ジョジョの奇妙な冒険DU第20話「山岸由花子はシンデレラに憧れる」感想

: 要所要所で背景に花が咲いたり、何か装飾めいたものが出現する今週のジョジョアニメ。
原作漫画でもパフェを食べている時は由花子さんの背後にバラが咲いていたので、それの応用展開でしょうか。

今週の内容は「新手のスタンド使いの仕業」なのですが、恋愛模様もあいまって少女漫画と言っても通用しそうです。
それでは感想です。よろしくお願い申し上げます。
好きな子いるよ～　両想いだよ～: 開始早々にぶち込まれたモブ爆弾発言。その後ろには心に爆弾抱えた由花子さんがいるせいで、一抹の不安がよぎります。
でも、由花子さんが流石に他人の幸せに対して自らのやり場のない怒りをぶつけるような嫉妬マスクではないようで何よりです。
決して、相手が児童だから自重したわけではなく、このセリフが同世代以上のギャルの発言でも由花子さんはスルーしたはず。
少しでいい　振り向いてほしい: 今週のカフェ煉瓦亭でも、重ちーのエピソードで挿入された場面でも、康一君は由花子さんの方を振り向くには
振り向いていてくれたのですが、そんなのでは満足できない由花子さん。本当、欲しがり屋さんですね、この娘は。
ですが、あまり些細な言葉尻ばかり捕まえていると、私の背後から髪の毛が迫ってきそうなので、ここで止めます。

実際、相手を軟禁して物理的に振り向かせるという、初手でいきなり王手をかけるような最終手段を取っておきながら
康一君に完全敗北した由花子さんが、こんなに初々しく恋に思い悩むのは大変いじらしいです。
アプローチの順番さえ間違えなければ可憐な恋する乙女だったでしょうに。
手編みのセーターやお弁当攻撃も、相手のリアクションを無視した、ずっと由花子のターン状態でした。
将棋で言うなら、対戦相手がいるのに詰将棋やり始めたとかそんな感じでした。
ありがとう彩先生: 明るいブスさんの台詞。何だか彼女の挙動がどうにもイモトっぽく見えたのですが、気のせいでしょう。

そして、心なしか胸のはだけ具合を漫画よりもサービスしてくれているような辻彩が登場。
ついでに通りすがりにチラ見していた吉良吉影の後ろ姿も登場。この時点では自分以外のスタンド使いに
興味はあまり持っていないと思われますが、杜王町でニアミスくらいはしていたという事でしょう。
由花子さんか彩先生のどちらかを偶さかロックオンしかけた可能性も無くは無いですが、そうでなくとも
美女がいそうなスポットには自然と目がいってしまうサガを持っているのかもしれません。エロ親父か。
メイクアップ後の由花子さんにぶつかる康一君: タクシー乗り場での由花子さん傍若無人伝説はカットされてしまいましたが
このぶつかり方が、まるで少女漫画って感じでグッときました。露伴先生がいたらスケッチしているレベル。

一方で「勝手に赤になった信号が悪いのよ」は、きっちり収録。やっぱり由花子さんは由花子さんでした。
どうして30分だけなのよォー！！: 髪の毛ウネウネ。多分、アニメ的な感情表現ではなく、リアルガチで毛がうねっていたにポルナレフの魂を半分賭けます。
猫の尻尾みたいに、由花子さんの感情がラブデラックスを通して髪の毛の動きに反映されることもあるのでしょう。
スタンドが基本的には闘争本能に根付いていることを思えば、由花子さんの髪が動くのは良くない前兆です。
以前はコーラに髪の毛が入っちゃいましたが、今回は陰でパフェが髪の毛まみれになってそうで怖いです。
何が運勢が味方するよ: 愛を捉えるボディになったにもかかわらず、効果はイマイチな感じがあってイライラしている由花子さん。
眼輪筋が痙攣しています。危ないです、これは危ないです。もう少し怒らせると死人が出かねないレベル。
ちょっとさっきまでは「少しでいい　振り向いてほしい」と言っていたはずなのに、この豹変ぶりは凄い。怖い。

むしろ、ここまで由花子さんを愛に狂わせる康一君の魅力が半端ないという事でしょうか。
その証拠にか、いつのまにか彼の周りには露伴先生や仗助達が集ってきていました。
しかし、そのせいで由花子さんは激おこプンプンデラックスです。本当に康一君は魔性の少年、魔少年です。
チューしちゃいました: 両者合意の上でとは言え、由花子さんがアクシデントに乗じて康一君の唇を奪ったようにも見えます。
けど、康一君が無理矢理されたわけではないと証言しているので、実際合法です。

康一君のキス報告を受けて窓から落ちる仗助を引っ張るクレイジー・Dが笑いを誘います。
スタンドの存在が日常である第4部を象徴すると言ってもいアニメ補完シーンではないでしょうか。
仗助がスタンド使いじゃなかったら、落ちて大怪我していたんじゃあないかと思うのは考えすぎです。
あの髪はッ！！: 顔を失くした由花子さんの後ろ姿を見た康一君の台詞。康一君からしてみれば
由花子さんの可愛い美顔よりも、あの髪の毛の方がよっぽど強烈に瞼に焼き付いていたはずです。
なので、先ず髪で由花子さんだと判断した康一君は何も間違っていないです。
このケツ穴女！: 由花子さん暴言シリーズは、ほぼ漏れなくきっちり収録されます。それにしても、ケツ穴女って酷くないですかね。
はじめっからそーゆー態度に出ろボケッ！: キレた由花子さんの口の汚さは三国一です。しかし、さっきの「ケツ穴女」とは状況が違っており
この時はすず隣に康一君がいるにもかかわらずの、上記のドスのきいた罵倒です。
康一君も特に由花子さんのセリフのガラの悪さにリアクションしていないので、この口調も
彼が好きになった「タフな性格」に含まれているようです。あばたもえくぼって、こういう事を言うのかもしれません。
魔法使いとしてのルール: ぶっちゃけ彩先生の俺ルールに近い面もありますが、口紅を塗らなかった場合に
人相や手相が崩れて無くなる事を由花子さんに知らせなかったのも、魔法使いのルールなのでしょう。

全くの余談ながら、ウルトラマンでもベータカプセル渡した時の説明は「はっはっは、心配することは無い」で終了です。

おとぎ話の魔法使いだって、さりげなくエグい等価交換をやることもありますし
彩先生の目指す魔法使いは、そういった人を幸せにも不幸にもする、えげつないタイプの魔法使いのようです。
童話シンデレラのお話の裏にも血生臭いストーリー（踵切りや目潰し）があったりしますので
彩先生にそういう二面性があっても、シンデレラ的には当然なのかもしれません。
これだよ　理由は無いけど、これのような気がする: 顔のチョイス自体は間違いなのですが、康一君の覚悟がハッピーエンドを引き寄せました。
顔の部品は無くなっていたのですから、クレイジー・Dでも直せないであろう顔を戻したのは康一君の漢気に他なりません。
その漢気の前には、顔を間違えた事ぐらい些細すぎる問題です。と言いますか、正解（ここにはない）が難しすぎです。

しかし、それでも由花子さんの顔の選択時に、それぞれのパーツが平常時の真顔ではなく
怒っている顔だったら、康一君は正解（この中に由花子さんの顔は無い）に気付いたはずです、きっと、多分。

そもそも康一君を前にした由花子さんの感情は「喜」か「怒」のどっちかに振りきれかけていることが少なくなく
また康一君も、そういった顔ばかりよく覚えているはずです。インパクトもやたら大きいですし。
実際、ヘブンズドアーで見えた康一君の記憶内の由花子さんは怒りMAX状態の鬼面でした。

以上、康一君の漢気には由花子さんでなくても惚れてまう今週の感想です。ありがとうございました。

来週から「吉良吉影は静かに暮らしたい」が始まるという事で、原作漫画での掲載順とは一部が逆転し
「山岸由花子はシンデレラに憧れる」が前倒しで先に今週へと持ってこられた構成になっています。
時系列的には、このアニメ版でも大きな問題は無いでしょうが、辻彩のエピソードが先にきた事で
重ちー爆死後の「杜王町だよ全員集合」の際に、彩先生も登場してくれる可能性が出てきました。玉美は分かりません。
彩先生追加されているのに、玉美がスルーされていたら、それはそれで面白いのですが。いったいどうなるのでしょうか。