?」
晴「今回はカッコいい仕事だって言ってただろ!」
P「言ったっけ?」
晴「とぼけるな! ほたるも聞いたよな!?」
ほたる「えっと……プロデューサーさんはカッコいい仕事じゃなくてカッコつけられる仕事って言ってたよ……?」
P「うむ」
晴「あああああ! もおおおおおお!」
菜々「は、晴ちゃん、落ち着いて……!」
P「というか、仕方なかろう」
P「ほたると一緒に営業かけてるんだから可愛い系の仕事の方が来るに決まってるだろ」
P「ほたるも晴も可愛いんだからさー」
晴「何でだよ! ほたるだけで良いだろ!?」
ほたる「ご、ごめんね……。晴ちゃん……私のせいで不幸に……」
P「あーあー、なーかせたーなーかせーたー。チーフに言ってやろー」
晴「子供か!」
晴「ほたる、勘違いするな。オレはほたると一緒に居て不幸なんかにはなってない!」
ほたる「晴、ちゃん……」
菜々「晴ちゃん……かっこいい……」
P「やっぱ女たらしだわ」
晴「ただ、こいつがオレの要望を一切聞き入れないからキレてるだけなんだ!」
晴「あとそこ! 女たらしってなんだよ!」
菜々「ですね。もう少し歳を重ねれば自ずと分かります」
晴「……Pが言うのはなんとなくわかるけど、なんで菜々さんまでそんなに言うんだ?」
菜々「ギクッ!? たたたたたまたまですよ!? たまたま本で読んだだけで! ナナは永遠の17歳ですから!」
晴「お、おう……?」
ほたる「あの……プロデューサーさん」
P「ん?」
ほたる「晴ちゃんがやりたいって言ってるようなお仕事ってないんですか?」
P「んー……チーフならいくつか持ってるかもしれないけど、俺は持ってないなぁ」
P「どうしても晴に来る仕事より、ほたるに来る仕事の方が多いからな」
ほたる「そう、なんですか……。私に仕事が来るのは嬉しいですけど、晴ちゃんにもカッコいいお仕事させてあげたいですよね」
晴「ほたる……!」
菜々「はぁとちゃんに回してもらえないか頼んでみたらどうですか?」
晴「それだ!」
P「茜と一緒にCM撮影中。戻ってきたら頼んでみ」
ほたる「茜さんと一緒のCMって栄養補助食品のでしたっけ?」
P「そ。運動中のエネルギー補給に。仕事中の小腹が空いた時に。みたいなコンセプトのCM」
晴「オレもそのCM出たかったんだけど」
P「向こう直々のご指名だったから無理だろうな」
晴「なんでオレには指名が来ないんだよ!」
P「知名度が低いからな。仕方ない」
P「今はとにかく露出を増やして顔と名前を覚えてもらう時期だから。バーターばっかになるのは仕方ない」
菜々「そうですよ、晴ちゃん。下積みって言うのは本当に大事なんですよ……!」
晴「Pが言うと薄っぺらく聞こえるのに、菜々さんが言うと真実味が増すな。なんでだろ」
菜々「な、なんででしょうねー!?」
茜「そうなんですか!? 菜々ちゃんのトレーニングはどれほどのものなんでしょうか!?」
菜々「はぁとちゃん! 茜ちゃん! やかましい! 余計な事言わないでください!」
ほたる「おかえりなさい。はぁとさん、茜さん」
心「ただいま☆」
茜「日野茜! ただいま戻りました!!!」
晴「なーなー、茜ねーちゃん」
茜「なんでしょうか!? 晴ちゃん!」
晴「CMの仕事で他にも出演出来るみたいな話ってなかった?」
茜「他にも……ですか! どうなんでしょうか! はぁとさん!!」
心「ん? CM出たいのか?」
晴「CMというよりカッコいい仕事がしたい」
ほたる「何か晴ちゃんでやれそうなお仕事ありませんか?」
茜「っ……!」
菜々「なんで茜ちゃんが息を飲むんですか?」
茜「つい! ですね! 失敬!!」
心「んー、はぁとが持ってたカッコいい系の仕事は、大体凛ちゃん、瑞樹さん、楓ちゃん名指しのオファーばっかりだからなぁ」
晴「じゃあ他に……可愛い系じゃないやつは? スポーツとかでもいいんだけど」
心「スポーツは茜の専売特許的な部分があるからなぁ。時々未央も出てるけど」
茜「そういえば運動系のお仕事は大抵私ですね!!」
晴「だよなぁ……」
茜「一緒に出るようなお仕事はありませんか!?」
心「それもダメだな☆ しばらくは予定組んであるし、一か月後とかでいいならいけるけど☆」
晴「んぐぐ……とりあえず、一か月後でも良いから出たい……」
茜「急流ですか! 良いですねぇ!! 腕が鳴りますよ!!!」
ほたる「急流下り……危なくないんですか……?」
心「ま、大丈夫だろ☆」
晴「適当だな……」
心「あれ、ところでPは?」
菜々「お茶入りましたよー」
茜「ありがとうございます!」
心「菜々先輩、P見なかったですか?」
菜々「Pさんならはぁとちゃんが戻ってくるのを見て慌てて出て行きましたけど」
心「……ほたるちゃん」
ほたる「はい?」
ほたる「……えっと」
心「茜! 晴! あのアホを探してひっとらえろ!」
茜「了解しました!」
晴「はぁ? なんでオレが……」
心「捕獲して来たら来週までに晴が望む仕事取ってきてやるぞ☆」
晴「こうしちゃいられねぇ! 行くぞ! ほたる!」
ほたる「えっ!? う、うん……!」
菜々「……取れるんですか?」
心「仕事の大小さえ拘らなければ☆」
P「……」
心「弁明があるならきいてやろう☆」
P「……ちゃうねん」
心「何がだ☆」
P「良い感じに働いてたつもりだったんすよ。ただ、つもりだったってだけで……」
心「てめぇ☆ ちひろさん休みで今日は忙しいって言ってあっただろうが☆」
P「お仕置きだけは……! お仕置きだけは勘弁を!」
心「そんなことする余裕もないぞ☆」
P「……マジ?」
心「徹夜コースだな☆」
P「……あぁー……!」
晴「自業自得だな」
茜「ですね!」
ほたる「晴ちゃん機嫌良いね?」
晴「だってはぁとさんが約束してくれたしな!」
晴「来週が楽しみだ!」
心「晴―♪」
晴「ん?」
心「小さい仕事だけど取れたぞ☆」
晴「マジで!?」
心「おうよ☆」
心「徳島のイベントでヒーローショーがあるらしいんだけど、それの司会☆」
晴「やった……ん?」
晴「待って。それってカッコいい仕事なのか?」
心「ヒーローショーとかカッコいいだろ☆」
晴「いや、確かにヒーローはカッコいいけどさ……」
心「それに、晴がカッコいい仕事なんて言われてないもーん♪」
晴「なっ!? き、きたねぇぞ!」
心「うるせぇ☆ もう予定組んであるんだから諦めろ☆」
心「じゃ、明日の午後一だからよろしく☆」
晴「!?」
P「どうした! 晴! 早く準備しないと飛行機に間に合わんぞ!」
晴「ま、待てよ! 今聞いたとこだぞ!?」
P「くそっ! こうしてる間にもどんどん時間が……!」
心「P! こうなったら晴は担いでいけ☆」
P「ウス!」
晴「やめろ! ばか! 触るな!」
P「じゃあ今日、明日のほたるの仕事は頼みました!」
心「おうよ☆」
P「行ってきます!」
晴「ふざけるなぁぁぁぁぁ!」
舞「……相変わらずとんでもないわねー」
心「舞さんほどじゃないですよ☆」
舞「そうかしら?」
心「次のフェスに乱入するって噂を聞きつけましたが☆」
舞「あら、どこから漏れたのかしら」
心「ほんとに勘弁して☆」
スタッフ「えー、では、ステージは午後からなんでよろしくお願いします」
P「はい!」
晴「……はい」
P「おいおい、まだ拗ねてるのかよ」
晴「そりゃ拗ねるだろ!? わけわからんままいきなり拉致されたと思ったらいきなり徳島に来てんだぞ!?」
P「いいじゃんいいじゃん。里帰りだろ?」
晴「オレは愛媛出身だっ!」
P「あれ? そうだっけ?」
晴「プロデューサーならそれぐらい覚えてろよ……」
P「まじかー……やっちまったな……」
晴「何がだ?」
P「お前の実家に『晴の晴れ舞台なんで見に来てください』って入場券と交通費をご家族分きっちり送っちまったんだよなぁ」
晴「きっちり……って! お前! 覚えてたな!? 覚えてたんだろ!?」
P「いやいやナンノコトカサパリダヨー」
晴「カタコト!」