ズボンの裾をおすそ分けしてまわってきた
【おすそ分け】 他人から貰った品物や利益の一部などを、さらに友人や知人などに分け与えること。「すそ」とは着物の裾を指し、地面に近い末端の部分というところから転じて「つまらないもの」という意味がある(Wikipediaより)。
という【おすそ分け】の意味を踏まえ、リアルにおすそ分けしていきたいと思った。
1970年神奈川県生まれ。デザイン、執筆、映像制作など各種コンテンツ制作に携わる。「どうしたら毎日をご機嫌に過ごせるか」を日々検討中。
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すみましん
本当のおすそ分けとは
おすそ分けは、前出のような意味があることから本来は目上の人に使用する言葉ではないという。目上の人が目下の人に分け与える時に使用するのが正しいらしい。
しかし僕は、おすそ分けの「すそ」が「裾」であることに注目したい。
目上とか目下とか、そういうことは度外視して、ズボンの裾を配って回ることを「おすそ分け」としよう。
履いてるズボンの裾を切って渡す。それが、僕の考える本当のおすそ分けである。
ミスター林のコーディネートで
スボンの裾を分けてまわりたい。当サイトウェブマスターのミスター林に相談した。知り合いの多いミスター林は、あっという間に3社と話をつけてくれた。ミスター林が務めるニフティさん、知り合いが働いているというさくらインターネットさん、僕も何度かお世話になっているロフトワークさんの3社だ。
まずはミスター林が務めるニフティさんにお邪魔した。
さっそく、ミスター林におすそ分けをしよう。
いつもお世話になっているミスター林に
リアルな
おすそを
分けるべく
裾の切り離し完了
これ、つまらない物ですが
本当につまらない物ですね、とミスター林
今回は、僕が所有するズボンの中で「もうすぐ寝巻きに降格しそう」というズボンを履いてきている。長年履いてきたのでそれなりに思い出はあるが、裾を切ることに抵抗はない。
ニフティさんでおすそ分け
ミスター林に続いて、デイリーポータルZ編集部の橋田隊員が登場した。
いつもお世話になっています
こちら、つまらないものですが
おすそ分けを見守る安藤さん
こ、これは…
僕の裾を受け取った安藤さんが、
「なんだろう、この嫌な感じ」
と正直な感想を漏らした。
曰く、「住さんの体の一部を受け取ったような、重い感覚」があるという。確かに僕も裾を切りながら、まさに身を切るような思いがしていた。アンパンマンはこういう気持ちで自分の頭をあげているのかもしれない。
引き続き、営業担当の橋本さんにもおすそ分けだ。
とにかくこれを
受け取ってください
ニフティさんからの刺客はさらに続き、デザイナーの鈴木さんにもおすそ分けである。
段々と切りづらくなってきたので
共同作業的な流れで
鈴木さんにおすそ分け
左足の裾がどんどん上に上がってきているが、ニフティさんからの刺客はまだ続く。
信藤さんの出番だ。
終始大笑いしていた
信藤さんが
裾を受け取るなり真顔になった
橋田さん、橋本さん、鈴木さん、信藤さん。ニフティさんの女性社員さんにおすそ分けしていると、何とも言えないハラスメント感が会議室内を支配しているのを感じた。何でだろう。僕はただおすそ分けがしたいだけなのに。
そして、ニフティさん最後の刺客は、今年の4月に入社したばかりの新入社員、松田さんだ。お会いするのはこれが初めて。ちなみに僕は社会に出て24年目の夏を迎えようとしている。
できればちゃんとした格好でお会いしたかった
でも、おすそ分ける!
後ろはミスター林に手伝ってもらって
新入社員の松田さんにおすそ分け
左足の布はもうこれ以上切れない。限界点に達してしまった。下に落ちた物を拾おうとすると、パンツが見えてしまいそうだ。
左足の布は限界点に
左足分のおすそ分けが終わると、ニフティの皆さんはそれぞれに僕の裾の活用法を考えてくれた。
昔流行った折り返しの色が違うズボンのように、とミスター林
同じ色なので裾を延長しました、と橋田さん
膝の穴をこれで隠します、と安藤さん
シュシュを腕に巻く感覚で、と橋本さん
私なんて髪に巻いちゃうんだから、と鈴木さん
いいですなぁ
私だって、と信藤さん
僕はポケットチーフ、と松田さん
こうして、ニフティさんで7名におすそ分けすることができた。
右足分しか残っていないが、これからあと2社でおすそ分けしないといけない。
裾は足りるだろうか?
ない裾はあげらない。裾のペース配分を考える必要がありそうだ。
ニフティのみなさん、ありがとうございました。