充電期間中のKAT-TUNだが、ライブDVD『KAT-TUN 10TH ANNIVERSARY LIVE TOUR "10Ks!"』がオリコンのDVDランキングで週間1位を獲得、売り上げ枚数も前回より大幅にアップした。KAT-TUNというと、絶対エースである亀梨和也の印象が強いが、充電期間に入り、それぞれ個性を生かした活動でじわじわ力をつけてきている。

特にゴールデンタイムのテレビ番組へのゲスト出演が多く、お茶の間にすっかりなじんだ感があるのが中丸雄一だ。

日曜朝の『シューイチ(日本テレビ系)』シューイチの自身のコーナー『まじっすか』では、フルーツアート、パティシエ、芸術系、珍しい楽器(一人オーケストラ)、スポーツ、DIYなど様々な挑戦を短時間でマスターするし器用にこなすため、プロに手放しで褒められている。そういったなんでもモノにする基礎能力に加えて、親しみやすさ、いじりやすさがあり、アイドルなのに弱気なビビリキャラというのもバラエティで重宝がられる要素だ。

ジャニーズのキャスター枠は、櫻井翔、小山慶一郎、情報番組のMC枠には中居正広、国分太一、井ノ原快彦らがいるが中丸雄一のポジションはひと味違う。

何のメインディッシュにでも合う、付け合わせのようだ。酸味も甘みもピリッと辛さもあるドレッシングをかけた野菜サラダだろうか。メインのMCははらないが、出しゃばらず、埋もれず、嫌われずあいているポジションにすんなり入って長年のキャリアを積んできた関根勤的ポジションかもしれない。

そして、最近注目されているのが、中丸のコメント力だ。

■約5年で驚くほど成長


『シューイチ(日本テレビ系)』は、2011年4月の開始以来のレギュラー。生番組だから深夜や直前に起きた事件を扱うことも多い。コメントは当然台本がない。開始当初は、CM前に喋りきれずコメントが途中で切れるなどハラハラする場面もあったが、約5年間の生放送、様々な経験で鍛えられた。「最近はハッとさせられるコメントが多い」と、『シューイチ』MCの片瀬那奈も驚く成長ぶりだ。

以前、「容疑者であって犯人ではありませんが」と前置きしてから話したことがあった。常に謙虚で冷静に、相手に配慮して慎重に言葉を選ぶのは本人の真面目な性格ゆえんだろう。

また先日、リオ五輪で柔道銅メダルの近藤亜美選手に「最後の試合で身体の部分と精神状態はどんな感じだったんですか?」と質問。ありきたりではなく、自分の視点で感じたことを聞いているのが一般視聴者に近い目線で興味深かった。

■自分が出演する意味を理解して明確にコメント


『解決!ナイナイアンサー(日本テレビ系)』に出演した時、中丸は「アイドル業という立場的に、あまり過度なことは言わない方が得だが、無難にしようとするとコメントがすごくぼんやりしてしまうので、経験や情報がコメントにのるように心がけている」と話した。

同じ番組に出演していた坂上忍が「真ん中だったら出る意味ない。(ぼんやりしたコメントをしない)中丸君は偉い」と褒め称えた。

■SMAP解散報道へのコメントも高評価


羽鳥慎一アナウンサーがぽろりと話したが、毒舌のMC陣でも「ジャニーズのことはコメントしづらい」のが本音だろう。しかし中丸は「専門はジャニーズなので、逆に言いやすい」と語る。

1月にあったSMAPの解散報道については「あのくらい大きいことになると不安なので、事前に事務所に何を話すかを相談するが、事務所からの直しや制約は一切ない。自由に話していいと言われる」と語った。それだけ事務所は中丸を信頼しているということだろう。

今回のSMAP解散は土曜の深夜に報道され、この件についてジャニーズで最初にコメントしたのが『シューイチ』の中丸だった。同じ事務所でもSMAPとの接点が少なく、近すぎず遠すぎない関係の中丸は、当然記事を読んで初めて知ったという。

謙虚にSMAPへの敬意と好意を示し、自分の経験と照らし合わせ誤解を生まないように、自分が困惑し悲しんでいることを伝え、また「同じコミュニティにいて繋がりがあるのは良かった」と自身の期待も含めて目を潤ませながら語った。

コメントしづらい状況、立場にあって、誰も傷つけず、自分の素直な気持ちを自分の言葉ではっきりと伝えた中丸の言葉に、SMAPファンは感謝し、KAT-TUNファンは安堵した。

■勉強家で努力家ゆえの八面六臂の活躍


KAT-TUNとしてデビューして2年目、2008年に早稲田大学人間科学部eスクール通信教育過程に入学。「デビューをきっかけにいろんな大人たちと関わるようになったが、うまく会話ができないことに気づいて入学した」と話している。卒業論文は、特技でもあるヒューマンビートボックスを扱った『黒人音楽のグローカリゼーション』で、自分の経験を生かしながら、他の誰にも出来ない論文40ページ4万文字書いて「A+」の素晴らしい成績をおさめ、卒業。大変な時もあったというが、ひとつのことをやりきれたことがちょっと自信になったという。

『シューイチ』の後は、毎週日本テレビの食堂でうどんを食べるという。そんな庶民性も中丸の魅力だが、ライブでは歌は低音から高音まで音域が広く、踊りにヒューマンビートボックス、ギャグと八面六臂の活躍で、強烈なオーラとギラギラしたスター性を放つ亀梨と上田をしっかり支えている。

情報番組、教育系番組から声がかかるのも、毎日新聞を読み、情報番組、報道番組は録画してチェックする、日々勉強を怠らない努力の積み重ねがあってこそ。まだまだのびしろがありそうな中丸。『メレンゲの気持ち(日本テレビ系)』では「キャスターを目指したい」とも語った。その多彩な能力と、一般人に近い視点にしかできないこと、中丸だけができること様々な分野でその多彩な能力を発揮してほしい。

(ライター:佐藤ジェニー)


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