総士「ここがIS学園か」
一夏もちゃんと登場します
そして僕は、彼らの祝福を、存在と無の循環を知った
――存在と、無の循環?何のことだ
僕の体は…もうほとんど残っていないんだ、一騎
――島に戻って2人で治療を受けよう。そうすればきっと
お前はそうしろ、一騎。僕はもうすぐ、いなくなる
――総士、何を言ってるんだ。やめてくれ総士
僕は一度、フェストゥムの側に行く。そして再び、自分の存在を作り出す
どれほど時間が掛かるか分からないが、必ず…
――総士!いるんだろ!そこにいるんだろ、総士…!総士!!
僕はここにいる。いつか再び、出会うまで
――ああっ…!総士ぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!
ミョルニア<今の私や竜宮島では、皆城総士の肉体を作ることは出来ない
皆城総士の肉体を作るには我々の力が必要だ
だが我々は皆城総士たちによって砕かれたことによりそれは出来ない>
甲洋<じゃあどうすれば…>
ミョルニア<我々の欠片がいずれ成長し、新たなミールが生まれる。
そこに私の持つ真壁紅音の知識と皆城総士のコアを託す>
甲洋<それは何時になる。総士は我々に痛みと憎しみを教えた
新たに生まれる我々の中には総士を消そうとする我々もいるはず
探さなきゃいけない、総士を助けてくれる新たなミールを>
甲洋<第一総士のコアは不安定な状態だ。
俺以外の我々が総士を襲う危険が付きまとっている今、
どちらかがコアを守りながら僕以外の我々と戦わなければならない
それでは新たな我々に託す前に総士が持たない>
ミョルニア<1つだけ託せる場所がある。以前より遥か遠くから我々に話しかけていたミールがいる
そこに一時的に皆城総士のコアを託す>
甲洋<その我々は総士を託せる我々か?それに一時的とはどういう事だ>
ミョルニア<遥か遠くにいるミールは既に人と共存している。皆城総士を託すことに問題はない>
そのミールは時間・時空を超えた世界に存在する。そこに至る経路は本来我々が通るもので人の体では肉体は崩壊する
よって皆城総士は新たに生まれるミールの下で改めて肉体を取り戻すしかない>
甲洋<それ以外に方法が無いのならば、総士を託そう。はるか遠くにいる我々に>
総士(この浮遊感…赤い液体……カプセルか?)
自分は今、甲洋や咲良が入っていたカプセルの中にいるようだ
総士(島に戻ってきたのか…?)
意識を失った時を思い出す
僕はフェストゥムの同化により肉体は失った
だがその直前自分に埋め込まれたミール因子を使い、フェストゥムのようにコアを作り出したことまでは覚えている
いつかそのコアを使い体を取り戻し、島に帰るために
そんな事を考えていると、外にいる人物に声を掛けられる
???「やっほ~、お目覚めかな?」
カプセルの中から声を掛けた人物を見てみる
僕より上の年齢の女性のようだが、まず目に付いたのはその服装だ
島の人間ならアルヴィスの制服を着ているはずだが、彼女のそれはかなり独特だ
なにやらウサミミの様な形をした機械のカチューシャが頭にあり、着ている服も童話に出て来そうな物だ
???「うん、バイタルその他もろもろ問題なし、そこから出してあげるね」
そう彼女が言うと、僕の入っていたカプセルが開かれた
カプセルを出て自分の体を確認する
この体はしっかりと僕の記憶通りの体のようだ
一騎が教えてくれた、僕が僕である証であるこの左目も
そーれーと、君の服は私が用意したからそれを着てねキャッ♪」
そういって彼女は部屋を出て行った
流石に見ず知らずの女性に目の前で裸を見続けられるのは気恥ずかしいので正直助かる
そばに用意された服を着るために手に取ってみると、中世貴族のような派手な装飾の服だった
彼女の服装センスはかなり変わっている(お前が言うな)何やら空耳が聞こえたが無視する
他に無いのでその服を着ながら考える
どうやら彼女は束という名前らしい
僕の覚えている限り島にそのような名前の人物に心当たりはないが、名前からしておそらく日本人なので人類軍でもないようだ
そこから予想するに、彼女は僕がいた時より未来に生まれた可能性が高い
一体どれほどの時間が流れたのだろう
総士「一騎…」
かつての友の名を呟く
あの時、一騎との再会を約束した
甲洋の助けで僕たちはフェストゥムの無の世界から脱出できた
しかし僕ほどではなかったが一騎も酷い同化現象に襲われていた
考えたくはないが仮に回復したとして、そう長く生きられるとは思えない
総士「一騎、無事でいてくれ…」
だがたとえどれだけ可能性が低くとも願うしかなかった
大切な友との再会を
束「着替え終わったみたいだね!じゃあ積もる話もあるだろうし一緒に食事しながらお話しよっか♪」
そういって彼女が移動するので後を付いていく
通路を見てみるが、全く見覚えがない
僕の記憶にあるアルヴィスとは内装どころか、通路自体が全く別物だった
束「も~、君さっきから考え事ばっかで私と全然話をしてくれなーい」
このまま1人で考え込んでいても仕方がないので彼女に聞こう
総士「ここは一体何処ですか?貴女は竜宮島の人ですか?今は西暦何年なんですか?」
束「ちょっとー、確かに話そうって言ったけどそんな一気に質問しないでよー
あ、着いた着いたさあ中に入って―」
どうやら食堂に着いたようで
中に入るともう1人の銀髪を三つ編みにした女性がサンドイッチ等の軽い食事を用意していた
その女性に案内されて席に付く
束「あ、そういえば名乗ってなかったね。私は天才科学者の篠ノ乃 束さんで、その子は私の娘のくーちゃん」
クロエ「クロエ・クロニクルです」
2人からそれぞれ自己紹介されたので、僕も名乗る
総士「皆城 総士です」
総士「では束さん、さっきの質問ですが」
束「むー釣れないなあ、そんなんじゃモテないぞ」
そう言いつつ彼女が食事を始めたので僕も食べる
束「ありがとねくーちゃん」
クロエ「いえ、今回は束さまの用意して頂いた物を並べただけですので」
束「もーママって呼んでって言ってるのにくーちゃんも冷たーい」
わざとらしく頬を膨らまして拗ねている
束「質問に答える前に聞くけどそーくんって平行世界とかパラレルワールドって知ってる?」
総士「ある出来事が発生したか否かで世界が分岐するという、理論上でのみ存在するものですか?」
束「うん、厳密には違うんだけど君にとってはここはそのパラレルワールド。すっごいでしょ!」
総士「なっ!」
束「あのカプセルに入ってる時にそーくんの記憶を見させて貰ったけど
フェストゥムだっけ?それとの戦いに人生の全てを捧げてたんだね
でも安心!この世界は人を滅ぼそうなんてするフェストゥムなんかいないんでーす!」
食事の手を思わず止めてしまう
彼女から発せられた言葉の突飛のの無さに理解が追い付かない
束「理解は出来ないと思うけど順応性を高めてあるがままを受け入れてね
まあそーくんはこれを見ればすぐに分かると思うよ」
彼女とリモコンをもって操作をすると天井からモニターが現れ映像が映し出される
『はーい、こちら人気の喫茶店@(アット)クルーズでーす』
女性アナウンサーが喫茶店の取材をしている映像が映し出される
喫茶店の窓の外ではカメラに映ろうとしているのか多くの人が集まっている
束「おーあのパフェおいしそー!ねぇねぇくーちゃんとそーくんの3人で食べに行かない?
できれば箒ちゃんとちーちゃんといっくんも誘いたいんだけどなー」
束さんが話しかけているが頭の中に入ってこない
『では今日の全国の天気ですが…』
今度は気象予報士が日本全土の今日の天気予報を伝えている
総士「信じられない」
思わず口にしてしまうが受け入れざるを得ない
平和なのだここは、この世界は
食事を終えた後束さんに声を掛けられる
総士「ええ、どうにか」
束「ならオッケー!じゃあそーくんにはこの束さん直々にこの世界について説明しなきゃね」
片付けをクロエに任せ、別の部屋に向かうため2人で移動する
フェストゥムのいた僕の世界については僕の記憶を見て大体知ることが出来たので必要ないといった
頭の中を見られることは文句を言える立場ではないし、フェストゥムに関する説明をしなくて済むのは助かる
そして束さんから今僕がいるこの世界について説明される
西暦で言えば僕の本来いた世界よりかなり昔だが、僕の知る歴史と異なる存在がある
飛行型パワードスーツ《インフィニット・ストラトス》通称が≪IS≫
本来は宇宙空間の探査などを目的とした物だが、ある事件を境に世界中に兵器として普及
現在は表向きはスポーツ用のものとして扱われる
ISの最大の特徴は女性には扱えないというのだ
そしてある常識が出来上がってしまった
【ISがあれば男なんかより女の方が強い】
このことが影響し女尊男卑が蔓延っている
政治などは今でも一応は男が中心となっているが
それはただISが普及する前の名残で政策などは女性優位の物が多い
社会の権力者はほぼ女性になるのは近い将来確実に来るという事らしい
束「だからそーくんは外へ出かけるとき気を付けてね。ま、そんな事も無くなるんだけどね」
総士「どういう事です?」
束「もうすぐ分かるよ」
そういって無邪気な笑顔を僕に向けてきた
今度はまた別の部屋に案内される
中に入ると、見た事のない機械が何かを造っていた
そばには完成図と思われる映像がモニターに映されていた
先ほど説明されたISのようだが見た瞬間それが何かを理解してしまった
丸みのある長い腕にバイザーを持った爬虫類のような形状の頭部パーツ、これは…
総士「まさか、ファフナー?」
束「半分正解!そーくんのいた世界の技術を知った私はすぐにそれをISに転用したんだ
そうして出来た異なる技術を一体化した全く新しいIS
名前は向こうの名前を頂いて≪ファフナー・ノートゥング≫って名付けたの」
総士「なぜこんなものを造ったんです!!」
声を荒げて束さんに問い詰める
束「何言ってるのそーくん、私は科学者なんだよ
こんな新しい技術を知って試さない訳にはいかないじゃない」
総士「ファフナーは平和を守るための力だ!
元から平和なこの世界には必要ない、いやあってはいけないのにあなたは…!!」
穢された気がした
島の平和を守るため、ファフナーに乗って犠牲となった仲間たちを
束「そーくん落ち着いて」
僕をなだめるように言う
束「そーくんにだけは教えてあげる。私のとっておきの秘密」
その言葉と共にモニターに映し出される映像
無意識に除外していたこの世界には存
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