ジョジョの奇妙な冒険DU第19話「重ちーの収穫（ハーヴェスト）その2」感想

: 思ったよりも頭脳派チックな戦いを繰り広げた重ちー。最終的に仗助億泰コンビに敗れる事にはなりましたが
キャタピラ作戦やアルコール注入などなどの知恵者ぶりは決して仗助億泰コンビの頭脳プレイにも劣らないものでした。
仗助億泰コンビの方には殺意が無かったとはいえ、激おこプンプン状態の彼ら二人相手に
ここまで戦えたっていうのは正直、凄いんじゃあないでしょうか。スタンドバトル自体も重ちーは初体験のはずです。

重ちーのスタンド使いとしての素質が凄いのもありますが、彼をここまでさせる500万円の魔力も凄いです。
今回の重ちーのことは「金の力で覚醒した重ちー」と呼んであげたい今週の感想です。よろしくお願い申し上げます。
この敏腕銀行員の嗅覚が何かを感知している: 嫌味ったらしい上に、仗助達を心中では蔑んでいる性格の悪い銀行員さん。
しかし、彼の嗅覚そのものは本物ですし、宝くじを確認する対応もそんなに間違ってはいないはず。
と言いますか多分、職務としてはかなりキッチリしていたのではないかと思えます。

あと、やたらとプレッシャーをかけてくるマッチョな警備員らしき男性の迫力、好き。
ネズミ狩りの時の承太郎さんよりもプレッシャー星人でした。
裏にそんな事が書いてあったのか！？: 気づけよ！と言いたいところですが、500万当選で舞い上がっていたから、まあ多少はね、という感じです。
表面の当選番号は何度も確認しておきながら、裏はスルーしちゃうズッコケ三人組。そういうこともあります。
筆跡を一部だけ戻す: クレイジー・ダイヤモンドの精密操作性はB（スゴイ）ではあるのですが、それにしても精密すぎやしないかと思える能力発現。
500万の金欲しさの欲望パワーで仗助のスタンド能力も、ちょびっとだけ限界を超えて覚醒したのかもしれません。
お金欲しさにスタンド能力が成長し始めているような杜王町の住民マジ黄金の精神。
実際、500万円もらえるかどうかの瀬戸際なんですから、死に際の集中力にも近い真剣さだったはず。
アドレナリンもドッパドパです。仗助が何もやらなかったとしても、億泰が筆跡の一部分だけ削り取るとかしそうです。
宝くじは捨てたんだよ！　by森下: 遺失物ではなく、捨てられたものを億泰達が拾ったのであり、拾わなければ期限が切れて紙屑になるはずだった宝くじ。
なので、収穫した億泰達に非は無かったというロジックが成り立ちます。成り立ちますよね、多分。
俺も今度は引かん　これだけは絶対譲らん: 宝くじ500万に関しては、番号をちゃんと確認した億泰の功績が実際、大きいのもさることながら
やっぱ500万という金額そのものが重要です。仗助自身、「そういう事は通用しねー金額」と重ちーに凄んでました。
これが5万円だったら、仗助君は今度も引いていたのではないでしょうか。怖いね、大金。
いきなり殴って悪かったな: どことなく「悪い警官、良い警官」メソッドを思わせる仗助億泰コンビ。しかし、500万の手形を奪う（預かる）ことには
変わりないので、仗助億泰コンビはどっちも悪い警官でした。かと言って、重ちーが善人で被害者だなんて事は
さらさら無いわけで、結果として今週は良心的な人間が全くと言っていいほど出てきません。
敢えて上げるなら職務に忠実そうで無駄口も叩かないマッチョな警備員さんらしき人ぐらいか。
宝くじの森下さんも電話対応の際に人柄が悪い感じを醸し出していたせいで、同情票もイマイチ集まりません。
俺のズボンの中にィイイイーーー！？: 痒いで済む話じゃあないと思えるほどの抉られぶり。原作では、ハーヴェストが離れた途端に段々と痛みを
感じてきたといったようなセリフがありました。スタンド云々を抜きにしたとしても、流血するほどの傷を負いながらも
別の事に夢中で痛みに気付かないという事例は往々にしてあるものです。露伴戦の時の康一君の手の擦り傷とか。
今回の億泰の場合は、500万に夢中で、自身の傷を視認するまでは痛みをあまり感じなかったのでしょう。
何が言いたいかと言いますと、痛みを忘れさせることもできる500万の魔力マジ万能マジカル。
キャタピラ重ちーを追う場面で道路脇にいた猫: 毛色的に考えて、タマ（後のストレイ・キャット）でしょうか。それとも他猫の空似でしょうか。
わりといきなり登場したもんだから、仗助か億泰に蹴飛ばされたり酷い目に遭うのではないかと一瞬ドキッとしました。
スタンドでお互い体を持ち上げて登っていくんだぜ: 漫画ではザ・ハンドは右手でクレイジー・Dを引っ張り上げていますが、アニメではザ・ハンドは左手を使っていました。
右手のガオンは常時発動しているわけでもないでしょうが、それでもザ・ハンドに右手で引っ張ってもらうのは怖いですよね。
血管から直接注入したんだど（重ちー）: アルコールじゃあなくて、空気を血管に入れられていたら、それこそ第4部完！な可能性もありました。
重ちーが空気塞栓の知識は持っていなかったのが幸いでした。
とは言っても、クレイジー・Dの直す能力で「空気」は血管外に押し戻せる可能性も十分にあります。
空気でなくとも、注入されたのがお酒でなくただの毒物とかであれば直す能力で血管外に排出できたかもしれません。
スパゲッティを材料別に戻せるぐらいだから、血に混ざった異物を出すのも出来そうです。が、流石に酔っていてはダメ。
スタンドは車やバイクを操作するのと同じなので、酔うと上手く能力操作できないのでしょう。飲酒運転はダメ、絶対です。

重ちーの狙いも、ダメージよりかは仗助億泰コンビを酔わせて行動不能にする方を主目的にしていたようです。
直接的な攻撃ではすぐにクレイジー・Dに治されてしまうという事を分かった上での状態異常狙いだったのでしょうか。
ベホマ連発する相手に、まずメダパニをかけるみたいな感じです。重ちー賢い、いや、本能か。
ザ・ハンドの射程距離に入った事に気づかないのかよ（億泰）: 重ちーはスタンドバトル初体験だから射程距離とかの意識が低くても仕方ない面はあります。
それよりも、先週から全く能力を披露する機会が無かっただけに、ザ・ハンドの瞬間移動を
重ちーが把握していなかったらしい事の方が仗助億泰コンビの勝因でしょう。描写されてないだけで
ズッコケ三人組はお互いのスタンドの詳しい説明とかしていたかもしれませんが、スタンド能力の詳細な解説だなんて
ケツの穴を見せつけて皺の数を数えさせるようなような行為ですし、そんな事まではしてないでしょう。きっと、多分。
理解不能！　理解不能！: 右往左往するしかないハーヴェストが非常に斬新で、非常に可愛い。
虫のような構成要素でありながら、マスコットキャラ的なビジュアルをも併せ持つハーヴェストは、1999年にして
キモカワイイの境地を拓いていたのかもしれません。本体の重ちーもキモイとキモカワイイの境目の存在です。
166万6666円: なんだかんだで三方良しな感じでオチがつきました。嫌味っぽい銀行員も預金を勧めてきたりと調子が良いです。

金目当てで血みどろの争いに突入しながら、そこまで後味の悪くない終わり方になって、ちょっとホッとしています。
森下さんに関しては本当に済まないと思っていますが、知らぬが仏、堪えていただきたい。

宝くじを捨てる前にはもう一度ちゃんと番号確認をしましょう、というのが
ひょっとしたら今回のエピソードで作者が一番伝えたかったことなのではないでしょうか。お金は大事です。

以上、怖くて大事なお金の話という今週の感想です。ありがとうございました。