9343223飛躍的に燃費を向上させた自動車の開発に向けて、早稲田大学の研究グループが、従来と仕組みが大きく異なるエンジンの試作機を開発し、燃焼実験に成功しました。実用化できれば、燃費を倍近くに伸ばせる可能性があるとしています。



現在の自動車のエンジンは、燃料を燃やしたガスの力でピストンを動かしていますが、多くの熱が逃げてしまうため、「熱効率」は30%から35%と、燃料の半分は活用できていない状態です。

これに対して研究グループは、計算上「熱効率」を最大で60%と現在の倍近くに飛躍的に高める新たな仕組みのエンジンを考え出しました。


従来の自動車のガソリンエンジン



このエンジンは、複数の方向から音速に近い速さで燃料と空気を吹きこみ、中心で衝突させることで、燃料を一点に集中させ、ここで燃焼させる仕組みです。


早稲田大学の研究グループが開発した新しい仕組みのエンジン


試作機を作り燃焼試験を行ったところ、計算どおりの出力が得られたほか、周辺の温度もほとんど上がらず、熱が逃げていないことが確認できたとしています。

自動車の燃費が現在の倍近くに伸びる可能性があるということで、自動車メーカー10社余りが視察に訪れ、技術協力の話も進めているということです。

ニュース動画など(source: NHKオンライン - 燃費を倍に 新しい仕組みのエンジン 燃焼実験に成功