最近、ファミコン世代のピコピコ音が見直されている。
いわゆる「チップチューン」というやつで、8ビットサウンドとかそういう呼ばれ方もしている。チップチューンを題材としたアーティストのアルバムもたくさん出ている。
昔は自分も「ピコピコ音は…」とか思っていたのだが、今になって聞いてみると悪く無い。というよりいい。もちろんノスタルジーな気持ちも入っているのだが、使える音数が限られていた時代はメロディーに工夫をこらしているものも多くて、サウンドとしての出来もレベルが高いものが結構ある。
というわけで、今回はそんな8ビットサウンドの中でも、「これって本当にファミコンの音楽なの?」と思ってしまうような素晴らしい出来の音楽を、個人の独断と偏見で選んでみようと思う。
わんぱくダック夢冒険
一部ではとても人気のあるBGM。
元々はアメリカのアニメのゲーム化だったので、続編では「ダックテイル2」と、原題そのままになっている。このゲームのBGMはまあファミコンだよねって感じの音源で鳴っているのだが、とにかくメロディーラインが美しくて、とくに月面ステージの音楽は名曲としていまでも語り継がれている。ロックマンチック。
女神転生II
最初は静かな音楽で悪魔との交渉の不気味さを表しているが、いざ戦闘に入るとロック調の音楽が鳴り響き、否が応でもテンションを高めてくれる。
女神転生シリーズは、今でこそペルソナなんかのオシャレBGMの方が有名になってしまったが、以前はこういうロック調の音楽で有名なシリーズだった。最新作のIVもロック調の音楽を保っているが、初代のアレンジをさり気なく入れていていた初期のシリーズの音楽のほうがどうしても耳に残ってしまう。
おっさんホイホイですな。
ソルスティス 三次元迷宮の狂獣
今ではもう見かけなくなったクォータビュー方式のパズルアクションゲームである。
元々は海外のファミコンであるNES用のゲームなので、外部音源を使用していない(カートリッジを差し込んでフタをするのでカセットに特殊なチップを載せられない)にも関わらず、これだけのサウンドを再現するのは半端なことではない。
【追記】
「NESに拡張音源使ったカセットが無いのは蓋のせいでは無く、カセットと本体間のコネクタにオーディオ信号を通す端子が無い為」という指摘をいただきました。勘違いして覚えていました。ここに訂正いたします。id:a2c-ceresさんありがとうございます!
こういう、どうやってやったのかわからない手法で凄いサウンドを鳴らしている曲などは「オーパーツ」と呼ばれている。
グラディウスII
グラディウスである。コナミである。この時期のコナミのファミコン音源は、もう変態と言っても一くらい凄いものであった。後期の特殊な音源チップを載せた音楽もいいが、このグラディウスIIに載っているVRC4は音源チップではないため、このゲームの音楽はファミコンの音源のみで鳴っている。信じられない。
アーケードの音楽を再現しようとしたステージもあるが、FC版オリジナルの音楽が鳴るステージもあり、その楽曲のレベルも高い。素敵である。
悪魔城伝説
ドラキュラである。コナミである。この頃のコナミは変(略
というわけで、こっちは拡張チップVRC6を詰んだロムカセットで、音源の拡張も行っている。この出来が本当に素晴らしく、ゲーム内のBGMで捨て曲が1曲もないと一定もいいくらい名曲揃いなのだ。以下にお気に入りの曲を何曲か貼っておこう。
今でもWiiのバーチャルコンソールでプレイすることができるが、正直難易度が高いので現在のなまった腕ではとてもBGMを楽しみながら遊ぶことは出来ないのが残念だ。
オッサンゲーマーはつらたん。
シルバーサーファー
このゲームは日本未発売なのだが、ニコニコ動画の「みんなで決めるゲーム音楽ランキング」動画で数年前に知った。前述のソルスティスのところで述べたが、海外版のファミコンであるNESは特殊な音源チップを載せることが出来ない。それなのにこの素晴らしいBGMは一体どうやっているのか、まさにオーパーツとしか言いようがない。いま普通にチップチューンの楽曲として出しても通用するレベル。
他にもあげるべき名曲はいくらでもあるのだが、とりあえず今回はここまで。いつか次回があればその時に別の曲を紹介しようと思う。
というわけで、また。