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宇宙人に拉致されない限りは別の惑星に降り立つ事は無いかもしれない。だが想像上の世界においては、地球上でも異世界を感じるには十分の場所がある。
私たちの地球には「テレスティアル・アナログ」と言われる、「他の惑星を模倣した地形」が幾つも存在するのだ。宇宙飛行士や科学者はこういった場所を使って、地球外の惑星を探索する為の下準備を行っている。地球内異世界を体験するにはちょうどよいそんな4つのスポットを見ていこう。
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1. 月:アリゾナ州フラグスタッフ
ニール・アームストロングが初めてクレーターの中に入ったのは月ではなく地球だった。彼が初めて足を踏み入れたクレーターはアリゾナ州のフラグスタッフ郊外にある「アリゾナの月」と呼ばれる場所だ。1963年、彼と8人のアポロ宇宙飛行士たちはこのクレーターを訪れ、月のクレーターを疑似体験したのである。
5万年前、ここに幅45メートルの鉄とニッケルを主とする隕石が落下した。隕石は着弾と同時に15メガトン級の衝撃波を発生させ、1億7500万メトリックトン級の石を周囲に落下させた。それによりメガテリウム、マンモスやバイソンといった北東アリゾナの山々の生き物を脅かした。着弾を受けた地表はその場で溶解し、範囲5キロメートルに火の粉を振りまき、深さ174メートル、直径1.2キロメートルのクレーターを残していった。
現在もこういったクレーターは月の地質や宇宙飛行士のトレーニングによく使われており、彼らがクレーターでよく発見できる物質を理解する事で「珍しく、貴重な物」の見極めに磨きがかかるのだそうだ。
2.土星の衛星タイタン:カリブ海、トリニダード
土星最大の衛星である「タイタン」の表面は凍えており、タイタン上で見つかる氷は花崗岩よりも硬い。タイタンにある地形はメタンの豊富な場所から炭化水素の海まで、その多くがJ・R・R・トールキンの作品にちなんでいる。将来、クラーケン海を航海し、ドゥーム山を登ったというかも知れない。
想像し辛いかも知れないが、タイタンと瓜二つの地形はカリブ海そのもので、カリブ海にあるトリニダード・ピッチ・レイクなどは地球上で最大の炭化水素で出来たアスファルトの池なのだ。この池はアメリカインディアンが過去に「先祖の魂を持つ」と言われるハチドリを食べてしまった罪人を沈めた場所でもあるそうだ。
現在0.46平方キロメートルの池この池は多くの微生物の住みかとなっている。1グラムの液体にはおよそ1千万近くの微生物が潜んでおり、彼らは炭化水素を食べる事で生きているのだ。液体内部の微生物構成を見ると、液体は地下水で、太古から存在していた事が分かる。「これはタイタンに存在する液体が地下から溢れた物で、地下にも液体が存在しているのではないか?という仮説を立てる上で重要な事なのです」と天体生物学者のデーク・スキュルズ・マック氏は語る。
タイタンの液体は水と窒素が混ざった物で、この混合液は水よりも氷点が低いのだ。また、タイタンは地質学的に活発であると言えるので、惑星の内部気温が液体を温めている可能性もある。
これらの事実を鑑みるとタイタンの地上にある炭化水素はタイタン内部にあるメタン・エタンの海から湧いたもので、そこは水素と窒素にあふれていると言えるだろう。また、ピッチ・レイクと同様に多くの微生物を含んでいると考えられる。将来的に科学者たちはそこで多くの生命を発見する事になるかもしれない。
3.火星:チリのアタカマ砂漠
火星は現在のように渇いた大地ではなく、豊富な生命を含んでいたのではないかというのが最近注目されている説の1つである。この説では40億年前の火星はまだ暖かく、大気に覆われていたが、1億年もしない内に火星の表面にあった水は徐々に凍り始め、火星は酸素を無くした死の星となったが、その水分の多くは火星の内部にまだ取り残されていると言われている。
地球にも火星と似たような状況となった土地がある。チリにあるアタカマ砂漠はアンデス山脈と太平洋の間にある砂漠だが、砂漠化した土地は10万4000平方キロメートルにも及ぶ。世界中の砂漠での平均降水量が400ミリメートルなのに対し、アタカマ砂漠は運が良くて2ミリメートルあるかないかなのである。
アタカマ砂漠の特定の地域に至っては20年〜40年近く降水を観測していない場所もあるのだ。この地域で目に見える自然現象は時折発生する強風や地震だけであり、その為アタカマ砂漠にある土や石が100万年から200万年動いていない可能性もある。
アタカマ砂漠がここまで乾燥した大地になってしまったのはこの土地がチリ海岸山脈とアンデス山脈にはさまれた場所にあり、全ての風を両側の山々が止めてしまっているからだ。
南極大陸の冷たい水を運んでくるペルー海流もまた、この土地を乾燥させている一つの要因であり、この海流が存在している為、雨雲等はチリ海岸山脈で食い止められてしまっているのである。
更にアタカマ砂漠は平均海面の4キロメートル高い場所に存在し、低酸素地帯であり、赤外線を直接浴び続ける土地なので、地球上では最も火星の地質に近い場所となっているのだ。それ故にこの土地は火星で使用されるローバーなどの試運転に使用される事が多いのだ。また、アタカマ砂漠には未だに太陽光で生きる生命体の存在が確認されており、アタカマ砂漠が地質学的に火星と似ている事から、火星にも生命が居るのではないかという希望を持たせてくれるのである。
4.木星衛星、エウロパ:カナダ エルズミーア島
1990年、とあるパイロットがカナダのエルズミーア島上空を飛行していた。彼は急な悪天候に出会い、ボラップ・フィオード・パスと呼ばれる山脈上空へと経路を変更したのだが、同席していた地質学者、ベノイト・ビューチャンプさんが地表に何やら黄色い斑点を発見した。
数週間後、彼は生徒数名を引き連れてこの場所へ再度足を踏み入れた。彼がArcticにて発表した論文結果では「機体が調査地域に近づくにつれ、卵を腐らせたような匂いが乗客室に漂ってきた。生徒たちは前日に食べたスパイシーな食事によって引き起こされた匂いかとお互いを疑い合っていたが、この匂いは紛れもなく硫化水素であると言える」と綴られている。
硫黄がこういった場所で見つかるのは非常に珍しいのだ。通常硫黄は温泉地帯・火山・岩塩ドームなどで見つかる物で、北極に近いこういった場所で硫黄が見つかるのは極めて稀である。後々、科学者たちはこの土地の地下に塩水が走っており、そこに流れる硫化水素を食料とする微生物が硫黄だけを残していたという事を発見したのである。
これは木星軌道にある氷の惑星「エウロパ」に近い状況であり、エウロパのような星にも生命が宿っている可能性を示唆している。NASAがこの可能性を調査するに必要なのはたった6億2830万キロメートルの旅だけである。
via:neatorama/ translated riki7119 / edited by parumo
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コメント
1. 匿名処理班
>想像上の世界においては、地球上でも異世界を感じるには十分の場所がある。
なんか変
2. 匿名処理班
現時点で火星やエウロパに生命がいるかは分からないけど、少なくとも地球のこういう場所の生命は火星やエウロパでも生きていけるのかもね。
3. 匿名処理班
逆に地球上の平均的な環境を部分的に持つ地球以外の惑星は無いのかな?
4. 匿名処理班
日本にもでかいクレーターあるぞ。
侵食やらなんやらで見てもほとんど分からんけど。
5. 匿名処理班
この前何かの番組でやってたアルゼンチンのやつを期待したら無かった。
6. 匿名処理班
ん〜、ワクワクしてくゆね〜〜〜❣️
7.
8. 匿名処理班
なんてことだ、ここは地球だったのか