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高峯のあ「牛丼大盛り……つぇ、つゆだケで……っ!」|エレファント速報:SSまとめブログ

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高峯のあ「牛丼大盛り……つぇ、つゆだケで……っ!」

1: ◆AL0FHjcNlc 2016/06/23(木) 21:16:42.04 ID:Txs7ah4c0

●注意●
・短編形式
・非シリアス
・のあさんのキャラ、口調、クールなイメージが『著しく』崩壊します
・独自解釈している点が多々ありますので、ご了承下さい

●登場人物●
高峯のあ、他

no title



※今回は過去作の補足的なお話になります。



54:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/24(金) 00:14:08.53 ID:GlRb8/qA0

高峯のあ「牛丼並……あっ大盛りで」

高峯のあ「和風牛丼並……あっあとから揚げ」

高峯のあ「(プレミアム牛めし……あっあと焼のり)」



2:☆1/2 2016/06/23(木) 21:18:23.76 ID:Txs7ah4c0


━━━━━━━━━━
【吉野家】


のあ「ぁっ、モ、持ち帰りで……」

バイト「……」

バイト「は、はい。かしこまりました、少々お待ち下さい……?」

バイト「(つ、つゆだけ……??)」スタスタ

のあ「……」

のあ「(明日は、いよいよプロダクションの見学かぁ)」

のあ「(緊張するなぁ。平服で構いませんと言われたけれど……平服ってスーツよね?)」

のあ「(アイドルに興味はありませんか、と真面目そうな顔のあの人に声を掛けられたけど……)」

のあ「……」

のあ「(……よく考えれば、これって真っ当な就職活動なんだわ)」



3:☆2/2 2016/06/23(木) 21:22:16.36 ID:Txs7ah4c0


のあ「(今まで適当な仕事やバイトでダラダラと食いつないで来たけど……そろそろ安定した収入で生活したいし)」

のあ「(もう24だし、そろそろ結婚とかも視野に入れないと)」

のあ「(ふふっ。芸能界に入って、スターと電撃入籍からの玉の輿……ってのも悪くないかな)」

のあ「(……まあ、夢のまた夢だわ。そもそもあんまり結婚とか興味ないし)」

のあ「(もしこれでダメだったら、実家帰ろうかなぁ)」

のあ「…………」

のあ「(弱気じゃダメよ、高峯のあ)」

のあ「(とにかく明日の見学は、全力で色々と攻めていかないと)」

のあ「(よーし……とにかく気合を入れないと! あぁ、特盛りを頼めばよかった)」

のあ「……」ドキドキ

バイト「お客様…………、申し訳ありませんが……」

のあ「(───ッ!?)」ビクゥ!

バイト「当店では、つゆだけは当店では対応出来かねまして……ハイ」

のあ「ぁっ……」

のあ「ソッ……、そうナンですか……? モ、持ち帰り、不可……?」モゴモゴ

バイト「大変申し訳ありません」

のあ「ソ、そうなんだ……ス……すみません……ま、また来マス……」モゴモゴ

のあ「…………」トボトボ

バイト「……」

のあ「ソウナンダ……」トボトボ







━━━━1分後━━━━
【キッチン】


店員「どうだった? さっきの並弁当、つゆだけの客」

バイト「フツーに帰りましたよ。あっさり」

店員「まあ……いるんだよね、冷やかしでそういうの頼む客。しかもこれが実際、かなりの数」

バイト「そうなんすか?」

店員「牛丼肉抜きとか、ねぎだけとか、つゆだけ、つゆのみとか。深夜帯だと特に」

店員「一連の流れをこっそり録音とか撮影とかしてさ。で、その後大半は面白がってネットに上げたり、武勇伝っぽく報告したりするのね」

店員「まあ実際は肉抜きとかなら提供する店もあるんだけど、つゆだけは流石に……ウチでも無理だから」

店員「一回断わって、すんなり帰るならそれに越したことは無いから」

バイト「ぁーす」


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──



4:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/23(木) 21:24:05.04 ID:Txs7ah4c0

『登場人物その①』

no title




6:☆1/2 2016/06/23(木) 21:25:56.21 ID:Txs7ah4c0

──
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【事務室】


愛海「ねえねえ、プロデューサー?」

P「ん?」

P「どうした、愛海。難しい顔して」

愛海「昨日のお昼ごろ、プロデューサーと一緒に歩いてた人……あれ誰?」

P「うん? あぁ……彼女か」

P「新しく所属するかもしれない人だよ。綺麗な人だったろ」

愛海「うん! ってことは、一般人?」

愛海「世の中、まだまだ捨てたもんじゃあないね」

P「だろ。鮮やかに輝く髪に、整った顔立ち、オーストラリアの砂浜を思わせる透き通るような白い肌……!」

愛海「グンバツのスタイル、むしゃぶりつきたくなるような体つき……」

P「あぁ!」

P「……………ア?」

愛海「ぜひとも、色よい返事をいただきたいね。プロデューサー?」

P「……まあそうだが。ただ、愛海が言うとなにかと不穏だな」



7:☆2/2 2016/06/23(木) 21:27:41.47 ID:Txs7ah4c0


愛海「なんっていうのかなー……目に入ったのは一瞬だったけど」

愛海「でも、すごく印象に残る人だったよ。容姿がステキってのも勿論あるけど」

P「お? 愛海も分かるか」

P「ああいうのを、『オーラ』っていうんだよ。オーラ」

P「キリっとした面貌から読み取れる彼女の不敵な性格、容貌やルックスから裏打ちされた自信」

P「張り詰めた空気を纏った荘厳さ、仕草からほの見える品の良さ」

P「体は心を表すというか、生れ持った天性の才覚というか……」

愛海「ふぅん。でもさ、でもさ?」

愛海「ああいう人こそ現状に満足せず、ストイックに自分を磨いてそうじゃない?」

愛海「いろいろ悩みもあったりしてね。あたしにはよく分からないケド」

P「……まあ、な。」

P「類まれなる美貌の裏に隠された、たゆまぬ努力、か……」

愛海「まー、でも一つ確実に言えるのは……!」

P「?」

愛海「か、彼女のお山っ……!」

愛海「実に登り甲斐がありそうだよぉ……うぇへへ♪」

P「……」

愛海「もし所属したら、こりゃあ先輩からのアツい指導が必要ですなー……♪」ワキワキ

P「……ハァ」






━━━━━━━━━━
【高峯宅】


のあ「……っ!!」

のあ「あぁっ! し、しまった!」

のあ「くっ……!」ガクッ

のあ「笑点、見逃したぁ……」

のあ「……まぁいいや。ちびまる子ちゃんから観よう」スクッ

のあ「……」ガサゴソ

のあ「ビールと……あとチー鱈、は……無かったかな……」


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────
──



8:☆1/3 2016/06/23(木) 21:30:16.87 ID:Txs7ah4c0

──
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──────
【事務所 中庭】


のあ「(はー……)」

のあ「(……美しく手入れされた中庭。豪奢な噴水に、道には綺麗な花々を散りばめて……)」

のあ「(いまにでも、どこかの国のお姫様がドレスをなびかせながら、小鳥たちと会話しながら歩いてきそう)」

のあ「(まるで、おとぎの世界に迷い込んだよう)」

のあ「(ここに来れただけでも、所属して良かった)」

のあ「(……)」

のあ「(レッスン費にプロモーション活動費に……正直、かなり出費はかさむ)」

のあ「(……でも、がんばろ)」

のあ「(アイドル……、よく分からないけど、でもきっと、こういう経験は無駄にはならないと思うし)」

のあ「(……あの人がかけてくれた言葉を、信じてみよう)」

のあ「……」

のあ「…………」

のあ「(……生活、切り詰めよ)」

のあ「(しばらく牛丼は無理かな……よし、うどんにしよう)」

のあ「(これからは吉野屋から丸亀製麺にシフトしていくわ……)」



9:☆2/3 2016/06/23(木) 21:31:47.87 ID:Txs7ah4c0


P「おはようございます、高峯さん。お待たせしました」

のあ「(……っ!)」ビクッ

のあ「ァ……」

P「今日はまずトレーナーさん達への挨拶と、あとは今後の活動展開の、ちょっとした説明です」

P「あっ。あと、これを貴女にお渡ししておきます」スッ

のあ「(───ッ!!)」


【IDカード】


のあ「(こ、これは!)」





のあ「(し、社員証……っ!?)」





のあ「(……ん?)」スッ

のあ「(?? ……変ね、顔写真が入ってない。プロデューサーのは顔写真ついてるのに)」

P「今までは、うしろにピッタリ付いて貰って俺のカードだけで出入りしていましたが、今日からは高峯さんにもコレを預けますね」

P「事務所内の各ドアの前で、カードリーダライタにかざしていただければOKです。それでドアが開きます」

のあ「(……? …………??)」クルッ

P「そうですね……そのカードの事は、電気の錠を開けるためのカギと思って頂ければ分かりやすいかと」

P「ただ注意ですが、入退室の際は必ず一回一回カードをかざして下さいね」

P「もしチェックせずに違うドアに入ろうとすると、セキュリティの認証不可でドアが開きませんから」

のあ「(? …………)」ジー

P「大切に保管して下さい。じゃあ、さっそく行きましょうか」

のあ「(……でもまあ、社員証には変わりないわ。憧れの)」

のあ「(ふ、フフっ。これを首から下げてると、なんか『デキる大人』って感じがする。格好いい……♪)」スチャ

のあ「(ヤバ……っ。このまま外に出てコンビニのコーヒーとか買ってみたい気分♪)」ドキドキ

P「……??」

P「高峯さん? どうしました?」

のあ「!!」

のあ「ナ……何でもないわ。早く行きましょう」

P「はい、そうですね」

のあ「(……♪)」スタスタ



10:☆3/3 2016/06/23(木) 21:33:08.50 ID:Txs7ah4c0


━━━30分後━━━
【レッスンルーム】


P「……」

P「(高峯さん、遅いなぁ)」

P「(トイレに行ったきり、戻ってこない。そろそろ20分経つぞ………体調不良か?)」

P「…………」




















━━━━━━━━━━
【どこかの部屋のドア】


のあ「フゥー、フゥー……っ!」プルプル

のあ「……っ」ピッ




ブブーッ!
*『アンチパスバックエラー発生』



のあ「ヒッ!」ビクッ!

のあ「フゥー……フゥー、フゥー……!」オロオロ

のあ「……っ!」ピッ




ブブーッ!!
*『アンチパスバックエラー発生』

ブブーッ!!
*『アンチパスバックエラー発生』



ブブーッ!!

ブブーッ!! ブブーッ!!

ブブーッ!! ブブーッ!! ブブーッ!!






のあ「ヒグッ……、う、ウゥ……ッ」オロオロ

のあ「(ど、ドアが開かない……た、助けてっ……!)」グスッ


──────
────
──



13:☆1/3 2016/06/23(木) 22:09:13.98 ID:Txs7ah4c0

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──────
【撮影スタジオ】


のあ「……よろしく」ペコリ

P「よろしくお願いします」

カメラマン「はい。どうぞよろしく」

カメラマン「宣材写真の撮影だからと気を張らず、どうか楽に、いつも通りに構えていただいて結構です」

P「じゃあ高峯さん、まずは奥の控室で簡単なメイクと……、あと服も整えて下さい」

のあ「……ええ」

スタスタスタ
───ガチャ バタン