モバP「パッションなお嬢様」
『また何か文句でもあるのかしら?』
『少しは周りのことも見たらどうだ?』
『はっ、くだらないわね。私があの愚鈍に合わせて程度を下げる必要は無いわ。何度も言わせないで』
『天使の歌声なんて言われてるっていうのに…周りに合わせろとまでは言わないが周りを引っ張ることすら出来ないか?』
『あなた達みたいな豚を引っ張るですって?リードをつけてなら引き受けてあげるわ』
『当然よ。そもそも聖歌隊も私にとって人生の暇つぶしの一つ以上の意味はないわ。人生は暇つぶしよ』
『はぁ…聞いてくれないか』
『良い加減諦めなさい。私に合わせられないのがいけないのよ。そもそもそういうあなたはどうなの』
『どうっ、て?』
『私が口をきいてあげる価値があるのかしら?豚とは違って私に合わせられるとでも?』
『ふぅむ。とりあえず歌ってみてくれ。合わせるから」
『面白いことを言うわね。出来なかったらどうなるのかくらい分かってるわよね?』
『その歌なら毎日のように聞いてるな。ちょっと待ってろ』
♪~♪♪♪~♪♪~♪~
『貴方、ピアノなんて弾けたのね』
『まあな。で、どうだ』
『チッ…偽物と本物の差ぐらい分かるわ』
『そりゃどうも。話くらいは聞いてくれるよな』
『言い出したのは私よ。下に出るのではなくプライドを守るの』
『そう言うだろうな。聖歌隊以外でもお前の隣…とまでは言わなくても後ろに立つ人間は必要だぞ』
『俺はどうなんだ?』
『…いちいち憎らしいわね。私の後ろを歩くだけなら認めるわよ』
『どうも、それじゃついでにもう一つ。崇められるには人がいるぞ』
『はぁ?どういうことよ?』
『女王様なら周りは切り捨てるんじゃないってこと。何事も讃えるものがいてこそだ』
『俺の言葉』
『前言撤回。そんなくだらないことに脳みそを割きたくないわ』
『手厳しいな』
『当然よ。…何故そんな実力があってこんなところにいるのかしらね』
『聖歌隊は留学生を簡単に雇ってくれるからな』
『そんな行く当ての無いような奴に諭されるなんてね』
『何とでも言えよ。ま、これからはもうちょいうまく人を使ってけ』
『ハッ、そうさせてもらうわ』
ちひろ「プロデューサーさん?お昼休みそろそろ終わりますよ?」
モバP「ああ、すみませんちひろさん。もう起きましたから」
ちひろ「それなら良いですけど、お疲れですか?」
モバP「最近暑いですからね。外でスカウトばっかりだとちょっときついです」
ちひろ「あら、今日の午後は事務仕事しますか?」
モバP「いえ、自分の仕事はアイドル探しですから。さ、午後も行ってきます」
ちひろ「はい。いってらっしゃい」
モバP「っと、あの人に声かけて無理そうなら一回戻るか。すみませーん」
財前時子「アァン?何よ。ずいぶん不躾な目で見てくれるじゃない」
モバP「あ、失礼しました。私こういうもので…」スッ
時子「…アイドル?この私が?ハッくっだらな……」ギロッ
モバP「…どうかしましたか?」
時子「ククッ、面白いわね。良いわ、なってあげるわよ」
モバP「へっ?」
モバP「は、はい。えっとそれじゃ説明をしたいので事務所の方まで来ていただきたいのですが」
時子「手元に説明資料くらいはあるでしょう?明日行くわ」
モバP「分かりました。事務所の場所までの地図も載っていますが一応電話番号を控えさせてください」
時子「…はい。これで良いわね?もう行くわ」
モバP「はい、ありがとうございます」
モバP「いえ、なんかスカウトした人が結構な性格をしていて…」
ちひろ「あら…お疲れ様です」
モバP「いえ…その人明日来るので面接します」
ちひろ「あー、頑張ってくださいね」
モバP「はーい…とりあえず今日のところは上がりますね」
ちひろ「はい。お疲れ様でした」
時子「よく覚えていたじゃない」
モバP「あ、はい。時子さんはアイドルの仕事をお受けいただけるということでよろしいですか?」
時子「受けてあげるわ。よっぽど面白そうなものも見れそうね」
モバP「ええ、アイドルになれば普通では見られないものが見られることは保証します」
時子「そう言うことでは無いのだけれど。まあ良いわ」
モバP「???」
時子「様。時子様よ。小娘」
ルキトレ「えーっと、はい。時子様。それじゃレッスン始めましょうか」
時子「物分りが良いわね。それで、何から始めるの」
ルキトレ「んー、どれだけ動けるか見たいので私の動きを真似してください」キュッ!
時子「ダンスのレッスンね…これで良いわよね」キュッ!
ルキトレ「むむっ、これならどうですか?」キュキュッ!
時子「こうね」キュキュッ!
ルキトレ「す、凄いですね…今日はここまでを予定してたんですけど…」
時子「この程度だと見くびられてたのかしら?笑わせないで」ギロッ
ルキトレ「ひっ!ご、ごめんなさい!」
モバP「また何かありましたか?」
ちひろ「ルキトレさんに続いてトレさんが音をあげました…」
モバP「ですよね…や、パフォーマンス自体は問題ないんですけどねぇ」
ちひろ「団体行動とかチームプレーとかの対極の位置にいますよね」
モバP「どうしたものでしょう…とりあえず見てきますね」
ちひろ「プロデューサーさんがですか?まあ行ってみてください」
時子「間延びした醜い声で鳴くんじゃないわよ」
モバP「ああ、いたいた。調子はどうですか?」
時子「貴方が一番知ってるでしょう。何をバカなことを聞いているのかしら」
モバP「いやいや、本人の体の疲れとかですよ」
時子「そんなやわな体鍛え方してないわよ。ところで、あのトレーナー達はなんなの」
モバP「何か問題がありましたか?」
モバP「アイドルなら周りを引き上げることも必要ですよ」
時子「……そうね、それは知っているわ。だからと言って私に合わせられないような豚がコーチしても仕方ないわよ」
モバP「それなら…今度先輩方と合同レッスンを入れましょうか。もし大丈夫そうならミニライブも入れますから」
時子「それで良いわ。それじゃ話は終わりね、出て行きなさい」
モバP「はい。それじゃあまた明日」
時子「フッ、フッ」キュッキュッ
マストレ「……」
マストレ「終わり!汗をしっかり拭いてゆっくり休むように!」
櫻井桃華「ふぅ…疲れましたわ…」
松永涼「ああ、何時にも増して厳しかったな」
時子「先にあがらせてもらうわ」バタン
桃華「あの方…話だけは聞いてましたけどやっぱり実力は素晴らしかったですわね…」
涼「そうだな。しかし噂ほど荒れた感じでもなかったな。ムチ振り回して豚扱いしてくるって聞いたけど」
桃華「そうですわね。時子さ…まのこと怖がってる方もいましたが…」
涼「まあ所構わずってわけでも無いんだろうさ」
時子「悪く無かったわ。あの2人の動きも私ほどではなくても十分よ」
モバP「それなら良かったです。我が道を進むだけ、っていう考えかと思ったんですけど違うんですね」
時子「私の後ろを付き従うものも必要だわ」
モバP「ははっ、確かにそうですね…まあ気に入ってもらえたなら何よりです」
時子「チッ…そうね。貴方にどれだけの脳が入っているのかは知らないけど発言には責任が伴うものよ」
モバP「あー、ミニライブの件ですよね。しっかり場所は抑えてありますよ」
時子「そういうところが…いえ、もう良いわ。今日は帰るわ」
時子(声を掛けたのもたまたま…ね。本当にくだらないわ)
時子(あの人がなんでこんなことしてるのか気になったけど)
時子(全部無駄だったみたいね)
時子(ま、この事務所にも私の後ろをつ
コメント一覧
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- 2016年08月02日 22:45
- ロリ時子もあんな感じなのかw
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- 2016年08月02日 22:52
- プギィィィ!
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- 2016年08月02日 23:05
- 時子様SSは書き手の実力が顕著にでるなぁ
不快になる・ならないがメーターになる気がする
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- 2016年08月02日 23:28
- 時子は関わりたくないタイプナンバー1だわ
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