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【がるぱん】ペパロニ「アンチョビ姉さん、私の彼女になってほしいっす」|エレファント速報:SSまとめブログ

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【がるぱん】ペパロニ「アンチョビ姉さん、私の彼女になってほしいっす」

1:KASA 2016/08/07(日) 16:31:41.23 ID:KFpzGm3nO

アンチョビ「はぁ? 嫌にきまってるだろ」

ペパロニ「そ、そうっすか……うう、ショックっす……」

アンチョビ「……」

ペパロニ「うぅ……」

アンチョビ「……え、何? ていうか、そんな事を言うために私を呼び出したのか?」

ペパロニ「え? はいそうすっけど……って、ぅわっ、姉さんが、かつてないくらいの渋い顔になってる」

アンチョビ「うあー……私の中でのお前の評価が、がっくーって下がった……ものすごい下がった」

ペパロニ「えーっ」

アンチョビ「私はお前の事、結構評価してたんだけどなぁ」

ペパロニ「そ、その嫌味な言い方、姉さんらしくないっす。なんでそんな事言うんすか」

アンチョビ「あのなぁ……明日は私の卒業式なんだぞ? 分かってるだろ?」

ペパロニ「はい、悲しいですけど、いよいよっすね」




2:KASA 2016/08/07(日) 16:37:13.10 ID:KFpzGm3nO

*百合百合しい話にはしないつもりです。
*ただし、二人は潜在的にレズビアンです。




3:KASA 2016/08/07(日) 16:38:18.23 ID:KFpzGm3nO

アンチョビ「卒業式を明日に控えて、今日は高校生活最後の日だ。思わず私もセンチメンタルになってしまう、人生で一度しかない特別な放課後。それが今という特別な時間なんだ!」

ペパロニ「姉さん! 私もなんだか切なくなっちゃいます!」

アンチョビ「そうかそうか、つまりはそういう夕方だ! お前が私を学園校舎の裏に呼び出したのは、そういう夕方なんだっ」

ペパロニ「はい!」

アンチョビ「あのな、私は、一緒に帰ろうって誘ってくれたクラスメートの誘いを断ってここにきた! お前のためにだ! 何かよほど特別な用事なんだろうって、いったい何なんだろうなって、次期ドゥーチェのお前が去りゆく私に何を言うのだろうなって、正直ちょっとワクワクドキドキしてたんだぞ!?」

ペパロニ「感激っす! あと姉さん、カワイイっす!」

アンチョビ「やかましい!」

ペパロニ「すんません!」

アンチョビ「それなのに、いざフタを開けてみたら……何? カノジョになれだって? そんなくだらない冗談を……」

ペパロニ「え、いや……」

アンチョビ「あーあ……なんか、がっかりしちゃったなぁ……」

ペパロニ「……」



4:KASA 2016/08/07(日) 16:39:09.44 ID:KFpzGm3nO

ペパロニ「姉さん、その言い方はちょっと、ひどくないっすか?」

アンチョビ「あん?」

ペパロニ「私は、真剣な気持ちなのに」

アンチョビ「……は?」

ペパロニ「それなのに、なんかふざけてるみたいに言われると……正直ちょっと……むかつくっす」

アンチョビ「……はい?」

ペパロニ「『はい?』 じゃないっすよ」

アンチョビ「……えと……なんだって?」

ペパロニ「私の方こそ、なんかがっかりっす。姉さんが、そんな風に人の気持ちを馬鹿にするなんて……あーあー……」

アンチョビ「いや、ペパロニさん?」

ペパロニ「ちぇっ」舌打ちしつつ足元の小石ケリー

アンチョビ「……」

ペパロニ「せっかく思い切っていったのに……ひどいっすよ……」

アンチョビ「いやいやいや……ええええー……」

アンチョビ「だってお前、そいういう趣味は無いって、前に自分で言ってたじゃないか。なら、今日のこれも冗談なのかなって、思っちゃうじゃん……」

アンチョビ(……ていうか困る! 私はノーマルだ! ペパロニもそうだって信じてたのに、いきなりそんなマジトーンでこられても……)



5:KASA 2016/08/07(日) 16:39:53.25 ID:KFpzGm3nO

アンチョビ「いきなりそんな事いわれても、そりゃ冗談だろうと思うだろ……」

ペパロニ「今のは、冗談なんかじゃ……ないっす……」

アンチョビ「そ、そっか……まぁだけど、お前のキモチは嬉しいんだけど、ただ……わかるだろ? 私達は女同志なんだし」

アンチョビ(最後の最後にやめてくれよ。気持ちよく卒業式を迎えさせてくれよぅ……)

ペパロニ「そりゃまぁ……私もそういう趣味は無いっすけど……」

アンチョビ「……は?」

ペパロニ「……」

アンチョビ「……おいっ!」ポカッ

ペパロニ「痛っ!? た、叩いた! 姉さんが私のこと叩いたぁ!!」

アンチョビ「お前、わたしをおちょくってるのか?」

ペパロニ「い、いやそんなつもりはありませんっすけど」

アンチョビ「ほぉ、そーかじゃあマジのケンカを売ってるんだな!? 卒業する先輩へのお礼参りか!? あーもー! 何がしたいんだよお前はー!」 ポカポカポカッ

ペパロニ「いたたたた! 落ち着いてくださいよ! また生理すっかぁ!?」

アンチョビ「なっ……」

アンチョビ「こ、こ、このバカやろーっ!」

ペパロニ「痛っ、痛いですってば! ……ええいっ」ガシ

アンチョビ「う……!? こ、このっ、腕を離せ……!」

ペパロニ「へへん、遅い成長期のおかげで、身長も力も、今じゃ私の方が上なんすからね!」

アンチョビ「くっ……このっ……図体ばっかりでかくなりおって」

ペパロニ「とにかくいったん落ち着きましょうよ、ね、まぁベンチに座りましょ?」

アンチョビ「うーっ誰のせいだと思ってる!」



6:KASA 2016/08/07(日) 16:41:55.80 ID:KFpzGm3nO

~5分ほど時間が経って~




アンチョビ「くそっ……高校生活最後の放課後を、こんなくだらない茶番で……お前の呼び出しなんて無視するんだった!」

ペパロニ「いや姉さん、なんていうか、誤解ですってば」

アンチョビ「何がだっ!」

ペパロニ「姉さんに私の彼女になってほしいっていうのはけっこう本気っす……って痛っ!?」

アンチョビ「っ! っ!」デュクシデュクシ

ペパロニ「無言でどつかないでくださいよぉ」

アンチョビ「このあんぽんたん! お前はレズなのか? それとも私をおちょくってるだけか!?」

ペパロニ「レ、レズじゃないですし、おちょくってもないっすよぅ」

アンチョビ「じゃあ、『彼女』になれって、なんだ!」

ペパロニ「いやぁ……『彼氏彼女』になれたら、姉さんが卒業した後も、一緒にいられるかな~って……」

アンチョビ「説明がたりん!」デュクシ

ペパロニ「す、すんません。だって……姉さんはもうこの船からいなくなっちゃうじゃないですか」

アンチョビ「当たり前だろ」

ペパロニ「春になったら、別々の学校で、それぞれの生活が始まるわけで……」

アンチョビ「そうだな」

ペパロニ「姉さんはきっと大学の戦車道でも活躍するだろうし、また新しい仲間もできるだろうし……」

アンチョビ「お前だって、来年はドゥーチェとしてみんなをひぱっていくんだぞ。後輩たちの手も引いてやらなきゃ」

ペパロニ「もちろんっす。それに、戦車道大会優勝っていうでっかい目標もあるっす」

アンチョビ「お互いにそれぞれ目標がある。良いことじゃないか」

ペパロニ「それは……そうなんですけど……」



7:KASA 2016/08/07(日) 16:42:35.63 ID:KFpzGm3nO

アンチョビ「なんだ煮え切らないなぁ」

ペパロニ「それだけじゃ、嫌っていうか。なんていうか……姉さんとの仲が途切れるのが、いやで」

アンチョビ「……む」

ペパロニ「だから、なんとかして、姉さんとつながっていたいっす」

アンチョビ(……最初からそう言え、ペパロニのアホ。……ま、そう思ってくれるのは、素直に嬉しいけどさ)

アンチョビ「あのなペパロニ。私はずっとお前の先輩だ。この学校を卒業しても、それは変わらない」

ペパロニ「はあ」

アンチョビ「何か悩みがあればいつでも聞くし、お前達の試合にはもちろん応援しにいく」

ペパロニ「……ありがとうございます」

アンチョビ「それに、戦車道を続けているかぎり、ワタシ達は同じ道の上にいるんだ。また会うための、一時の別れだよ」

ペパロニ「なるほど、ものは言いようっすね……あいてっ」

アンチョビ「だからさ、新しい環境でお互い頑張ろうじゃないか」

ペパロニ「……」

アンチョビ「そーやって人間成長していくんだよ、きっと」

ペパロニ「……まぁ、そういうもんなんだろうなーって私も思ってはいるんですけど……」

アンチョビ「そうだよ。お前だって、本当はちゃんと分かってるんだ。お前はバカじゃない、私は知ってるぞ」

ペパロニ「照れるっす。だからまぁ、辛いのも受け入れなきゃなーとは思うんですけど」

アンチョビ「うん」

ペパロニ「……だけどやっぱり、嫌だなーって……」

アンチョビ「……お前、私のイイ話が台無しじゃないか」

ペパロニ「すんません」



8:KASA 2016/08/07(日) 16:43:54.84 ID:KFpzGm3nO

アンチョビ「ていうか、嫌だ嫌だとダダをこねたところで、どうしようもない事じゃないか」

ペパロニ「うんにゃ、私はそうは思わないす」

アンチョビ「はぁ?」

ペパロニ「諦めなければ、道はあると思います。それで考えたのが……『そうだ、カノジョになればいいじゃん』って」

アンチョビ「……なんで?」

ペパロニ「だって恋人どうしなら、いっぱい連絡とりあったり、予定を合わせて一緒にどこかへ遊びに行ったり……それが当たり前になるでしょ?」

アンチョビ「……」

ペパロニ「あの姉さん、渋い顔しないでほしいっす」

アンチョビ「発想が飛躍しすぎてて、アホすぎて」

ペパロニ「ひどいっす」

アンチョビ「だいたいなぁ、そんなわけのわからん大義名分がなくても、会いたきゃ会えばいいし、連絡したけりゃすればいいじゃないか」

ペパロニ「……ふぅ~」

アンチョビ「なんだその、わざとらしいため息!」

ペパロニ「姉さん、こう言っちゃ失礼ですけど……」

アンチョビ「なんだよ」

ペパロニ「ぜんっぜん乙女心が分かってないっすよね……恋愛小説が大大大好きなくせに」

アンチョビ「ああん!?」



9:KASA 2016/08/07(日) 16:44:49.03 ID:KFpzGm3nO

ペパロニ「私にとって姉さんは特別なんす。だからやっぱり普通じゃないつながりがほしいんですよ。……そういうの、わかんないっすかねぇ」

アンチョビ「あのさぁ、一応聞くけど」

ペパロニ「はい?」

アンチョビ「お前、ほんっとーにそっちの趣味は無いんだろうな!?」

ペパロニ「無い無い、ないっすよ! 何でそんな確認をするんです」

アンチョビ「だって、今までにうけたどの告白よりも、なんかねちっこいんだもん」

ペパロニ「ね、ねちっこいって、やだなぁ」

アンチョビ「……うーん……」

アンチョビ(『カノジョ』とかそういうのは嫌だ。やっぱりおかしい)

アンチョビ(……けどまぁ、別にこいつが会いたいっていうのを断る理由は無いんだ。誰かと繋がりがあるのは悪いことじゃないし。それに、私だってペパロニと一緒にいるのは、嫌じゃない)

アンチョビ(こいつは私に無いものを一杯もってる。直観力というか、猪突猛進のバカというか……そういうものを、持ってる。私はそれが嫌いじゃないし、それに、一緒にいて不思議と楽しいんだ)

アンチョビ「……まぁ一応、ペパロニの気持ちは理解した」

ペパロニ「じゃあ、姉さん、私のカノジョに……」

アンチョビ「それは断る! 気持ち悪い!」

ペパロニ「え~」

アンチョビ「え~じゃない。そこは絶対にゆずらないからな」

ペパロニ「じゃ、じゃあ『ごっこ遊び』ならどうすか?」

アンチョビ「ごっこ遊びぃ?」

ペパロニ「姉さんのことっすから、大学にいったらきっとすぐに彼氏ができちゃいますよ。だって姉さん、かわいいし、明るいし、元気だし……だからそれまでのごっこ遊びっす!」

アンチョビ「彼氏って、どうかなぁ……いやいやとにかく、何を言おうと、そういう変なのは
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    コメント一覧

      • 1. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2016年08月11日 22:41
      • 前置きの意味が分からん
      • 2. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2016年08月11日 22:54
      • 5 好き嫌いもあり、そして内容への評価もあるとおもいます。

        アンツィオというだけでノリと勢いで読めるので、個人的にはすごく面白かったです。

        チョビ子とペパロニ、カルパッチョのような信頼関係もいいなぁーとおもいました。
      • 3. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2016年08月11日 22:59
      • レズ云々抜きにして普通に面白かった。というかレズか、これは?

        アンチョビは他の隊長や杏会長たちと比べて卒業ネタ多いよな。イラストだけど、引退式の式を『しないで』に書き替えてアンツィオ皆が泣いてるってのが凄く好きだ。

    はじめに

    コメント、はてブなどなど
    ありがとうございます(`・ω・´)

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