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モバP「乙倉ユウキの可能性」|エレファント速報:SSまとめブログ

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モバP「乙倉ユウキの可能性」

3:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/27(水) 21:31:44.23 ID:gmnTMmYD0


――――――



悠貴「お疲れ様でしたっ、プロデューサーさん! お先に失礼しますねっ!」


P「ああ。お疲れ様。気をつけて帰って……ん? どうした悠貴。急いでるようだけど、何か用事か?」


悠貴「あ、はいっ! そうなんです! 実は、今日は家に帰ったらゲームするんですっ!」

P「え? ゲーム? ……。えっと、今ゲームって言ったか?」

悠貴「そうですっ。今、すごくハマってるゲームがあるんです! 楽しいですよ!」

P「え、ゲームって、その……いわゆる、テレビゲーム、ってやつの事か? マリオとか、ポケモンとか」

悠貴「はいっ。そんな感じですけど……どうかしましたか? もしかして、アイドルがゲームとか、あまり好ましくないとか……」

P「あ、いや、すまん。そういう事じゃないんだ。全然悪いことはない。そうじゃなくて、なんだか悠貴がゲームするイメージがなくて。あまりインドアな趣味はないと思ってたんだが」





4:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/27(水) 21:32:30.98 ID:gmnTMmYD0


悠貴「そんなことないですよ? 私、ゲーム大好きですっ!」

P「そうなのか? へえ、意外な事実を知ったな。まあこっちが勝手にイメージ持ってただけだが……。ちなみに、どんなゲームするんだ?」

悠貴「MMORPGですっ!」

P「えっ」

悠貴「え?」



P「……。えっと、何度も驚いてすまない。今度は、意外なジャンルが出てきたから驚いてしまった」

悠貴「そ、そんなに意外でしたかっ? 私は大好きなんですけど」

P「あ、ああ。俺もちょこっとやった事はあるし、面白いと思うが……まさか悠貴が、な。すごく意外だ。正直、さっきから驚きっぱなしだ」



P(最近の女子中学生の間では、当たり前なのか? ううむ、流行のリサーチ不足だな。俺もまだまだ勉強が足りないな……。よし。ならリサーチも兼ねて、悠貴にいろいろ聞いてみよう)





6:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/27(水) 21:33:10.51 ID:gmnTMmYD0



P「……とりあえず、俺のことはいいんだ。気にしないでくれ。それより悠貴、今やってるのはどんな感じのゲームなんだ?」

悠貴「どんな、ですか? えっと、そうですね……かんたんに言うと、妖精の国を冒険するゲームっていう感じでしょうか」

P「妖精の国? じゃあプレイヤーは妖精になるのか?」

悠貴「そうですっ。妖精だから、空も飛べるんですよっ! それがすっごく気持ち良くてっ!」

P「へえ。それは楽しそうだな」

悠貴「はいっ。それに、同じ妖精でも火とか水とか、色んな種族があるんです」

P「なるほど。それは自分で選べるってことか。ちなみに悠貴はどの種族にしたんだ?」

悠貴「闇妖精の、インプですっ!」

P「や、闇?」

悠貴「はいっ!」

P「そ、そうか。闇か。うん。きっと、可愛い衣装が好きな悠貴なりの、グッときた何かがあるんだな」

悠貴「そうなんですっ! インプの特徴はですね……あっ!?」

P「? どうした」




7:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/27(水) 21:35:34.93 ID:gmnTMmYD0


悠貴「ご、ごめんなさいっ! もう帰らなきゃ! 今日はギルドのみんなと約束してるんですっ! 遅刻しちゃいますっ」

P「そ、そうなのか。悪かったな、引き留めてしまって」

悠貴「い、いえっ! プロデューサーさんは悪くないですっ! 私こそ長々と説明してしまったので、お仕事の邪魔を―――」

P「いや、俺は大丈夫。それより、早く帰ったほうがよくないか? 約束……」

悠貴「ああっ!? そ、それもそうですねっ! 帰りますっ! おっ、お疲れ様でしたーっ!」ダッ!



P「お疲れー……」



P「…………」





8:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/27(水) 21:36:54.03 ID:gmnTMmYD0



P「……MMOか。悠貴の意外な一面を知れたな」

P「悠貴があれだけハマるゲーム……ちょっと気になるな。俺もやってみようかな」

P「どれどれ。なんてゲームだ? ちょっと検索を―――あ、しまった。肝心のタイトルを聞き忘れてしまった……まあ、明日聞けばいいか」カタカタ

P「キーワードだけでも出るかもな……MMORPG、妖精、空を飛べる、インプ……っと」カタカタ


P「……おっ、出た出た。ええっと……ん? ああ。なんだこのゲームか。これだったら、タイトルだけなら俺も聞いたことあるな」

P「社会人になってから、こういうのは久しくやってないな。学生の頃は、俺もよくやってたなぁ……ん?」

P「検索候補に……闇妖精の、凄腕プレイヤーの噂ってのがあるな。闇妖精、インプか。悠貴と同じ種族だな。なになに?」

P「……11連撃の、オリジナルソードスキル……絶剣? へえ、こりゃあすごい。有名プレイヤーとなると、こんな異名までつくのか。カッコいいな。どうせやるなら、俺もこのくらい強くなりたいもんだ」

P「えっと、プレイヤー名は……」





9:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/27(水) 21:37:39.34 ID:gmnTMmYD0



P「―――え」



P「…………」



P「……。いや。さすがに本名ではやらないよな。ネットは怖いからな。うん。他人他人。きっと同じ名前の違う人だな。きっとそうだ。うんうん」


P「…………」





P「……一応、もうちょっと調べてみるか」






―――その1 マザーズ・ロザリオ 終わり―――




10:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/27(水) 21:38:25.68 ID:gmnTMmYD0


――――――



P「悠貴って、陸上の他にも何かやってるスポーツとかあるのか?」

悠貴「陸上以外で、ですか?」


P「ああ。悠貴って、傘の上で枡を回せるくらい器用だからさ。走るだけじゃなくて球技とか、他の事もなにか始めてみてもいいんじゃないか?」

悠貴「んー、そうですねー……」

P「いっそのこと、格闘技でも始めてみるとか……いや、さすがにそれは無いか。今まで経験ないだろうし、アイドルの女の子がいきなり格闘技ってのも―――」

悠貴「経験ありますよっ」


P「えっ」


悠貴「格闘技、やったことありますっ! というか、今も習ってますっ!」

P「そ、そうだったのか!? 知らなかった……」

悠貴「内緒にしてたわけじゃなかったんですけど……すみませんっ」





11:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/27(水) 21:39:19.94 ID:gmnTMmYD0


P「そうか、格闘技か……すごいな悠貴は。色んな事にチャレンジしてるんだなぁ……。ちなみに、何を習ってるんだ?」

悠貴「八極拳ですっ」

P「は!?」


悠貴「えっ!? な、なんですかっ?」


P「え……あっ、ああ! そうか太極拳か! なるほどな、うんうん! 確かに体操みたいにゆっくりとした動きで、健康にもいいって言うしな―――」

悠貴「ちがいますよっ! 八極拳です、八極拳っ!」

P「……。そ、そうか。八極拳か」

悠貴「はい! 八極拳ですっ! にのうちいらず、ですっ!」

P「お、おう」



P(聞き間違いじゃなかった)





12:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/27(水) 21:41:10.96 ID:gmnTMmYD0



P「えっと……その、八極拳ってのは、どんなことを習うんだ?」

悠貴「もちろん格闘技なので、色んな技を習いますよ!」

P「わ、技か。……技って、いうと、例えば?」

悠貴「最初に習ったのは、鉄山靠ですね! 上手く出来るようになった時は、すごくうれしかったです! あとは連環腿とか、裡門頂肘とか、白虎双掌打とか……あっ! この間は、やっと猛虎硬爬山ができるようになりましたっ!」





13:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/27(水) 21:41:48.93 ID:gmnTMmYD0


P「そ、そうなのか。すごいな悠貴は」

悠貴「そんなことないです! 道場の先生にはいつも、『10年早いんだよ!!』って叱られて……お恥ずかしいですっ」

P「厳しい先生なんだな」

悠貴「でも私、頑張ります! いつかは先生みたいな、きれいな連携の、崩撃雲身双虎掌が打てるように……っ!」

P「そ、そうか。ま、まあ真面目にやってれば、いつかは叶うさ。頑張れよ悠貴」

悠貴「ありがとうございますっ! プロデューサーさんが応援してくれたら、もっと頑張れそうですっ! えへへっ」

P「それはよかった……ははは……」




P(ガチの実戦格闘技のような気がするのは、俺だけか? いつか悠貴が虎になりそう……)





―――その2 愛がたりないぜ 終わり―――




14:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/27(水) 21:42:21.08 ID:gmnTMmYD0


――――――



悠貴「……はあ」


P「?」


P(なんだか……レッスンから帰ってきてから元気がないな。なにかあったのか?)


P「悠貴、お疲れ様。どうした? なんだかいつもより疲れてるんじゃないか?」

悠貴「あ。プロデューサーさん。お疲れ様です……」

P「今日のレッスン、きつかったか? それとも、何か悩み事でも?」

悠貴「……えっと。その、ですね」

P「うん」

悠貴「あの、プロデューサーさん。私って……その、個性が無い、ですよね?」


P「……うん?」





15:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/27(水) 21:43:11.65 ID:gmnTMmYD0


悠貴「私って、ちょっと背が高いだけの、普通の女の子ですし」


P(……言ったら悪いけど、中一で164cmは、ちょっとじゃないと思うが)


悠貴「アイドルって言ってもまだ新米で、私はジュニアモデルの経験しか無いし」


P(そんな経験のある女の子も、そうそういないと思うが)


悠貴「趣味だって、普通だし」


P(ミックスジュース作り……は、普通、なのか? 普通といえば普通だが、中学生の女子はみんな嗜んでるもんなのか?)


悠貴「岡山県出身だし」


P(え、それは無個性と言っていいのか? 同郷の人、みんな敵に回すんじゃないか?)


悠貴「天秤座だし」


P(それも敵が増えるんじゃないか? 星座カーストの話か?)





16:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/27(水) 21:43:53.62 ID:gmnTMmYD0


悠貴「こんな私だから、なんとか個性的なキャラを目指そうと思って、さっきの演技力レッスンの時に頑張ってみたんですけど……」

P「頑張ってみた? ええっと……つまり、悠貴なりに色々考えて、レッスンで試してみたけれど、それが裏目に出てしまった。ってことか?」

悠貴「はい。失敗しちゃいました……えへへ」

P「なるほど。そういうことだったか」

悠貴「…………」


P「……まあ、うん。とりあえず、悠貴に個性があるかないかって話は置いておくとして」



P(充分個性的だと思うが、今の悠貴は何を言っても納得しないだろうし)





17:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/27(水) 21:46:04.99 ID:gmnTMmYD0



P「考えて考えて、それで頑張った結果、空回りしてしまった。って事なら、そんなに落ち込む必要はないんじゃないか?」
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    コメント一覧

      • 1. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2016年07月27日 23:40
      • 俺の名前もユウキ

        つまり俺はアイドル…?
      • 2. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2016年07月27日 23:43
      • つまんね
      • 3. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2016年07月27日 23:45
      • ※1
        アンパンマンの友達の片割れである可能性もあるな
      • 4. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2016年07月27日 23:54
      • 事務所仲間にToloveるしちゃう可能性もあるわけか
      • 5. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2016年07月27日 23:55
      • ※2おっ夏休みニキやんけ

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    ありがとうございます(`・ω・´)

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