まほ「行くぞ!」アンチョビ「望むところだぁー!!」
- 2016年07月22日 22:40
- SS、ガールズ&パンツァー
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アンチョビ「何!?」
※若干の百合要素・オリ設定・独自解釈注意
編成戦車は互いにカルロ・ヴェローチェが4両 隊長車のセモヴェンテ1両の合計5両の編成とする
試合で使った戦車の修理費用はこちら側が提供することとする
もしこの試合でアンツィオが勝利すれば、P40の修理もこちらで請け負う
だが、もし我々黒森峰が勝利した場合はこちらのある願いを1つ、聞き入れてもらう
では、良い返事を待っている 黒森峰学園 西住まほ
ペパロニ「しかもよりにもよって黒森峰とッス!」
カルパッチョ「けど、向こうは慣れてないこちらの戦車を使うことになります…十分勝ち目はあるかと」
アンチョビ「…」
ペパロニ「ね、姐さん?どうしたんだい?」
アンチョビ「………」
アンチョビ「…………この試合、受けるぞ」
ペパロニ「わかりました!姐さんがそういうならあたしらは付いて行くっス!」
カルパッチョ「では、さっそくお返事を…」
アンチョビ「返事は私が書く」
アンチョビ「私が書きたいんだ、書かせてくれ」
カルパッチョ「は、はい」
アンチョビ(まさか…向こうから声をかけてくるとは…ね)
アンチョビ(まぁ、近々挑むつもりだったけど…)
アンチョビ(望むところだよ…まほちゃん)
まほ「ありがとう」
エリカ「対外試合をすると言っておられましたが…まさかアンツィオとは」
まほ「……悪いか?」
エリカ「いえ、どのような相手でも全力で戦う、それに対して不服なところはありません」
エリカ「ですが、なぜわざわざこちらに不利な条件や報酬を着けてまで?」
まほ「…気になるか?」
エリカ「ええ、気になります、それに我々が勝った時のこの一文も…」
まほ「それに関してはは…もう既に決めてある」
エリカ「そうなのですか?」
まほ「あぁ…今回は、私が指揮を執る」
まほ(なに?ウチの戦車でいきなり試合はさすがに難しいだろうから練習期間を3日設ける)
まほ(だから出来る限り速く来い…か)
まほ「優しいのは…相変わらずだな…」
まほ「一週間後が楽しみだよ…ちよちゃん」
ペパロニ「姐さん!どうしたんスか、思いつめたような顔をして」
アンチョビ「何、昔を思い出してただけだ」
ペパロニ「そういえば、アンチョビ姐さんはどうして名古屋からここまで来たんっスか?」
アンチョビ「忘れたのか!?前にも話したが…このアンツィオ高校の戦車道を救うためだ!」
アンチョビ「2年掛かってしまったが、もう私が居なくなっても大丈夫なくらいにはなったはずだ!」
アンチョビ「来年は私の出来なかった悲願のベスト4、じゃなかった!優勝を目指してくれよ!」
ペパロニ「はい!」
ペパロニ「しかし…黒森峰と試合って…なんでこのタイミングなんですかね?」
ペパロニ「というかウチと黒森峰って何も接点がないような気が」
アンチョビ「そうだな」
ペパロニ「そうっスよね…じゃあどうしてなんですかね?よくわかりません」
アンチョビ「…………」
アンチョビ「…まぁ、話してもいいか」
アンチョビ「…実はな…私は最初、アンツィオのスカウトの申し出は断るつもりだった」
ペパロニ「え?そうだったんスか!?」
ペパロニ「えええ!?それは初耳ッス!」
アンチョビ「しかも、当初の予定だとそのまま黒森峰に進学する予定だった」
ペパロニ「姐さんが…黒森峰に…考えたくもねぇっスね!」
アンチョビ「ペパロニ…カルパッチョを呼べ」
アンチョビ「いい機会だ、話をしよう」
アンチョビ「なぜ私がアンツィオに来たのか」
アンチョビ「そして、私、ドゥーチェ・アンチョビの中学時代と」
アンチョビ「その同級生、西住まほについて…な」
ペパロニ「…な、なんだってええええええ!?」
みほ「アンツィオと試合!私も見に行ってもいい?」
まほ「あぁ…もっとも、勝てるかはわからないがな」
みほ「お姉ちゃんなら大丈夫だよ!」
まほ「いや…私は昔、彼女に何度も負かされている」
みほ「え?」
まほ「…そうか、みほは別の学校に通っていたから、詳しいことは知らなかったんだな」
まほ「安斎智代美ことドゥーチェ・アンチョビは」
まほ「私の中学時代の同級生だ」
みほ「え・・・えええええええ!!!」
まほ「…昔話でもしようか」
アンチョビ「おぉ、来たか、それじゃあ、話を始めよう」
アンチョビ「西住まほ…」
アンチョビ「日本最高の戦車道の流派の一角、西住流を受け継ぐもの」
アンチョビ「彼女は素晴らしい戦車乗りだ」
アンチョビ「通信手、砲手、装填手、操縦手、車長」
アンチョビ「どれをやっても、超が付くほどの一流だった」
アンチョビ「自慢じゃないが、地元での戦車道で私はそれまで、誰にも負けたことがなかった」
アンチョビ「だが、戦車道に関することの全てにおいて、彼女は私の二段ほど上を行っていた」
アンチョビ「まさに、別格の存在だった」
アンチョビ「私は、井の中の蛙だったのさ」
アンチョビ「それでもなんとか自分を奮い立たせて、必死に努力して、3年の時には副隊長にまでのし上がったが…」
アンチョビ「最後まで、隊長にはなれなかったんだ」
まほ「隊長や副隊長に意見することも多く、よく可愛がられ、それと同時に努力家でもあった」
まほ「その努力のかいあってか、彼女はすぐに車長になった」
まほ「彼女の駆る戦車はいつも楽しそうに暴れていた…」
まほ「三年の時には、私が隊長、彼女が副隊長となった」
まほ「紅白戦では何度も彼女に負かされたよ」
まほ「一応、戦績は私の勝ち越しだがな」
まほ「…私は、中学の戦車道の全てにおいて頂点に立つつもりでいた」
まほ「西住流を受け継ぐものとして…当然のことだと思った」
まほ「だが…どうしても、彼女に勝てないものがあった」
みほ「…それって?」
まほ「……カリスマだ」
アンチョビ「当然だ、私は常に隊長を目指していたからな」
アンチョビ「まぁ、最後の最後まで、隊長の座に座ることはできなかったがな」
アンチョビ「隊長になれなかったまほちゃんとその日に約束したのさ…絶対に共に頂点を取る…とな」
アンチョビ「まほちゃんは少し笑いながら答えてくれた」
アンチョビ「そして、私達の学校は快進撃を見せて、とうとう全国大会の決勝戦への切符を掴んだんだ!」
ペパロニ「おふたりともすごいっス!」
アンチョビ「だが、実は決勝戦の前に……ある事故が起きたんだ」
みほ「確かに、アンツィオの士気は常に高かったです」
まほ「付いたあだ名が、仏の安斎、鬼の西住だ」
まほ「よく西住派、安斎派に分かれて、試合を行ったものだ」
みほ「あ、あははは…」
まほ「まぁそんな派閥のことなど気にすることがないほどに私と安斎は仲が良かった」
まほ「いつも戦車道と指揮、作戦の話ばっかりだったが、安斎と過ごす時間は・・・楽しかった」
まほ「…あの事故が起きるまではな」
みほ「じ、事故って…」
まほ「全国大会決勝戦の数日前、最終チェックとして戦った紅白戦の途中」
まほ「彼女の乗った戦車が砲撃の衝撃を受けて」
まほ「崖から転落した…」
みほ「・・・!!」
みほ「・・・」
まほ「全員一命は取り留め、意識も回復したものの、怪我の影響で彼女は1年半ほどの入院とリハビリを迫られた…らしい」
みほ「…らしい?」
まほ「病院に向かったその日に…安斎は…ちよちゃんは」
まほ「私の分まで精一杯頑張れ、だが決して無理はするな」
まほ「というボロボロの字で書いてある涙で濡れていた手紙を残して」
まほ「私達のもとから消えた」
コメント一覧
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- 2016年07月22日 22:51
- アンチョビが大洗に転校してくるSS見たいなぁ
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- 2016年07月22日 23:18
- 良かったけど…BOOOOOM!が…いつも気になる( ¯•ω•¯ )
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- 2016年07月22日 23:41
- まほチョビ推しときどき見かけるけどなんでだろう
あとゆかりんの名前…
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- 2016年07月22日 23:50
- 面白かった!
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