ジョジョの奇妙な冒険DU第17話「岸辺露伴の冒険」感想
パッと見では南斗水鳥拳のような露伴先生の指捌き。今回の露伴先生のカラーリングが青系統なのもレイっぽさに拍車をかけます。
そう言えば、ちょっと前まで露伴先生は、初期のレイにも劣らぬ悪人面を連発していました。
だからドーダコーダ言うワケではありませんが、憑き物が落ちたようにすら見える岸辺露伴の冒険の感想です。
よろしくお願い申し上げます。- ここだよ康一君♡
- 勝手に語尾にハートマークを付けたくなるほど、乙女チックな登場の仕方をした露伴先生。
隠れて声をかけて康一君を驚かせるだなんて、なかなかのモテカワぶりです。由花子さんだったら、多分こうはいきません。
由花子さんなりに色々な誘惑を考えたとしても、結果として髪の毛を使って康一君を捕縛するのが由花子流な気がします。
何にしても、突然来てびっくりさせてきた露伴先生を相手に康一君は「岸辺露伴ーッ!?」とフルネーム呼びで
死ぬほど驚いています。実際、露伴先生に殺されかけたので無理もありません。 - 君とは気が合う感じがする。そう思わないかい? フッ
- このように言葉を投げかけておきながら、康一君からの返答は一切求めていない露伴先生。ナイスなワガママ。
この後も、頭を下げていないのに「頭を下げて頼んでいるのに」等々の素敵なワガママぶりを発揮します。
しかし、露伴先生がここまで強烈にワガママを押し通す相手は康一君ぐらいであろう事を思えば
むしろ康一君側の抱擁力がハンパないという証拠になるはずです。多分、きっと。この、甘えさせ上手。
断じて、康一君は相手が誰であろうと誘われたら、拒むことを知らないスキモノ野郎というわけではないはずです。
とは言っても、自分に危害を加えた相手の誘いにホイホイついていくのは間田先輩の時に続いてこれで二度目。
意外と、康一君は懲りない性格をしているのかもしれません。 - 左がオーソンだ
-
いきなりの写真で恐縮ですが、上記の写真は、その昔にジョジョ展に行った時に撮影したものです。
ちなみにLAWSONのトラックが止まっている時にわざわざ写真を撮ったのは、私の単なる悪意です。
今年の仙台七夕まつりで、またオーソンが出現するそうですので興味がある方は行かれてはどうでしょうか(申し訳程度の宣伝)。 - 子供が踏んづけた犬のウンコ
- 今回の割と重要な道標なだけあって、ガチのウンコ描写でした。ウンコは流石に黒塗りの修正は必要ないでしょうし
黒塗りにしたところで、ただの黒いウンコです。アラレちゃんやソフトンのようにピンクにならなくて本当に良かったです。 - ひょっとしてスタンド攻撃を受けているのかもしれん
- ゴルゴムの仕業や蟲の仕業と肩を並べるレベルの「新手のスタンド使いの攻撃」という圧倒的な緊迫感。
原作漫画ではもう少し迷ったり、一人で引き返したはずの康一君が露伴先生の背後に回ってしまったりと
さらに異常現象が発生した末に露伴先生がスタンドのせいにするのですが
それが無い分、アニメ版での「スタンド攻撃を受けているかもしれん」発言が少し唐突な気もします。
しかも、今回は(一応は)スタンドのせいではありませんでした。 - 空中で何かに触られた!?
- 完全に小動物的な挙動をして康一君にくっつくAct1がキュートでラブリーですが、スタンドが本体に隠れてどうする。
康一君が意図的にエコーズを自分の近くに戻したとも取れますが、Act2やAct3のそれぞれの発現時のスタンドの挙動からして
康一君の無意識的な操作時に、エコーズが自我を持ったような振る舞いを見せるのかもしれません。何にせよカワイイです。
程度は違えど、涎を拭くパープルヘイズと同じようなものでしょう、多分。
また、飛行能力を持っているスタンドというのは便利だとも分かる場面です。
遠隔操作型だからと言ってどのスタンドも飛べるとは限らないでしょう。エコーズが何故飛べるのかは
「飛べると信じているから飛べる」というような感じでしょうか。まさにスタンドは「出来て当然という精神力」です。
しかし残念ながら、鬼太郎と一反木綿みたいに、康一君本体を乗せてエコーズが空を飛ぶような場面は出てきません。
いくら康一君の体重が軽くても、エコーズに流石にそこまでのパワーは無いのか、ただ単に披露する機会が無かったのか。
披露されても、あまりにも絵面がファンシーすぎて、ロマンホラーたるジョジョの奇妙な冒険っぽくないかもしれません。 - ポッキー占い
- 鈴美お姉ちゃんが適当なこと言ってるわけではないとすれば、ポッキー占いが凄い
あるいは杉本鈴美の知る4歳の露伴が既にワガママな性格だったとも考えられます。
後者が正解だとすれば、このシーンは露伴と鈴美の関係を示す、ちょっとした伏線だとも受け取れます。
とは言え、大人露伴はそもそも初対面の人間相手だろうと自身の我儘オーラを隠そうともしていなさそうです。 - お嬢ちゃんの手ってスベスベしてて可愛いね
- 犬のフリして少女のベッドの下で何十分も潜んだり、手をペロペロする吉良さんマジ変態の極みです。
しかも多分、ずっと勃起しっぱなしであったでしょうし、もう限界ぶっちぎりの変態さんです。
これが生きた人間の所業だというのが、リアルガチな薄ら寒い恐怖を抱かせます。まだお化けや妖怪の方がマシにすら思えます。
証拠は一切残していなかったそうですので、一応、絶頂は迎えていないっぽいのが救いでしょうか。 - 逃げるぞ康一君!
- 少女の幽霊相手に全力疾走で逃げる露伴先生。カッコ良いのかカッコ悪いのか分かりませんが
パニくって動けない康一君を片手で引っ張り上げて走り続けます。そして、その康一君はまるで風にたなびく洗濯物のよう。
康一君が軽すぎるのか、露伴の火事場の馬鹿力か。ヘブンズドアーで破り取られた康一君の記憶のページは
戻っていましたが、体重の方は実はまだ完全に戻っていないのではなかろうかとすら思えます。
しかし、これならやっぱりエコーズが康一君を乗せて空を飛ぶというファンタジーも実際は実現可能なのでは。 - これと同じ傷口を負って!
- 吉良吉影の殺害方法は、漫画での以降の紙面上では割とスタイリッシュな爆殺が多く描写されていましたが
いずれもその時の吉良は追われる立場で、趣味を全開で楽しめる状況ではないため、即爆破するという手段だったのでしょう。
鈴美さんの供述通りに考えるならば、平常時の吉良は先ず犠牲者と会話を楽しみ、次に深く長い傷を負わせ
最後に爆破して証拠隠滅というのがルーティンだと思われます。どう考えても、ぶっちぎりでアウト。 - 生きてる人間が町の誇りと平和を取り戻さなければ
- 恐らくは目の前の露伴が、自分が逃がした子供であると分かっているにも関わらず
その辺りの事情を一切、露伴に対して明かそうとしてこない鈴美お姉ちゃんの心中は複雑です。
露伴にとってトラウマレベルの過去を思い出させるのは良くないと思っていたのか
それとも、自分が露伴を助けてあげた話を言ってしまうのは恩着せがましいと考えていたのかもしれません。
露伴や康一に吉良の事を頼むという行為は少なからず彼らを死地に向かわせる行為のようでもあります。
自分が命を投げ打って助けた少年を死地に送る心苦しさ、というのは流石に大袈裟でしょうか。
それでも涙ながらに、小宇宙を爆発させたような後光を醸しつつ言い放った上記の鈴美さんの台詞に
彼女の思いが全て集約されています。これには冷たい態度を取り続けていた露伴ちゃんもグゥの音すら出ませんでした。 - 信用していいかどうか灰色の人
- 逆に言うと、康一君の中では露伴先生は真っ黒でアウトな存在ではなくなっているということです。
何度も同じ感想ばっか書いている気がしますが、自分を殺しかけた相手を灰色で済ます康一君マジ聖人君子。 - 自分の遠い記憶と運命は読めない
- ラスボスと因縁があるのは主人公だと相場が決まっているのですが、吉良と一番の因縁があるのはまさかの露伴。
仗助の祖父が行方不明者の捜査もしていた程度の因縁は、仗助と吉良の間にありそうですが、それでも
露伴の件の方がインパクトは大きいです。とは言っても、吉良はそもそも杜王町その物に対する破壊者でもあるわけで
一方で仗助は町の守護者になると宣言していましたから、その相反するスタンス自体が二人の因縁と言えるかもしれません。
大雑把な図式としては「吉良」VS「杜王町の人々」みたいにも言えそうです。
三部ではDIOという、皆が色々貸していた巨悪相手に承太郎が代表して鉄槌を下したのに対し
四部は吉良という巨悪に色々貸していた皆が、皆して戦っていくようです。
以上、アニメーションで見ると吉良さんの行動がヤバすぎて軽はずみに弄り倒せる気がしない今週の感想です。
本当にありがとうございました。
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