近年ラブドールと呼ばれる、ダッチワイフは是枝裕和監督の「空気人形」や、第80回アカデミー賞脚本賞にノミネートされたライアン・ゴズリング主演の「ラースと、その彼女」など映画の題材になったり、2012年に放送された「笑っていいとも」に出演したリリー・フランキーさんが車椅子に乗せ、自分の彼女だと紹介したりしましたね。
最近では、第64回東京藝術大学卒業・修了作品展で展示された菅実花さんの「ラブドールは胎児の夢を見るか?」などが話題となりました。日本にはオリエント工業というかなりクオリティの高いラブドール「リアルラブドール」を制作するラブドール製造会社があり、菅実花さんの「ラブドールは胎児の夢を見るか?」もオリエント工業の「リアルラブドール」が元となっているようです。
また、銀座にあるギャラリー、ヴァニラ画廊でもオリエント工業製品を展示する「人造乙女博覧会」が2007年、2010年、2012年と開催され、その度に話題となっています。
ラブドールの話題が絶えない昨今、ニューヨークを拠点に活動する韓国のフォトグラファー、ビジュアルアーティストのJune Koreaさんもラブドールをモチーフにした写真シリーズ「Still Lives:Eva」を発表しています。
この「Still Lives:Eva」という写真シリーズの「Eva(エヴァ)」とはラブドールの名前で、June KoreaさんとEva(エヴァ)の日常を撮影した写真シリーズとなっています。
「Eva(エヴァ)」の顔やパーツなどはすべてオーダーメイドで生産されたラブドールで、撮影されているのは、2人の姿でだけでなく、「Eva(エヴァ)」の感情を表現するようなシーンもあり、リアルに作られたラブドールとまるで喜怒哀楽があるかのような演出に驚かされます。
この「Still Lives:Eva」の他に、2014年に制作された映像作品「Still Lives: Mimi」や置物や人形、フィギュアなどを撮影した「Still Lives:Neighbors」などの写真シリーズがあります。