シャボン玉「オレが屋根まで飛んだら消えるなんて誰が決めた?」
- 2016年08月16日 21:10
- SS、神話・民話・不思議な話
- 10 コメント
- Tweet
少年「えへへ、ストローに液をつけて、と……」チョイッ
少年「フゥーッ」プクーッ
フワァ~……
少年「シャーボン玉、飛んだ」
少年「屋根まで飛んだ」
少年「屋根まで飛んで」
少年「壊れて消え……ないッ!?」
シャボン玉「ずいぶん驚いてやがるな、小僧」
少年「ぐっ!? なんで消えないの!?」
シャボン玉「オレが屋根まで飛んだら消えるなんて誰が決めた?」
少年「ううう……」
シャボン玉「オレは飛ぶぜ……どこまでもな!」
シャボン玉「なんなら小僧……オレん中に入ってみるかい?」
少年「えっ、いいの?」
シャボン玉「ほれ、入り口作ってやる」
少年「わーい!」
シャボン玉「いくぜ!」フワァァァ
フワァ~……
少年「わぁー、すごいすごい!」
少年「ぼくんちがあんなに小さく見えるよ!」
シャボン玉「オレの飛行能力はこんなもんじゃないぜ! スピードアップだ!」
ギュオォォォッ!
ギュオオオオ……
シャボン玉「うおおおおおお!」
少年「すごいすごい! 光る雲を突き抜けフライアウェイ!」
シャボン玉「フライアウェーイ!」
少年「あっ、ジェット機だ! ヤッホー!」
シャボン玉「あっぶね。ニアミスしちまった」
ギュオオオオ……
ギュオオオオ……
シャボン玉「大気圏外に到着だ」
少年「わぁー、ここが宇宙なんだね」
シャボン玉「ああ、どうだ?」
少年「真っ暗だけど、星がキレイだね~」
シャボン玉「だろ?」
シャボン玉「――ん? なんだありゃ?」
少年「空飛ぶ円盤だ!」
~
宇宙人A「この地球というらしい星の種族……放っておくと外部に進出して面倒な存在になりそうだな」
宇宙人B「まだ未熟なうちに、俺たちのミサイルでパーッと消しちまおうや!」
宇宙人A「砕けた惑星から、貴重な資源を採取できるだろうしな」
宇宙人B「どっちかっつーと、そっちが本音だよな!」
宇宙人B「さ、とっとと発射しちまおう――」
ドゴンッ!
宇宙人B「なんだっ!? 外から攻撃!?」
~
シャボン玉「地球に変なもん撃とうとしてるが、んなもん撃たせるかよぉっ!」
少年「そうだそうだ!」
シャボン玉「小僧、俺を内部から操ってくれ! 二人であの円盤をブッ倒すんだ!」
少年「オーケー!」
少年「モードチェンジ! 人型になるんだ!」
シャボン玉「うおおおおおおおおおお!」ブッピガン
シャボン人「よっしゃあ! これで戦いやすくなったぜ!」
少年「シャボンパンチ!」
少年「シャボンキック!」
シャボン人「おりゃああああああ!」ドゴッ バキッ
UFO「…………」グラグラッ
~
宇宙人A「ぬううっ!」
宇宙人B「こいつら……やりやがる!」
宇宙人B「だが、しょせん俺たちの敵じゃねえぜ! レーザー発射ァッ!」
UFO「…………」バシュッ
ズガァンッ!
シャボン人「ぐおおおおおおっ!」ガクガクッ
少年「うわあああああっ!」ガクガクッ
~
宇宙人A「ふん、下等生物めが」
宇宙人B「あと一発で粉砕できる! トドメを喰らわしてやる!」
少年「負けるな! シャボン玉!」
シャボン人「分かってるぜ! 全パワー出し切ってやる!」
シャボン人「地球は……消させねえっ!」ブッピガン
少年「シャボンターックル!!!」
ギュオオオオッ!
ズガァンッ!
~
宇宙人A「バ、バカな……」
宇宙人B「俺たちの船がこんなあっさり貫かれるなんて……!」
宇宙人B「だがッ! このミサイルの自爆機能をオンにしておいた!」
宇宙人B「地球を半壊させるには十分な爆発が起こるだろうぜ!」
宇宙人B「ざ、ざまあみやが……」
ドゴォォォォォンッ!!!
少年「悪者はやっつけたけど、ミサイルは爆発しちゃうって! どうしよう!?」
シャボン玉「…………」
シャボン玉「お前にはオレのシャボン液を塗っておく」ヌリヌリ
少年「え!?」
シャボン玉「この液を塗ってありゃ、大気圏突入も着陸も無傷でできるはずだ」
少年「ちょっと待って! なにいってんのさ!」
シャボン玉「オレは……あのミサイルの爆発を抑える!」
少年「ダメだよ! ぼくも一緒に――」
シャボン玉「お前との宇宙旅行……楽しかったぜ。あばよ!」
シャボン玉「うおおおおおおおおおおっ!!!」ギュゥゥゥゥンッ
ズオッ!!!
少年「シャボン玉ァァァァァッ!!!」
少年「……ただいま」
父「おお、お帰り。いつもより遅かったが、どこ行ってたんだ?」
母「さっき大気圏外で大きな爆発があったっていうニュースが流れてたし、心配してたのよ」
父「おいおい、いくらこの子が活発でも大気圏外までは行けないだろ」
母「フフッ、それもそうね」
少年(シャボン玉……ありがとう……)
シャボン玉飛んだ
宇宙(そら)まで飛んだ
宇宙(そら)まで飛んで
壊れて消えた
少年(だけど……ぼくは君のこと、ずっと忘れないよ……!)
~おわり~
元スレ
シャボン玉「オレが屋根まで飛んだら消えるなんて誰が決めた?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1471344252/
シャボン玉「オレが屋根まで飛んだら消えるなんて誰が決めた?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1471344252/
「神話・民話・不思議な話」カテゴリのおすすめ
- 男「俺の嫁とか言ってお前の嫁何人いやがるんだよ!!!!!!」
- えび「なぁねぎとろ」ねぎとろ「何だよ人が気持ちよく回ってんのに」
- 陽子「…」 電子「ウェーイwwwww」
- 兄「フードコートにいる底辺ども見下そうぜ!」妹「行こう行こう!」
- 少女「マッチが売れないのなら、マッチョを売ればいいじゃない!」
- 女「一晩、泊めてください」男「あ、こいつ100%昼間助けた鶴だ」
- 俺「…ふんふーん」煙草スパー 箱クルクルッパシッ俺「変身…」
- 就活生「私は潤滑油のような人間です」 面接官(またか…)
- スズメバチ♀「誰だお前?」
- 俺「母上、自慰の儀を執り行います」 母上「誠ですかっ!?」
- たい焼き「らめぇ・・・僕和菓子だよぉ」
- 継母「今日の食事、なにこれ?」シンデレラ「あ……あの……」
- 日本兵「ここは何処だ?」 侍「江戸でござる」
- 女「シュレーディンガーの猫って知ってる?」男「なにそれ」
- ハンバーグ「地下最強肉料理トーナメント・・・」 牛スジ「ああ」
- 男子「やーい乳無し女ーw」 乳無し女子「ち、乳あるもんっ!」
- 白蛇女「し、舌が長いのが…コンプレックス…なの」
- 竹取の翁「ほう、光る竹か・・・面白い・・・ッッ!」
- 女神「貴方が落としたのは金の斧ですか?それとも」男「お弁当です」
- 妖狐「なんか!好きになっちゃいました!!」男「え!?」
「ランダム」カテゴリのおすすめ
- ハルヒ「あんた達付き合ってるわけ?」
- 小鳥「お父さん、お母さん」P「はい?」春
コメント一覧
-
- 2016年08月16日 21:18
- 今日もまた知らない誰か(シャボン玉)が命を散らし地球を守ってくれてるんだな……
-
- 2016年08月16日 21:18
- シャボン玉さんかっけぇ・・・
-
- 2016年08月16日 21:22
- なんだこれは・・・玉消えたなぁ・・・
あっ。そうだ。嘘つきだよ長門さんの人のシャボン玉飛んだ見ろよなぁ~(ダイマ・孔明の罠)
-
- 2016年08月16日 21:25
- かーぜ かーぜ ふーくーなー
(でもこの風……少し泣いています……)
-
- 2016年08月16日 21:35
- この鎌倉幕府って奴何なの?気持ち悪い
-
- 2016年08月16日 21:45
- ※5 ほんと消えてほしいよな 荒らしか基地外か知らんがただただ不快だわ
-
- 2016年08月16日 21:52
- シャボン玉も飛ぶが一緒に屋根まで飛ばないと消えないわ
-
- 2016年08月16日 21:52
- こういうやつ好き。
-
- 2016年08月16日 22:05
- 気チガイコテハンには触らない方がいい
-
- 2016年08月16日 23:33
- 夭折した子を偲んだ歌なんだが
そらまで飛んだならまだ浮かばれるかもしれんな
-
スポンサードリンク
ウイークリーランキング
最新記事
アンテナサイト
新着コメント
LINE読者登録QRコード
スポンサードリンク