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お宝満載!VAIO本社に潜入して見つけたソニー製品コレクションの数々に大興奮してしまったレポート - Engadget Japanese


行ってきましたVAIO株式会社設立2周年を記念しての、安曇野市にあるVAIO本社へのプレスツアー!

すでに7月に第1回に参加された、ナックル末吉さんやいーじまさんによるVAIOの製造現場テスト環境の詳細レポートが掲載されているので、筆者が個人的に、VAIO本社の中をウロウロと嗅ぎまわってみつけた珍しいモノをレポートしたいと思います。

VAIO本社内にあるショールームへ




かつてはSONYロゴでしたが、今ではVAIO株式会社になったので、当然VAIOロゴです。

工場の大きなVAIOロゴ看板には、よくみるとチクチクした針のようなものがたくさん付いていて、アレはいったい何なんだろう?と思っていると、どうやら鳩たちがとまって巣をつくったりしないようにハトプロテクターなるものでガードされているとのことでした。

鳩のフンは、酸性が強くて腐食性があるのでそのための対策です。ちなみにこのチクチクは柔らかポリプロピレン素材なので鳩にも優しいようです。



正面玄関を入ると、そこには黒とシルバーを基調としたロビーが広がっています。東京オフィスにも大きなVAIOロゴがデデーンとありましたが、佇まいはシックでオシャレさんです。



少し、VAIO 第2章の頃(Do VAIOとか言っていた2014年頃です)を思い出してしまいました。
受け付けのお姉さんがいなかったのは残念ですが。



そ してショールームには、現在のVAIO株式会社をささえる要となる主力アイテム「VAIO Z Canvas」、「VAIO Z」、「VAIO S15」、「VAIO S13」、「VAIO S11」や、「VAIO Phone Biz」、そしてVAIO株式会社のテクノロジーを存分に活かした受託(EMS)事業として「Palmi」や「Moff Band」などが展示されています。

VAIOってパソコンの会社でしょ?と思うところですが、今現在、PC事業はもちろんしっかりと継続しながら、さらに自社の強みを活かして、受託(EMS)事業をスタートさせているそうです。

その成果が、まさにコミュニケーションロボット「Palmi」であり、スマートトイ「Moff Band」になります。



富士ソフト株式会社の「Palmi」の量産を行なっているのはここ。めちゃくちゃしゃべります。しかも身振り手振りしながらかわいらしい声で。動いているほうがはるかに魅力的!



クラウドファンディングKickstarterでスタートしたスマートトイ「Moff Band」もVAIOでの生産。手首につけて、動きにアプリが連動するキッズ向けの想像力をかきたてるおもしろグッズです。



テラダ・ミュージック・スコアの楽譜専用デジタルデバイス「GVIDO」も、製造はVAIOでした。初めて現物をみましたが、13.3インチが見開き2枚は、とても大きく感じましたが質量は約650しかないそうです。段差のないヒンジはVAIO Zの技術が活かされているとのこと。



歴代のVAIOや、エンターテイメントロボットAIBO、PalmTopもショーケースに展示してありました。

すでに懐かしいと思えるモデルが多数ですが、スマートフォンが存在していないこの時期、パソコンが僕ら全ての夢のつまった最新のガジェットアイテムでした。

1997 年以前のパソコンのイメージは、表計算や文章作成をする仕事をする機器でしかありませんでしたが、VAIOは当初思いもよらなかったデザイン展開か ら、使うツールとして映像やオーディオといった楽しみを盛り込んで、次々と新しいチャレンジをしてきていたように思います。



1997年にノートPCの常識を覆した「VAIOノート505」。薄いマグネシウム合金のボディを採用して、持ち運んで見せびらかしたくなる圧倒的所有欲を満たしたサブノート。爆発的にヒットしてしまったせいで、以降ベンチマーク的存在になります。



2005 年に登場した「VAIO TXシリーズ」。光学ドライブを搭載しながらもサブノートのコンパクトさを保ち、ボディの材質にはさらに軽量で剛性の高いカーボンファイバーを採用。途中 ワンセグチューナーを搭載するなど、まさに持ち運んでなんでもしたいという欲求が詰まっていました。ちなみに、ここに展示してあるのは、007とのコラボモデルです(国内未発売)。



小さい"ユビキタス"をコンセプトにより小型で持ち運べる「VAIO Uシリーズ」の最終形となった「VAIO UX」。スライド式のキーボードに、SSDを搭載、CF型の通信カードを備えれば、まさに現代のスマートフォンを今から10年も前に体現していました。そのまま頑張ったらスマートフォン的進化してくれたような気もするのですが。



2009 年に登場した、キーボードありきで超コンパクトなポケットスタイルPC「VAIO typeP」。後ろポケットにも入るよ的なキービジュアルにはさすがにムリがあるだろうと思いつつも、やってみたくなるこの薄さと軽さでした。Atomプ ロセッサーのもっさりと闘うのも楽しかったこの頃。ド派手カラーにモデルチェンジした後期モデルが展示されていました。



VAIOが登場するよりも随分前の1991年。ポケットサイズのPalm Top「PTC-300」。赤外線でデータ通信でき、データを持ち運べます。この頃からモバイルする夢がありました。



1999年に現われた自立型四足歩行エンターテイメントロボットAIBO。このコは初代AIBO「ERS-110」。ピッピロポーとしか音声でしゃべらないのに、ピ ンク色のボールを追いかけて歩く姿やいろんなしぐさが愛くるしいすぎます。AIBOの技術がVAIOに眠っているとするなら、ぜひいつかVAIO製ロボッ トを出して欲しいものです。



これはオマケ。ショーケースの隣に置いてあった「VAIO Xシリーズ」です。「VAIO Pシリーズ」のヒット以降、同じAtomプロセッサーを使って、特殊ではないガチなモバイルノートPCを作りたいという想いから出来上がったのがこのモデルだそうです。「VAIO Pシリーズ」にはなかった冷却ファンを追加するなどして、激薄でも使える、そして見せびらかしたいVAIOそのものでした。

1980年代のソニー製品もズラり



今回は、さらに奥まで潜入させていただきました。

すると、「@Azumino Products history」という新たなショーケースが。ここにも、VAIOが生まれるよりも以前のお宝が展示されていました。

もともと、この安曇野の地にあるこの場所は、1961年に東洋通信工業豊科工場として建設されました。

その後、1974年に長野東洋通信株式会社としてソニーの100%子会社になり、当時は主にオーディオ関連製品の製造でしたが、1992年のソニー初のパソコンが生み出された頃から、一挙にアナログからデジタルへの変革の中で、IT製品のものづくりの拠点と なりました。



1982 年にソニーが初めて出した8ビットパソコン「SMC-70」がありました! 独自仕様のBASICを採用したものでしたが、その1年後の1983年には家庭用コンピュータMSX「SMC-777」もこの場所で作られました。また1986年に登場したUNIX搭載のワークステーション「NWS-830」の実物 もありました。



1987年に登場した日本語ワードプロセッサ「PJ-575」は、プリンタ分離型の超小型多機能ワープロでした。なんと2インチデータディスクドライブも内蔵していました。



1994年に登場したマルチメディアCD-ROM(MMCD)プレーヤー「PIX-100」。本体の下からフタがガバっと開いてCD-ROMを出し入れして、オーディオCDだけでなく、MMCDマルチメディアディスクの再生が可能でした。



1995年にはちょっと変わったDATA EATA「PDF-5」なるものが登場していました。これは一体何かというと、A4サイズの書類を読み取って、データ用のMDに約1000枚保存できると いうデータスキャナです。しかも、ファイルを分類したり、ペンタッチ操作ができたりと、今の時代にあってもおかしくないシロモノですね。



電子マネーから交通乗車券、セキュリティ用途など、今や当たり前になった非接触型「FeliCa」や、指紋認証システムも早くからソニーが手がけた技術であり、ここ安曇野で作られました。



こんなVAIOもありました!光学10倍ズームのカメラを搭載して、動画をアップロードできる「VAIO GT」が出てきたのは2000年です。ナローバンドしかない時代にこの行き過ぎた企画と性能。いまでこそ、Youtubeやニコ動など動画でのコミュニケー ションは当たり前になっていますが、16年前ではあまりにも早すぎました。



2003 年に現われたポータブルファイルサーバー「FSV-PGX1」は、20GBのHDDと無線LANを備えて、ワイヤレスにデータやファイルを共有できるアイテ ムです。しかも、Windowsに限らず、Mac-OS、UNIX/Linuxと幅広く利用できて、当時のメディアでやり取りが主流なことを考えると画期的 でした。



高級ブランド路線を立ち上げた「QUALIA」のひとつとして登場したコンパクトデジタルカメラ「QUALIA 016」は2003年に登場しました。200万画素で単焦点と恐ろしく低いスペックながら、アルミ鋳造ボディであったり、ワイドコンバージョンレンズ、テレコンバージョンレンズ、フラッシュ、ビューアーといった様々なユニットを合体させるというギミックが男心をくすぐる逸品。しかもアタッシュケースまでついて、まるで仮面ライダー555のよう......と言ったら誰も反応してくれませんでした。いえね、価格が38万円とどう考えても手出しできる値段ではありませんでしたが、「QUALIA」ブランドはこの時期憧れでもありました。



まだまだ記憶に新しい「Sony Tablet Pシリーズ」もありました。ディスプレイ2枚構成で折りたたみギミックを持ったまさに変態ガジェットの代表モデルにふさわしいモデルでした。開いてタブ レットとしてだけではなく、まるでクラムシェルPCのように、まるで本のように使えて、画一的なAndroidの中でひときわ存在感を放っていました。いろいろな難点は次のモデルで進化すると信じて疑っていませんでしたが、その後継機種を見ることはありませんでした(涙)。

VAIO社内をウロウロして見つけたものたち

本来の目的からは逸脱しますが、せっかくなので、VAIO本社の中でみつけたおもしろいものも紹介します。



VAIO本社内にある売店は「ローソンサテライト VAIO店」です。なんて言ったって敷地内でしかお買物できないのでレシートすら貴重な品です。聞いたところによると、艦これの一番くじとかも置いてあったそうですが、社員のどなたか買われたんでしょうか?w



VAIOの敷地内で移動中に発見した重機。まさか......VAIO製のモビルスー......なんてことはありません。暑いこの時期には必要ありませんが、真冬になると雪が積もってしまうので、除雪のために用意してあるそうです。



VAIO工場施設内をめぐる際に試着する、通称VAIOウェア。静電気を防止するために着用するのですがいわゆるVAIO株式会社の制服みたいなものです。欲しい、凄く欲しい。一着くださいと言ったら、丁寧にお断りされました。



社員食堂に置かれた、巨大なオブジェ。これはなんと第36回あずみ野祭りに参加した際に作られた山車だそうです。技術課懇親の作で、VAIOロゴが光った り、上下が分割して神輿に変形したりとやたらムダなギミックを搭載しています。「アイデア賞」を獲得されたとの事です。



社員食堂からテラスに出ると、なんとも雄大な北アルプスの景色が一望できます。あぁ心が洗われるようです。ステキです。ただ......、真夏は異常な暑さです。風が吹けばまだ涼しいのですが、無風状態だと汗ダラダラです。そんなこともあってか、ほとんどの方がクーラーの効いた涼しい室内で食事していました。



今回のプレスツアーのおみやげとして頂いたコースター。長野県産の間伐材からできたヒノキ材のコースターで、VAIOにも使用されているレーザー刻印技術を使って刻印が施されている特別なものです。金属や樹脂ならまだしも、木材ともなると熟練の技術が必要で、これもまた職人ワザとも言えます。



最後は、もはやVAIOファンなら誰もが知る、「VAIOの里」記念碑です。ここは敷地の前という事もあり、内部まで入らなくても撮影できます。というか、もうみなさんここで記念撮影を撮りまくりです。さらに、「ポケモンGO」のポケストップになっているので、そこかしこにポケモン達がいます。

ソニー時代の懐かしいアイテムめぐりのようになってしまいましたが、今回とてもプロダクツへの愛情をもってたくさんの解説をしていただき、工場内でも、ものづくりに対して真摯な姿に思わず感極まって目がウルウルしてしまいました。

VAIO株式会社となってからはまだ2年とはいえ、創業からすると55年の歴史があり、そのあくなき品質の追求は今も脈々と受け継がれています。

もちろん過去を懐かしんでいるだけでなく、新たなチャレンジに向かっているとの事ですから、これからのVAIO株式会社にいっそうの期待をしたいと思います(`・ω・´)ゞ
お宝満載!VAIO本社に潜入して見つけたソニー製品コレクションの数々に大興奮してしまったレポート
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