【SS】海未「ことりの力」
いえ、その前兆は昔からあったのですが……
それは……
これです。
私が幼かったから体重が少なかったと言うのなら、ことりも幼かったので大きな力は無いはずです!
しかも掴まる所も無いような木の幹を……。
自分と同じくらいの質量を持った物体――この場合は私ですが――を背中に背負ったまま、この状態をとれるのは明らかにおかしいと言えるでしょう。
問題は別にあります。
そう……例えば……
絵里「部室の大掃除をするわよ」
にこほのりん「えぇー」
海未「そろそろ整理をしないといい加減部室が狭くなってきましたしね」
にこほのりん「ぶーぶー」
希「言うことを聞かない子にはワシワ――
にこほのりん「全身全霊をかけて手伝わせて頂きたく存じます」
希「よろしい」
花陽「うぅっ……重いです……」フラフラ
ことり「かよちゃん大丈夫?」ヒョコッ
花陽「あ、ことりちゃん。この机を動かそうとしてたんだけど重くて……。手伝ってくれる?」
ことり「うん、いいよ♪」
花陽「ありがとう!」
ことり「よいしょ」ヒョイ
海未「!?」
ことり「そんなことないよぉ」ブンブン
花陽「ことりちゃんは凄いです!」
ことり「やだぁ、かよちゃん♪」
キャッキャ
ウフフ
いやいやいや、か弱くて女の子らしいことりがまさか……
チラッ
嘘ではないようです……。
ことりの腕に筋肉はそんなについてはいないようですが、どうしたのでしょうか。
あ、あとことり。机を持ったまま手をブンブン振るのは止めてください。
最悪死にます。
-----
-----とある休日-----
にこぱな「スクールアイドルの特別番組!?」
絵里「えぇ。各地のスクールアイドルを集めた特番で、関東代表としてA-RISEと共に選ばれたのよ」
にこ「嘘じゃないのよねっ!」
花陽「そうですっ!嘘だったら……な、泣きます!」
絵里「な、泣くのね……。嘘じゃないわよ。ほら、この紙」ピラッ
絵里「」ビクッ
真姫「うるさいわね……」
凛「凛はこっちのかよちんも好きだにゃー」
にこ「花陽っ!」
花陽「にこちゃんっ!」
にこぱな「やったよ!やり遂げたよ!!」
穂乃果「それ私の台詞!」
にこぱな「あ゛ぁ゛ん゛?」
絵里「ひっ……ごめんなさい……」
真姫「にこちゃん落ち着いて」
凛「かよちんも熱くなりすぎだよ」
にこぱな「あっ……ごめん(なさい)」
絵里「リーダーの穂乃果だけ決めていたわ。……けど、あと2人も決定ね」
にこぱな「っしゃあ!」ガッツポーズ
希「うーん、あと1人かぁ……」
絵里「あの2人が暴走しないように止められる人がいいと思うわ」
希「となると、海未ちゃんやけど」
海未「すみません。その日は家の用事があって……」
絵里「私も外せない用事があるのよね……」
希「うちも用事あるし……」チラッ
真姫「止められるわけないわ」
凛「凛も、かよちんだけだったらなんとかなるけど……」
希「となるとことりちゃんかぁ」
ことり「こ、ことりっ!?」
絵里「そうね、ことりもいざと言う時にはやってくれるだろうし」
希「というわけでお願いなー」
ことり「は、はぁい……」
海未「今日はあの番組の放送日ですか、するべき事は終わらせましたし寛ぎながら見ましょう」
テレビポチッ
MC『さぁ始まりました!"スクールアイドル~仁義なき戦い~"!』
海未「なんというタイトルですか……」
MC『この番組は、全国のスクールアイドル同士が様々な競技で戦うというコンセプトです!』
海未「出演者がスクールアイドルである意味はあるのでしょうか……」
A-RISE『どうも!』
MC『意気込みを教えて下さい』
ツバサ『パフォーマンス以外でも1位をとるのはこのA-RISEよ!』
MC『おおっ、それは優勝宣言ということでよろしいでしょうか?』
あんじゅ『もっちろん♪』
英玲奈『出るからには全力を尽くそう』
海未「随分強気な発言ですね。やはり強者の余裕というやつでしょうか……」
ことほのにこぱな『どうも!』
海未「あ、穂乃果達です」
MC『先程A-RISEが優勝宣言をしましたが?』
穂乃果『そんなの関係無いよ!私達のベストを尽くします!』
海未「ふふっ。穂乃果らしいですね」
海未「何ですかこの番組……。対決の内容が『リアクション対決』に『料理対決』、『大食い対決』や『にらめっこ対決』なんて……」
海未「スクールアイドルならスクールアイドルらしくのど自慢やダンス対決で良かったではないですか……」
MC『続いての対決は――"力持ち対決"です!』
海未「力持ち……もしや」
MC『レベル表はこれです!』バン!
レベル/内容
1/握力20kg
2/バーベル上げ20kg
3/バーベル上げ30kg
途中省略
8/りんごを握力で潰す
9/トラックを引っ張る
10/飛行機を引っ張る
海未「測る筋力をどれか1つに統一して欲しいですね」
ことり『はい!』
MC『μ’sの南ことりさん!ふわふわした方で、μ’sの中でも女の子らしさは断トツという彼女ですが……レベルはどうしますか?』
ことり『10で』
MC『で、出ました!いきなりレベル10です!』
海未「ことり……」
ことり『はいっ!』
穂乃果『ことりちゃんなら大丈夫だよ!』
MC『気を付けて下さいね。では、スタート!』
ことり『はいっ♪』グイン
海未「」アングリ
MC『おぉぉぉぉ!!!1回引っ張っただけで数mも動かしました!』
ほのにこぱな『流石ことりちゃん!』
ことり『えへへ……』
はい、大体予想はついていました。
これは違和感持ってもおかしくはないでしょう。
何故μ’sのみならず(いや、それはそれでおかしいのですが)他の方々は受け入れているのでしょうか。
私がおかしいのでしょうか。
もう……休みましょう。
-----
-----とある日の朝-----
穂乃果「おーい、海未ちゃーん!」ブンブン
ことり「穂乃果ちゃん待ってぇー」
海未「二人共、おはようございます。穂乃果は少し落ち着いたらどうですか」ハァ
ことり「おはよう海未ちゃんっ」
海未「えぇ、おはようございます」
穂乃果「よし、挨拶も終わったしレッツゴー!」ダッシュ
海未「もうっ、穂乃果っ!」
ことり「あはは……」
海未「穂乃果は勝手過ぎます」プンプン
ことり「あの元気なところが穂乃果ちゃんの良いところだから……」
海未「まぁそうですね」フフッ
穂乃果
コメント一覧
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- 2016年08月01日 00:01
- 力って…脳トロみたいなことかと思えば筋力かよ
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