小町「お兄ちゃん?」 八幡「小町……!」
- 2016年08月07日 23:40
- SS、やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。
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小町「あれ? 部活に行ったんじゃなかったの?」
八幡「あー……」
小町「もしかして、サボったの?」
八幡「ま、まあそんなところだな!」
小町「そんなことしていいの? 後で雪乃さんに怒られるよ?」
八幡「いや、雪ノ下は体調が悪いみたいで、最近休んでるんだよ」
小町「そうなんだ? ……あれ、雪乃さんがいないのに部活やってるの?」
八幡「そ、そりゃそうだろ! 部長がいないからって活動しない部活とか廃部にしたほうがいいレベルじゃねえか!」
小町「……」
八幡「してねえよ」
小町「……」ジー
八幡「なんだよ……」
小町「……もしかして、また一色さんとデート?」
八幡「はぁ……?」
八幡「だから、それは誤解だっつーの」
小町「でも、ジュエリーショップでイチャイチャしながら選んでたって……」
八幡「何回も言うが、あれは勝手に一色がついてきただけだ」
小町「じゃあ、お兄ちゃんはどんな用事があってジュエリーショップに行ったの?」
八幡「……なんだっていいだろ
八幡「そこまで遅くないだろ」
小町「22時過ぎに帰ってくるのに?」
八幡「いや、ほら……部活がな……」
小町「部活忙しいの?」
八幡「ああ。生徒会の仕事を付き合われて……あっ」
小町「やっぱり、一色さんと一緒にいるじゃん」
小町「だから、正直に教えて? 一色さんとどういう関係なの?」
八幡「いや、あいつとはなにも……」
小町「本当……?」ウルウル
八幡「……本当だよ。そもそも、一色は葉山狙いだし、俺のことなんか眼中にねえよ」
小町「……そっか」
八幡「安心しろ。俺には小町さえいればいい」ポンポン
小町「……そんなこと言ってるから、友達が少ないんだよ?」
小町「……悪かったね」
八幡「いや、お前は妹だし……」
小町「……そうだね。お兄ちゃんと小町は家族だもんね」
八幡「だろ?」
小町「うん。もし、小町がお兄ちゃんの妹じゃなかったら、きっとなかったと思うよ。こんな面倒な人なんて嫌だもん」
八幡「お前のほうが先に兄離れしそうな気がするんだけど……」
小町「そうかな? 気のせいじゃない?」
小町「うん。カーくんの首輪を買いにきたの」
八幡「あいつ、太ったもんなあ……」
小町「誰かさんに似て、動かずに寝てるだけだからね。仕方ないね」
八幡「……それ、どういう意味?」
小町「そのまんまの意味だよ」
八幡「まあ、暇だからいいけど」
小町「なんか久しぶりだね。お兄ちゃんと買い物なんて」
八幡「買い物どころか、会話すら久方ぶりな気がするな」
小町「……そう、だね。もう2週間くらい話さなかったもんね」
八幡「今回は長かったな」
小町「ごめんね……?」
八幡「まぁ、誤解を招くような行動をした俺も悪いし、お互い様だろ」
小町「だね! どっちもどっちだね!」ニパァ
八幡「おい」
八幡「だからって、あそこまで怒ることねえだろ……」
小町「わかってないなあ」
八幡「なにが?」
小町「女の子からしたら、お兄ちゃんがしたことは許し難いことなんだよ?」
八幡「後輩が勝手についてきただけだぞ」
小町「後輩っていうか、女の子でしょ」
八幡「でも、いままで俺が他の女と一緒に居たからって怒ったことないだろ?」
小町「まあ、いつもならなんとも思わないんだけど、あの時はいろいろ悩んでた時期だったってのもあるね」
八幡「八つ当たりじゃねえか……」
小町「こんな捻くれた人が相手だからね。そりゃあおかしくもなるよ」
小町「お兄ちゃんには言いたくない……。というか、誰にも言えない……」
八幡「なんだよそれ……」
小町「……やっぱりわからないんだ」
八幡「どういうところだよ?」
小町「周りの目を気にしないところだよ!」
八幡「気にしてどうする。俺は俺、他人は他人。他人にどう思われようが関係ないだろ」
八幡「それに、周りの目を気にしないのはお前も一緒だろうが」
小町「小町はいいの! 妹が甘えるのは普通のことなんだから!」
八幡「お前は限度を超えてると思うけどな……」
小町「あの兄妹と一緒にされても……」
八幡「読んだことあるっけ?」
小町「うん。前にお兄ちゃんの本棚を物色してた時に見つけたんだ」
八幡「……それ、いつの話?」
小町「3週間前だけど?」
八幡「まさか、お前が読んだ本って……」
小町「本棚に並んでる本の裏に隠されてた薄い本だよ?」
八幡「別に好きってわけじゃないけどな……」
小町「本のジャンルが全部同じだったのに?」
八幡「……」
小町「一応、言っとくけど、小町はああいうのは大嫌いだし、絶対にされたくないです」
小町「この首輪とかどうかな?」
八幡「いいんじゃねえの」
小町「真剣に考えてよ……・」
八幡「猫の首輪なんて、時間をかけて吟味するもんでもねえだろ」
小町「そもそも、お兄ちゃんが買い物で悩むとこなんて見たことないけどね……」
八幡「いや、俺だって……」
小町「なに? お兄ちゃん」
八幡「……なんでもねえよ」
八幡「やっと、決まりましたか……」
小町「ごめんね、待たせちゃって」
八幡「いいけどよ。他に買うものはないのか?」
小町「んー、じゃあ、もう一個首輪買おうかな」
八幡「そんなに要らねえだろ……」
小町「違うよ? お兄ちゃんの分だよ?」
八幡「なおさら要らねえよ」
小町「……お兄ちゃん?」
八幡「もう会計済んだのか?」
小町「うん。終わったよ。お兄ちゃんはなにを見てたの?」
八幡「ああ、これを見てた」
小町「……猫のベッド?」
八幡「今はこんなのもあるんだな。買ってみるか?」
小町「だ、ダメだよ! 今でさえアレなのに、ベッドで寝てるだけとか、まんまお兄ちゃんじゃん!」
八幡「やっぱり、さっきの話はそういう意味だったのか」
八幡「言わなくていいから……」
小町「でも、小町だからこれで済むんだよ? 他の人ならもっと酷いこと言うよ」
八幡「まあ、そうだろうなあ……」
小町「小町が妹でよかった?」
八幡「そうだな。妹が小町でよかったよ」ポンポン
小町「小町はそうでもないけど、ありがと!」ギュ
八幡「はいはい。そうでもないそうでもない」ナデナデ
小町「小町、他に見たいお店があるんだ」
八幡「寄るのは構わないけど、あんまり高いものはダメだぞ」
小町「お兄ちゃん、買ってくれるの!?」
八幡「高いものじゃないならな」
小町「あー、じゃあダメかも……」
八幡「いくらすんの?」
小町「んと、三千円くらいかな」
八幡「全然高くねえじゃねえか。どんだけ俺を貧乏人だと思ってんの?」
小町「去年の夏休みに所持金が四百円くらいしかなかった人だもん。そう思われても仕方ないでしょ」
小町「ここだよ」
八幡「……スポーツ用品店になんの用があるんだよ?」
小町「んとね、コルセットが欲しくてさ」
八幡「コルセット?」
小町「うん。誰かさんのおかげで腰が痛いんだ」
八幡「誰のせいでしょうね……」
小町「寝てるだけなのに疲れたとか言っちゃう人でしょうね」
八幡「戸部?」
戸部「なにヒキタニくんも買い物?」
八幡「ああ、妹とな」
小町「お久しぶりです! 千葉村のときはお世話になりました!」
戸部「……」
八幡「どうした?」
戸部「い、いやー。年下もいいもんじゃね? みたいな」
八幡「そうか。その話は海老名さんに伝えとくよ」
小町「いろはす……? お水?」
八幡「いや、一色のことだよ」
小町「ああ、一色さん……。えっ、一色さんもいるんですか?」
戸部「いや、それがさー、俺がトイレに行ってる間にどこかに行っちゃってさー」
コメント一覧
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- 2016年08月07日 23:42
- この時に集団ストーカーされてたと思うと恐い…
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- 2016年08月07日 23:44
- あれだな...葉山はもう(不適切な表現が含まれていた為削除されました)だな...
もうダメだこいつに生きてる価値ない
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- 2016年08月07日 23:47
- 制裁ないので