アジア屈指の規模を誇るゲームイベントChina Joy 2016(7月28日〜31日に上海で開催)にて、HTCのVRで中国地域のプレジデントを務めるAlvin Wang Graylin氏が「PlayStation VR (以下PSVR)の価格設定は安く見えるが、誤解を招きやすい」と発言したことがスペイン発のブログで報じられています。
他2社の製品が10万円前後+高性能なPCを必要とするのに対し、PSVRは4万円台の低価格。さらに、実売台数が4000万台以上と広く世界の普及するPS4のインストールベースを強みとしており、そろそろ「互いに仲良く」とはいかない局面に差し掛かりつつあります。
PSVRはそんなに安くない?
これについて、HTCのAlvin Wang Graylin氏から先制パンチが飛び出しました。同氏によると「PS VRの399ユーロ(約4万5千円)という価格設定は安く見えるが、誤解を招きやすい」というのです。さらに「実際に体験してみたが、10分やってみて完全に快適というわけじゃなかった」「この技術はWiiに対抗するために作られた6年前の物じゃないか」とも語ったと伝えられています。この発言にはうなずける面もあります。PSVRの位置トラッキングを使うには専用のカメラが必要。持っていない人は別途購入、ないし割高なカメラ同梱版を購入する必要があります。
さらに、モーションコントローラーのPS MoveもPSVRのパッケージには含まれません。これが発売されたのはWiiリモコンが大人気だった2010年で、すでに6年前の製品であることも事実です。
PSVRはそういった諸々を割り切った上での「VR入門ハード」でもあり、逆にそこを突いて「HTC Viveはコントローラーも含めた全部入り」とアピールする手もありそうです。いずれにせよ、ソースはスペイン語のブログによる間接的な情報であり、「公式発言ではない」という点も割り引いて受け取るべきでしょう。
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