Facebook Connectivity Labが「世界の残りの数十億人にインターネットを届ける」ために開発していた無人飛行機「Aquila」が、初の試験飛行を成功させました。地上からエンジニアが遠隔操作し、96分もの間、大空にとどまっていたとのことです。
Facebookは過去数か月、Aqilaの1/5モデルでの試験飛行を繰り返してきました。そして6月28日、ようやく初のフルサイズモデルのテストフライトにまで漕ぎ着けました。
車輪付きの大きな架台に載せられたAqilaはピックアップトラックで牽引されつつ加速し、必要な速度に達したところで離陸。地上からエンジニアが慎重に操作し96分もの長時間、大空を駆け巡りました。これはAqulaが一度のフライトで飛び続ける2ヶ月間という数字に比べると僅かなものですが、もともと30分少々の初フライト予定だったことを考えると大成功と言って良さそうです。
またAqulaは着陸時にちょっとしたトラブルに見舞われたものの、ランディングは問題なく完了し、空力からバッテリーの機能パワーコントローラーなどのデータ収集やチェックを全て完了。そしてなにより操縦エンジニアの習熟飛行という面でも大きな成果を挙げました。
開発チームは次回以降のテスト飛行では翼に備えるソーラーパネルでバッテリーに電気を蓄え、それで夜間も飛び続ける試験など、チャレンジングな要素が待っているとしています。また高度も本番飛行と同じは1万8000m以上にまで高めたいとしています。
現在、太陽光発電による無人飛行の記録は約2週間とされます。FacebookはAqilaの当面の目標として、まずこの2週間の連続飛行を達成しなければならないとしています。
ちなみに、Facebook Connectivity Labと同じく地球上のネット未踏地域へのインターネット環境提供を目的とするLuminati AerospaceはFacebookより一足先に(有人ながら)ドローンのテスト飛行を成功させています。